外教生活 in 中国山東省濰坊-淄博-泰安-済南&北京=>故郷へ

北京五輪の翌年(2009年)からの外教(外国籍教師)生活と地元での留学生との触れ合いを綴っています。

記憶に残る?冷湿布

2012年12月30日 | 日記
12月30日(日) 晴れ

昨日の雪が一晩零下の気温にさらされて凍っておりました。
場所によっては5cmくらい積もったのでしょうか、新しい足跡がより深く見えましたね。

今日は稽古も最後ということで、昨日と同じ交通状況も予想される中外に出ようとした際に
階段で足を踏み外し大きく捻ってしまいました。路上で転びそうになるとなんとか持ち直す
のですが、階段の下りで完全に体重が乗った状態で捻ってしまい数秒間立ち上がれない痛さ。
『あらら、やってしまったかな』
外ではなく、宿舎内の階段だったのが幸いでした。
とりあえず冷水に浸しておき、腫れてこないのを確認して歩いてみたのですが、部屋の中は
歩けるものの、この雪道を歩くのは危険なので稽古は不参加に。
尤から先生が我々を食事に招待するという話を聞いていたので様子見の上、問題がなければ
昼頃までに到着できるよう出発する旨を伝えたのですが、靴を履いて出ようとすると痛みが。
帰国を4日後に控え状態を悪化させてはいけないので諦めることにしました。

せっかく部屋にいるのだから、何かやっておこうと居間の壁に残してあった写真をはがしに
かかったのですが、今回は涙は出ないものの、全部はがし終わったあと、真っ白になった
壁を見て自分の部屋ではなくなったように思えて寂しくなりました。
普段は一枚一枚詳しく見ることはなくとも、数十人いや数百人の学生の笑顔がこちらを向いて
いる。それだけで幸せを感じることも幾度となくありました。
日本に帰って、大きな台紙でも使って飾れる場所でも作りますかね。。。

夕方になって芳からメールが。尤から聴いて知ったと・・・。
尤には誰にも話すなと言っておいたんですけどね。
特に芳に伝わるとこの危険な雪道を視界の悪い夜でも外に出かねない。
昨夜と今朝は一緒に学食で食事したのですが、この冬学生の間で流行っいるショートブーツを
履いており、これが雪道ではかなり滑るらしく、歩きづらそうなのですね。
『これくらいの深さならスニーカーの方がいいよ』と注意するも聞き入れない。
そんな状態で校内の端にある医務室へ薬を買いに行くと言い出すので制止したのですが、
大丈夫と言って聞かない。
暫く連絡がなく部屋のインターホンが鳴りドアを開けたら、なんと水餃子まで買ってきていた
のです。晩御飯は食べたと伝えたのですが、周りの音のせいか聞き取れなかったようで・・・。
しかも校門を出て外に買いに行ったのですね。

お礼を言う前に忠告をしておきました。
気持ちはありがたいが、心配をさせるな。

今この学校にいる学生の中で私の帰国を一番悲しんでいるのが芳なのです。
朝の太極拳に2年生の途中から参加し始めて以来、この1年間の会話力の進歩は著しいものが
ありました。授業中の私の話もだいたい理解している一人です。
1年生の頃の自信の無さゆえの大人しさが著しく変わったとは言いませんが、殻を破っている
様子が学期ごとに見て取れるような成長。
2度不合格だった日本語能力試験2級も漸く3回目で合格しそうな雰囲気。
これで合格できれば、大きな自信がついてくる、と予想しているだけに楽しみではあるの
ですが、それを見届けることなく帰国してしまうことは残念。
ただ、私の想像以上に私の叱咤激励がどこかで彼女の心の支えになっていたようです。

帰国の話になると目が潤んでしまうので、できるだけその話は避けるのですが、どうしても
その話になると、来年秋に再び戻って来れるかどうかは不確定ながら『戻ってくるから
編入試験を頑張るんだよ』と嘘も方便とばかりに慰めています。

芳が買ってきてくれたのが冷湿布と痛み止めの飲み薬。
湿布は肩こり用の温湿布しか持ってなかったので、とても助かりました。
私の制止を振り切ってまで買ってきてくれた湿布ですから、臭いは強烈なものの荷物の中に
入れて持ち帰ろうかと思っています。
今夜の出来事も後には忘れがたい思い出になるのでしょうから。
コメント
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