江東区図書館生活

本棚の本をずいぶん少なくすることができました。

ゆるく考えよう 人生を100倍ラクにする思考法 [単行本(ソフトカバー)] ちきりん (著)

2012-03-04 09:15:33 | ★★★☆☆おもしろかった
ゆるく考えよう 人生を100倍ラクにする思考法 [単行本(ソフトカバー)]
ちきりん (著)



場所:江東区図書館

ちきりんのブログのまとめ本、大幅に加筆修正しているとのことだけども、どっかで読んだなというのがちらほら。
ちりりんの指摘、なるほどこういう見方もあるなぁと、しばしば目から鱗。
物事を考えるときに、案が一つしか出てこないようなとき、複数出てきても方向性があんまりかわらんなてなとき、ちきりんならどう考える?はいいかもしれない。
以下、メモ。

●<P.31>以前、実際にあった事件ですが、酔った日本人男性がアメリカ行きの飛行機に乗って外人の客室乗務員に冗談をいいました。茶色い紙袋を示し、「爆弾だ」といった後、すぐに「冗談、冗談!」といったのです。それを「爆弾だ。ヨルダン、ヨルダン!(に行け!)」と聞き取った乗務員はすぐさまパイロットに非常通報し、飛行機は成田に逆戻りしました……。平和でないと冗談もいえません。
★平和でよかった;)

●<P.33>さて、これでいかに日本がすばらしい国かわかっていただけたと思いますが、加えて日本は未来もとても明るいのです。理由は3つあります。
(理由1)日本には「ユニークバリュー」があります。
ビジネスの世界において価値の源泉は「他と違う」ということです。これをマーケティング用語で「差別化要因」といいます。他と同じで「あんなのどこにでもあるよね」ではダメなのです。他者と決定的に違う何かを持っていれば、必ず世界にはそれを「好ましい価値だ」と感じる人がいます。
ご存じおように”日本だけが世界で異質”という面はたくさんあり、それは「日本が世界に売り込めるユニークな価値を多く持っている」ということです。
ただ、日本はマネタイズ(収益化)がすごく下手なのです。「他と違うユニークな点」をビジネス化して経済成長につなげることができておらず「変わった国ニッポン」を自虐的、内輪的に楽しんでいるだけです。
★これはおもしろいなぁ。
スタンダードから外れたことを弱みと思うとスタンダードに合わせていくしかないけど、差別化要因として強みにしていける可能性があるってことか。
ていうか、そうせなあかんねんな。
で、自分の問う。
自分の持っているユニークバリューはなんだろう?
それをマネタイズできているだろうか?
マネタイズするにはどうしたらいいだろうか?

●<P.35>(理由3)世界の中心に近くなる!
これから世界の中心は「西欧」から「アジア」に変わります。これは日本にとってはとても有利です。
たとえば金融分野では、ニューヨークとロンドンが世界の中心ですが、日本からはそこに行くだけでも12時間かかるし、電話会議のためには時差で真夜中に起きないといけないなど、とても消耗します。
しかも他の先進国の言語は全部ローマ字だし、食事もベースが同じ、契約概念や宗教慣行も似ています。これまで先進国の中では日本だけが地球の裏側にあって、唯一の「非西欧国」として文化的なベースを共有していないなど、やたらと余計なコストがかかっていました。
でも、これから世界の市場の中心は、上海や北京、香港、広州、シンガポール、デリーやムンバイなどになります。先日「自動車の市場規模において、中国がアメリカを抜いて世界一になる」と報道されていましたが、そうなると欧米の自動車メーカーは、世界最大の市場まで出張するために12時間かかるようになります。一方で日本の自動車会社のトップは日帰りが可能です。
★なるほど、トップにならなくても、トップの近くにいるってことだけでもバリューなんだ。
トップはほとんど市場みたいなもんだから、トップに簡単にリーチできるってのは確かに強いな。
中国の一人がちだと中国語の問題が出てきそうだけども、中国とインドが競り合っている状態では、しばらく英語でなんとかなりそう?

