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~旧タイトル:日本語教師LIFE~

2年生の授業に新たな試み

2010年12月09日 | 日記
12月9日(木) 晴れ

いつ途切れるのかも分からない晴れがずっと続いています。
寒いので日光があるのは嬉しいことなのですが、早朝に散歩をしていても
唾を吐いています。空気はかなり汚くなっているのでしょうね。

さて今日は2年生の授業。
早速昨日考案した「試験中の携帯使用禁止と万一発覚後は無効」の話を
しましたら、「厳しい・・」という声がチラホラ。
そういう声が出ることそのものが怪しいものです。かなりの頻度でやってるのでしょうね。
ま、公的な日本語能力試験やHSKで替え玉が行われるお国柄ですから
携帯で答えをばら撒くなんぞは大した行為ではないのかもしれません。
私たちが学校時代に後ろから横から答案を覗いていたことなど可愛いものです。

現在2年生の授業ではある文法を元にした会話文の作文をやっております。
作文とはいえ、穴埋めに近いものを8題。前半の45分でそれをやって
後半を使って日本のビデオを見せています。
これは前半を使って勉強熱心な生徒達にアウトプットの練習をさせておき
後半にはそれができない生徒達を含めてせっかく出てきた授業を楽しませるという
目的なのですね。
その前半の作文で従来は生徒達の間を見て回って正解を書いている生徒を
指名し発表させていたのですが、今日は自主発表に切り替えてみました。
『1番目できる人、2番目できる人』
『間違ってもいいですよ。先生が修正します。間違って覚えることも多いですよ』
知るは一時の恥、知らぬは一生の恥 という諺を紹介したことがあり、
正解不正解ではなく、何が間違っていたのかを自身で見てもらう意図を説明
したのですが、これがなかなか手が挙がらないのですね。

見て回るとちゃんと正解を書いている生徒が多い。
どんなに簡単な問題で、間違えようの無いものでも自ら発表しようとしない。
不思議・・・・。

実は見せるビデオは2種類用意していまして、一つは30分もの。
これはある日本語学校を舞台にしたドラマ。
もう一つは通常の45分もの。つい先日までは木村拓哉さん主演のドラマを
見せておりました。
先月までは予めプリントを配布しているにも関わらず、何もやっていない生徒が
多く、全ての問題を解き終わるまではビデオを見せなかったのです。
『あら、時間が経ってしまいました。今日は日本語(30分もの)ですね』と言うと
「え~!」というため息の声。
先週から獣医さんのドラマを見せ始めましたら、主役がイケメンですからやはり
そちらの方を見たいわけですね。そこでそのドラマを餌にしているわけです。

自分の考えたものを勇気を持って発表する。アウトプットに必要なものです。
実際、真面目に取り組んでいる生徒は正解率が高い。
今日は前半終了間際になっても残り一題の発表者が出てこない。
休憩を入れた後で、さらに発表を待ちました。
『あらら~このままでは今日はビデオさえも無になりそうですね』
これはたまらん、と今まで一度も発表したことのない生徒が手を挙げました。
ちゃんと正解しています。やれば出来るのです。

話せない生徒でも2年生も半年が経過すれば読み書きが出来る生徒が
たくさんいます。聴力もそこそこ上達している。中でも会話が上達しているのは
積極的に私と話している子たち。例え間違っても小さな間違いは私は
気にしません、たけしを除いては。今は積極的に発言をして会話に慣れていく
ことのほうが重要なのです。完全に単語を間違えて恥ずかしそうにしても
『いいんですよ。どんどん間違えなさい。それが勉強だからね』が口癖です。
コメント
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