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『滝山コミューン1974』 その16

2010年07月17日 | Weblog
  『学者が「私」を主人公とする物語を書くのは禁じ手とされている。』

読んでいる途中から、これは著者の“遺書”なのかも知れないと思った。
著者はまだ40代と若いが、この“遺書”だけは早い段階で遺さなければならない使命、
そして焦りのようなものに突き動かされたのではないか。

原氏には他にも著書はあるようで、僕はそのほかの作品を読んではいないが、この
『滝山コミューン』はその作品の中では全くの別物なのではと思っている。
思い込み、思い入れ、全ての面において違っていると思う。
けれど、それは最初にも書いたように当然なのだ。

すべてにおいて客観的でいられるはずはなく、矛盾点が出てしまうのは仕方あるまい。
それらを超越したところで本書の存在意義というものが伝わればいいのだ。
伝わる人には伝わるだろうし、伝わらない人には伝わらないのだ。

僕はたまたま著者と東久留米市内の隣の小学校ということだったから、いろいろ思う
ところがあったし、僕なりの思い入れもあるからこれだけ長くなった。

本書『滝山コミューン1974』に出合えて嬉しかった。
僕はこれからも滝山という所と何らかの関わりをもって生きていくと思う。
著者とは全く違う関わり方ではあるけれど、いま現在のライフスタイルの中では外す
ことの出来ない場所だ。

最近の通勤では【滝山団地】をじっくり見ている。
朝の風景と夕方、そして夜の景色。
いずれも昔と違って静かなことは確かだ。
今の季節は緑がとても綺麗である。
春になればたくさんの桜も咲いてちょっとした桜の名所だ。

四季折々の【滝山団地】、そして東久留米。
今度時間を作って著者のように歩いてみたいと思った。
懐かしい9小の通学路を通って、【滝山団地】の遊歩道を歩いて、かぼちゃ公園や滝山公園、
それから商店街でいつものたこ焼きを食べよう。
日曜日の【7小】に行って、お世話になった少年野球チームの監督、コーチに挨拶をしよう。

きっと素敵な想い出たちが通学路や遊歩道に散らばっているはずだ。
そのひとつひとつを拾い集めてもいいかも知れない。
どうでもいい出来事の中にこそ、何気なかったあの毎日がいま思えばいい想い出だったんだ
と思う。

東久留米の前沢や滝山のことが今でも好きなんだと気づいた。



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