●<P.46>ちきりんがこの図で伝えたいことは、人生の時間の使い方には大きく括れば「仕事」「趣味」「家庭」の3つがあり、個々人には「人生のある時期、この3つのうちどれを選ぶかという選択権が与えられている」ということです。
●<P.47>ただし一時期に「3つとも選ぶ」のは誰にとっても非常に大変で、本人が才能に恵まれることはもちろん、その他にも様々な条件に恵まれないと困難でしょう。つまり人生設計とは、「仕事、家庭、趣味の中から、最大二つを選ぶ」という選択であり、反対から見れば「どれかひとつを諦める」という選択なのです。
★これは秀逸、もやもや思っていたことを言語化してくれた感じ。
まわりを見ていても、仕事と趣味に偏っていると家庭にひずみが出ている感じがする。
自分を見ると仕事と家庭、でも60過ぎて仕事がなくなることを考えると、そろそろ趣味に手をつけてないとなぁ。
下のガキも小学生高学年になるので、大分手を離れてきた。
ジム通いは習慣化できてきた。
またなにか始めてみよう。

●<P.71>たとえば数十年で変わることについては、年配者のアドバイスは無用なだけでなく害にさえなります。30歳で生んだ子は自分とは30年違う時代を生きるのですから、30年以内に変わることについては、親の経験に基づいたアドバイスは役立ちません。
●<P.71>一方、「人間の本質」に関わるようなことは100年でも変わりません。生まれて、成長して成熟して、おいて死んでいく、というサイクル。嬉しいとか好きだとか楽しいとか、反対に、羞恥心、嫉妬心、憤りのような人間の感情のありようも、太古の昔から変わっていません。こういった「生物としてのサイクル」や「感情や心」に関わるようなことに関しては、人生の先輩がいうことをよく聞いておけば後からきっと役に立つはずです。
★後輩にアドバイスするとき、これは意識するようにしよう。

●<P.126>9月1日は「防災の日」で、毎年この時期になると大量の「防災グッズ」の広告が現れます。災害の多い日本では各家庭の備えも大切ですが、巷で売られている防災セットの中には必要性が疑われるようなものも多く、しかも値段も高くてびっくりします。
(略)
★トイレセットの例は確かに。
避難所持って行っても使えないし、家で使うなら普段使いのゴミ袋でなんとかなる。
食べ物も、冷蔵庫やストックスペースのものでなんとかなる。
わざわざ乾パン買い置きせんでも大丈夫そう。
東日本大震災ではどうだったんだろう?
実際に役立った防災グッズは何ですか?
そういうニュースとか記事とか見たことないなぁ。

●<P.149>ちきりんは常日頃から、「インプットとアウトプット」のバランスを意識しています。たとえば他の人のブログを読むのはインプットで、自分がブログを書いて発信するのはアウトプットです。勉強はインプット、得た知識を使って仕事をするのがアウトプット。野球の練習はインプットで試合がアウトプットです。
これを意識するようになったのは、一度働いて大学院に行ったからでしょう。大学を卒業後すぐに大学院に行く場合、「小学校からずっとインプット」です。でも、一度働いて(=アウトプットの場)から大学院(=インプットの場)に行くと、「このインプットは何の役に立つのか?」と強く意識します。
そして、アウトプットの目標がないのにインプットに時間やお金をかけるのはバカげていると考えるようになりました。昔は英語も「とりあえず」勉強していましたが、今は、仕事や趣味(ひとり旅)に必要な英語力だけ獲得・維持できればいいと思っています。それ以上のインプットはちきりんにとっては無駄なインプットです。
★バカげているはちと言いすぎかと思いますが、アウトプットを意識してインプットした方が格段に効率がいいのは確か。
インプット先行だと、いざアウトプットのときに記憶に残ってないこともしばしば。
インプットしたからには、なんらかアウトプットをする。
こうやって本読んだら書いておくってのはまさにそれか。

●<P.158>本当は人脈が多いことより、本人が魅力的であるほうがよほど意味があるはずです。魅力的な人の周りには自然に人が集まるので、人脈なんて簡単につくれるからです。「自分が知っている人が多い」状態ではなく、「自分を知っている人が多い」状態のほうが効率がよいですよね。
人脈やネットワークとは「結果としてついてくるもの」であって、それをつくるためにわざわざ努力するようなものではありません。そんな時間があったら自分が好きなことに集中し、その分野で「すごく魅力的」といわれる人を目指したほうが、将来きっと役に立つでしょう。
★一杯どうですか?と部下や後輩から誘われる人、一杯どうだ?と上司から誘われる人、一杯どう?となんでもないタイミングで友人知人がから誘われる人、そういう人でありたい。
少なくとも、こちらから誘ったときに気持ちよく、いいですね行きましょう、と言って貰える人でありたい。
自分の魅力はなんだろう?
その魅力は伝わっているだろうか?
伝わった人にとって魅力的だろうか?

