「う~ん、ステキな焼き上がり!」焼きたてのかぼちゃパンに惚れ惚れするナナ。
前回のブログでお見せした手描きの画像はストーリーボード用で、今回の画像は3DCGをベースにポストワークを施した本編用です。
ポストワークは、レンダリング画像に「Photoshop」などのレタッチソフトで修正を加える作業ですが、さらにその後「Clip Studio」というペンタブ用ペイントソフトで手描きで自分好みのマンガタッチに仕上げているので、元画像のCGっぽさはほとんど飛んでしまっています。
素朴なマルチタッチコミック【ナナのかぼちゃパン】には、CGっぽさは似合いません。一番最初にこのマンガのアイデアを考えたとき、頭に想い描いた絵本的なイメージに上の画はかなり近くなってきましたv(。・・。)v。
でもこの後アニメで動かすことを考えると、画像処理や手描きの修正は一枚一枚手を加えなければならないので、けっこう厳しいんですよね。特に手描きの部分が。
全画面・全画像を一律に色味や明度を変えるのであれば機械的にやってしまえるんですけど、一枚一枚・一部分一部分を自分の頭にあるイメージに近づける作業なので大変です。
合理的なアメリカの制作スタジオでは、こんなやり方考えもしないんだろうなきっと。実際は知らんですが...けっこうやってたりして(* ̄∇ ̄*)。いやいや、やっぱりないない。
ていうか、レンダリング画像に手描きで修正なんてありえないでしょうね。アニメーション作品の大量な画像を何らかの理由で修正しなければならない場合、プログラムを組んでがーっと一気に全部修正してしまうか、それが不可であればレンダリングし直すんでしょうね...私が思うアメリカ人思考では、きっと。
そもそも彼ら(アメリカの制作スタジオ)にとってポストワーク自体ありなんだろうか???
私が思うに、あるパートをまかされたCGアーティストが、レンダリング画像をペイントツールを使ってシコシコと手直しするという状況はどうも想像し難いんですよね。仮にどんなに上手に修正できたとしても。
もし彼らがポストワークをやるとしたら、どの箇所に、何のフィルターを使用して、数値レベルの設定はいくつで、といった修正履歴をきちんと残し、再現性や再利用性をしっかりと確保する、というのが私が考えるアメリカ人思考です。
う~ん、何か書いているうちに変に脱線してきてしまいました。それにブログの読者は、「アメリカの制作スタジオの現場はこうやっている!」という情報がほしいと思うのに、私の変な想像ですみません「(^-^;)。
日本の制作現場でも「ポストワークありかなしか」の議論はあるわけですが、私は「あり派」です。
もちろんモデリングデータとマッピングデータで、リアルタイムにレンダリングしていくようなゲームなどの場合は別ですけど。
私はこのブログでもしばしば「3DCGのキャラに血を通わせる」という言い方を使ってきました。レンダリング画像を、明度・彩度を調節したり、眉・目元・口元などをいじって表情を誇張したり、場合によっては別にレンダリングした画像を合成したりもします。
そうやってポストワークでいじっているうちに、本当にキャラに血が通ってくる瞬間があるんですね。
私にとってCGは、キャラに血が通っているか否かが最も重要な要素なので、「あり派」なのです。
「レンダリング後の画像に一切手を入れない」というこだわり派の気持ちが理解できないわけではありませんが、上記の理由のほうが自分にとっては重要なので。
さて今年もあと1ヶ月、オ━(゜Д゜;)━マイガー!
【ナナのかぼちゃパン】、年内完成は厳しくなってきました。
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