今日の画像は、「怒る雄作」です。
そりゃ小学生の娘がホームベーカリーで焼いたパンを勝手に店に並べたら、「なにやっとんやー(`・ω・´)」と叱らなあきまへん。ビシッとお仕置きせなあきまへん。
というシーンなんですが、なかなかサクサクとは進みません。けっこう地味な展開をアニメでおもしろい動きにしようといろいろトライしたり、画像ももっと見やすくしようとペンタブで加筆したりフォトショで画像補正したりしてるうちに、どんどん時間が経ってしまいます。
たとえば雄作がナナを叱るシーンでは、普通に集中線をアニメさせて迫力を出すか、それとも雄作の身体を一瞬ブレさせてその上から静止画をかぶせて雄作が声を荒らげる様子を表そうか、とか試行錯誤します。
で実際にやってみると、頭で想い描いた効果が出なかったりしてがっくりすることが半分以上なんですが、でもたまに予想外におもしろい動きになったりすると、『電子コミックならではの表現だよね(^ω^)ニヤリ』とするわけです。
一方、画のほうは、セル画タッチがだいぶ慣れてきました。
3DCGで普通にリアルにレンダリングした場合では、キャラの表情に血を通わせるのにかなり苦労していましたが、上の画像のようなセル画調ではペンタブで加筆することでかなり楽に思ったような表情が作れます。うれしいにゃー(=^皿^=)。
3DCGでキャラの肌の温もりを伝えるのって、けっこう矛盾しているというかかなり対極にあるような気さえします。なにしろ金属であったりケミカルな表現が得意だったりするので。
でもその一見対極にあるような壁を乗り越えて、温もりを感じさせる手法を見出すことができれば、今までに無い表現ができるんじゃないかと期待してやってきたかもしれません。
そしてセル画風がその解答であるかどうかはまだ判りませんし、解答は一つというわけでもないでしょう。それにセル画風は、ぜんぜん今までにある表現だし。
でも解っていることは、キャラの温もりを通して作者である自分の息づかいを伝えたいので、やっぱり温もり表現は不可欠ということ。
当初、電子コミック【ナナのかぼちゃパン】は、絵本タッチの画像にしたい、というようなことを書いてました。
青葉の森ベーカリーというパン屋を舞台にした、ホームベーカリーでパンを焼くことが大好きな女の子のいたずら物語、ということで『絵本タッチがピッタリでしょ』と決め付けてたんですよね。
ひとくちに絵本タッチといっても様々な描き方があるけど、自分の言う絵本タッチとは、細密なペン画やカチッしたCGではなく、画用紙にグワッシュなどの絵の具で筆のタッチが残るような素朴な画のイメージです。
実際にそのようにして描いた絵本タッチ画像をスキャンして、素朴な動きのアニメにしたら、またぜんぜん別の雰囲気になっていただろうと思います。
でも自分はそうしませんでした。いつも作り慣れている3DCG画像を加工して、この物語に似合うタッチに近づけていった結果、上のようなセル画風に落ち着きました。
これ以上、ガサッとした自分の言う絵本タッチにすると、自分としては表情とかの表現がやりにくくなってしまうので、このあたりが丁度良いかもしれません。
細部や背景など、まだ統一できてないところはあるんですけど。
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