前回(Toolkit for CreateJSを試す)、前々回(続・Toolkit for CreateJSを試す)のブログで書いたように、FlashアニメをiBooks Authorに貼り付けることができると分かったので、【ナナのかぼちゃパン】の2ページ目からはさっそくFlash Professional Toolkit for CreateJSを使うことにしました。
Flash Pro CS6を起動して、普通にアニメを作成。
う~ん、いいですねぇ。ここのところかなり無理してXcodeやJavaScriptでアニメを作っていたので、Flashの使い勝手の良さが身に沁みます。
マルチタッチコミック【ナナのかぼちゃパン】の2ページ目は、ナナの父・雄作が経営する「青葉の森ベーカリー」の店内でのシーン。お客と雄作の会話です。
2ページ目を開くと、ベーカリーの店内を背景にお客と雄作が向かい合っている静止画が表示されます。画面をタップするとHTMLウィジェットが起動して、二人の会話が始まるというわけです。
この場面をFlashで作りました。まずはToolkit for CreateJSを特に意識することもなく、いつも自分がFlashでアニメを作るとおり普通に作ってみました。
そしてプレビューで動作チェック後、ウィンドウ → その他のパネル → Toolkit for CreateJSパネルから、パブリッシュ。
Dashboardウィジェットにまとめる前に、一応Webブラウザで再度動作チェックしてみました。
『あれ?画面が真っ白...』うんともすんとも言わない。
『なぜだ!?続・Toolkit for CreateJSを試すのときは、ちゃんと動いたのに!』
というわけで、何が問題なのか原因を探るべく、最初の背景表示ところから順次検証してみました。
その結果、MC(ムービークリップ)の中に入れ子でMCを作ると動かないようです。
私のFlash作法は、まずキャラクターが不規則にまばたきと呼吸をするMCを作ります。次にそのMCを歩行させたり会話をさせたりするMCを作る、という具合にMCを入れ子にするやり方をよく使います。
でもToolkit for CreateJSでは、そのやり方はNGみたいです。
それからMC内のタイムラインスクリプトも動作しないようです。
『そうか...そうはあまくなかったか( ̄皿 ̄;)..』
まぁね、Flashで作ったものを何でもかんでもJavaScriptに書き出してくれるとは思ってなかったけど、さっそくですか。
気を取り直して、シーン内でなるべく作り込むようにしてやり直したところ、何とか動いてくれました。
こうやって身体で覚えるやり方は嫌いではないんですけどね。「はじめてのCreateJS」なんて本が出てるわけじゃないし。
そういえば、ちょっと嬉しいこともありました。
Toolkit for CreateJSで書き出したJavaScriptのアニメは、ヌルっときれいに動いてくれます。たとえば先ほど書いた呼吸のアニメのようにほんの微かな動きのときに顕著です。
Flashで普通にswfファイルでパブリッシュすると、キャラの呼吸によるわずかな身体の動きがチラチラカックン...チラチラカックン...というような感じのぎこちないアニメになっちゃうんですが、CreateJSで書き出した場合はヌルっとスムーズなアニメになりました。
これは嬉しいですねえ。ダブルバッファリングを使ってるんでしょうか。swfでのパブリッシュでもきれいに動かすやり方があって、単に私が知らないだけなのかもしれませんが。
さあそんなわけで、『Flash使い放題だぜー!』というわけにはいきませんでしたが、JavaScriptで苦労してアニメさせるのに比べたらぐっと表現力が増した気分です。