Rainy or Shiny 横濱ラジオ亭日乗

モダンジャズ、ボーカルを流しています。営業日水木金土祝の13時〜19時
横浜市中区麦田町1-5

LP レコード近日復活予告

2016-12-05 14:56:24 | ラジオ亭便り

昨日は松戸に住んでいるAさんのビンテージシステムを再訪問して楽しむ日曜日になった。ジュリー・ロンドン、ペギー・リー、ロレンツ・アレキサンドリア、ジャッキー・パリス、サミーデイビス・jrなどの1950年代中期から末期にかけての10インチや12インチボーカル系レコードをたくさん選んでもらって聴けるというボーカル愛好者にとっては嬉しい冬日になった。

最近はアナログと共に死すという風情をますます強めている同行者のベテランHさんも、再生システムと再生サウンドの気持ちが良い融和を耳にして珍しく長居を喜んでいる。この日のハイライトは居並ぶ銘品スピーカーではなくメーカー名も不明なアームスタンドに支持されたレトロな佇まいのスピーカーだった。小さな20センチ径くらいの丸形フルレンジタイプでアメリカのジェンセン社クラスの設備用途用に作られたものと思われる。

e-bayのようなオークションに登場してもその外貌からして好事家が飛びついて躁ぎたてるようなシロモノでもない。これがボーカル再生帯域を色濃く堂々と歌い上げてくれるのに驚いた。私などよりもアナログシステムの深海を潜行してきたHさんのこれを聞いた所見が面白い。スピーカーの再生能力をより高めているのが、Aさんが苦心惨憺の挙句に確立させた音の入り口にあるというのがH氏説だ。つまりアナログプレーヤー、アーム、カートリッジを含めた入り口全体の強化が音の分離の良さ、豊かな音像をもたらしているというのだ。

因みにAさんのプレーヤー構成を尋ねてみた。大型アームは米国グレイ製、回転ターンテーブルは日本コロムビアの初期型NHK局仕様、土台にあたる極めていかついサスペンションフレームはドイツEMT製927の最初期型を改良したものらしい。これらを組み合わせたAさん独自の日米独混成プレーヤーシステムというわけである。

日頃、独自にアナログプレーヤーをシェイプアップしているHさんのカスタムプレイヤーも音の透明な分離性にいつ聴いても感心させらることが多いから説得力のある見解だ。Aさんのプレーヤーによるがっちりした音の再生骨格はやはり趣向を変えたジェンセンの12インチスピーカーにつなぎ変えても同じような音調を保っている。

Hさんならずとも、音は入口に半分以上がかかってるという論理に改めて合点がいく今回のAさん宅再訪問だった。これを機に来るべき新年からは我がラジオ亭でもアナログプレーヤーを復活させようという意欲が湧いてきたこの頃である。

12月第2週の営業案内

6日 (火) 12時から18時 7日(水)定休日  8日(木)〜12日(月)平常営業  12時〜19時

10日(土)14時〜17時 チェット・ベイカーの好きな曲 持ち寄り会  会費ドリンク代➕500円