●<P.177>自由に使えるお金も少ないし、仕事も忙しくてゆっくり食事を楽しめない、という人もいるでしょう。そんな方にお勧めなのは、「週に1食だけはうまいものを食べる!」とか「月に1回だけ、評判のお店に行ってみる」というような「ゆるいグルメ」です。
●<P.178>そのために、よく行くのがデパ地下です。デパートの地下食品街には各地の名産が揃っており、その中で自分の好みのものから「旬」のものを探すのです。
★これやってみよう。
せっかく品川みたいなところに勤めていて、しばしば初台に顔出してる。
月に一度や二度、帰りに東京や新宿でなにかおいしいものをピックアップ。

●<P.188>ファッション雑誌で「プチセレブな通勤ウェア」という特集を読んで笑ってしまいました。まじめに書いているのか、ダジャレなのか。そもそも「セレブ」は通勤なんてしません。これじゃあそのうち「プチセレブな消費者金融とのつきあい方」も特集されそうです。
★おもしろい、こういう事に気付けるのがすごい。

●<P.188>とある高級アパレル会社の人が「うちのドレスを買って、クリーニングにだしたら縮んだとクレームをつけてくるお客さんがいて困る」とこぼしていました。
彼曰く「うちのドレスは、洗濯して何度も着ることを前提としてつくっていない」とのこと。数回着たら次のドレスを買う人を想定してつくられた服を、イベントごとに着て、クリーニングにだして、太ったらサイズ直しにまでだす。本来高級ブランドの服はそういう着方を想定していません。だからこそ特殊な素材が使えるし、繊細なデザインが実現できているのです。
外反母趾も同じです。つま先がほそいハイヒールを長時間履いていると親指が曲がって、ひどくなると手術が必要になります。
そもそも「ハイヒールを履いて、毎日地下鉄を乗り継いで通勤する」や「ハイヒールを履いて1日中働く」という使用法は想定外です。ああいう靴は、おでかけは馬車かハイヤーという人向けに、舞踏会(遊びのイベント)のときだけ履く目的でつくられたものです。身も蓋もないいい方ですが、労働者が貴族向けの靴を無理して1日中履いているから、足の指が曲がってしまうのです。
★購入時のコストにだけ目がいきがちだけども、そのあと維持管理していくコストにも目を向ける。
TOCで考える。
買うときに既に背伸びしている感覚があったら、それはたぶん間違い。
維持管理できない。
TOCで見て、身の丈にあっているか、意識したい。

●<P.212>人間はみな自分の中に「何か」を持っています。それらはなんらかの表現方法を通して伝達可能な形にしないと他人には理解されません。それどころか、表現方法というフィルターを通さないと、自分自身でさえそれが何なのか意識的に理解できないこともあります。
誰かに自分のことを伝えたい、理解してほしい、自分自身、今自分の中にあるものを理解したい、というのは、誰もが持つ自然な欲求です。だから、その「自分の中の何か」をうまく表現できる方法やツールを手に入れられたら、とても幸せでしょう。
●<P.215>自分に合った表現方法が見つからなくて、周りの人に理解してもらえなかったり、自分自身が自分の感情をうまく扱えなかったりするのはつらいことでしょう。わかってもらうことを諦めたり、拒絶したり、絶望することもあるかもしれないし、暴力や「閉じる」という行動で自分を表現しようとする人もでてきます。
なので、そのツールとなりうるものの選択肢はできるだけ多く、誰もが通う義務教育の中で触れる機会があればいいと思います。また、「自分の表現方法と巡り会う」という教育目的を明示的に伝えることも役に立つのではないでしょうか。
★なるほど、ブログであったり、ツイッターであったり、フェイスブックなんかのSNSであったりが盛り上がるのはそういうことか。
そこに自分を表現する場を見つけた人がいるってことか。
そうやなぁ、なんかおもしろいこと思いついたら、誰かに聞いて欲しくてたまらへんもんなぁ。


【アクション】
結果として人脈がついてくるようないい仕事を常にすることを心がける。
あの人とはまた仕事がしたいなと思ってもらえるような仕事をする。
少なくともネガティブな発言をするような奴は魅力的ではない。
どんなことでもポジティブな側面はあるはず。
ものごとをポジティブに語る、どうしてもそれができそうにないときは口を閉ざす。