江東区図書館生活

本棚の本をずいぶん少なくすることができました。

なぜ、あの会社は儲かるのか?

2007-01-12 09:50:42 | ★★★☆☆おもしろかった
なぜ、あの会社は儲かるのか? (単行本)
山田 英夫 (著), 山根 節 (著)



場所:江東区図書館
再読:なし
推薦:財務諸表からその企業の姿を感じ取る、いわゆる企業分析をして見たい人にはちょうどよい入門書のように思います。

顧客満足が重要だとは思っていましたが、アメリカではやっぱりちゃんと調査があるのですね、その高価のほどについての調査が。
全産業を平均すると、新規客を獲得する費用は既存客を維持する費用の約5倍。
さらに、「企業は平均で毎年既存客の10パーセントを失っている。顧客の離反率を5パーセント減らせれば、企業は利益を25~85パーセント増やすことができる」
既存客を維持することがいかに大切かわかります。
そのためにも顧客に満足してもらう必要があると。
で、その度合いをはかるためにCSI(顧客満足度指数)なんて考え方もあるのですね。

製品ライフサイクルで成熟期になっても、トップシェアであれば、累積生産量が業界で最大になるケースが多く、通常、単位当たり生産が業界で最も安くなるため、売値が各社で同じとすればトップ企業の利幅が一番大きくなります。
てことで、そういう製品は、高マーケットシェアで低市場成長率のところにプロットされますが、金のなる木なわけです。
優良事業ではありますが、それだけではジリ貧です。
なぜなら、その手の製品の市場成長率は、GNPの伸び率よりも低いのが通常で、そうすると実質的には縮小していることになるからです。
企業は、金のなる木で生んだ収益を、シェアは低いけど成長率は高い「問題児」に注ぎ込んで、シェアも成長率も高い「花形」に育て上げないと、明日はないわけです。