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団鬼六 死す

2011年05月07日 | Weblog
作家の団鬼六が亡くなりました。
僕の中では少なからずショックな話題です。

SM小説の巨匠として世の中では知られていると思うのですが、
僕はいずれのSM小説も読んでいないし、杉本彩や最近だと小向美奈子が
主演の、団鬼六代表作の映画化『花と蛇』も見ていません。

僕が興味をもったのは、断筆宣言後初の作品『真剣師 小池重明』という
作品を読んでからです。

賭け将棋の天才小池重明の人生を描いた作品ですが、小池というアウトローを
非常にうまく描写していて、その小池の晩年に関わりをもった団氏とのやりとり
も絶妙で、団氏にも興味が湧いたのです。

将棋好きが高じて将棋雑誌を買い取り自分で出版をはじめ、ところがそれが
赤字赤字で最終的には自宅まで競売にかけられてしまうという・・・。

その後『快楽なくして何が人生』というエッセイ風の新書を読みました。
末期の腎不全でありながら唯一の治療法である人工透析を拒否したこと、
それまでの人生、これからの人生について書いてありました。
波乱、豪快、破天荒・・・、成功と失敗を繰り返し繰り返し、それでも人生を
謳歌するというのがこの人の生き方で、その部分に深く共鳴したんですよね。

今日付けのニッカンスポーツの裏1面で大きく掲載されていました。
こんなに大きく扱われる人だったんだぁ、という驚きがありました。
それだけ大衆に受け入れられていたということでしょうか?

最終的には食道ガンということで、僕もその後どうなったのかなぁと気になって
いたのですが昨日亡くなってしまったそうです。

食道ガンの手術も拒否し、
「我は死なぬ為に延命するは望まず。
 大いに仕事し、大いに楽しみ、
 生を満喫するために
 死ぬまで生きることを欲す。」

いかにも団鬼六らしいです。

アウトローというのは短命であるからこそアウトローだと僕は思っているのですが、
団鬼六というアウトローはちょっと長生きしすぎたのかも知れない。
でもそれは生に対する執着心、揺るぎない死生観というのをしっかり持っていた
から79才まで生きたのかも知れません。
アウトローと呼ぶには人生を愉しみすぎとも思いますが・・・(苦笑)




合掌














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