ユーロな日々

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何というドラマだろう   [リバプール×チェルシー 1-1 CL準決勝-1]

2008年04月25日 | 欧州2010-2003

そろそろロスタイムに入ろうかという終盤、チェルシーの選手たちは気落ちしているように見えた。

まったく、思うような攻撃の形が作れず、リバプールを脅かすことができなかったからだ。リバプールにとっては思惑通りの展開だったろう。

前半で先制し、追加点は奪えなかったものの、アウェーゴールもない。リスクを犯し、何が何でも追加点を取りに行く、という戦い方はしなかった。スタンフォードブリッジでは、勝てなくても引き分けで決勝に進めるのだから。

あと数分で第一幕が終わり、リバプール有利が決まる寸前に、それは起こった。

左サイド深く、攻め込まれ、ボールが中に放りこまれる。

ゴール前は2対2。低いボールがーセに向かって飛んできた。

リーセはヘッドで対応しようと低い体勢をとった。チェルシーの選手が詰めたが、届きそうにない。

しかし、なんと、ボールはゴールネットに突き刺さった。リーセのヘッドしたボールだ。なんということだろう。

よりによってリーセに対して、フットボールの神様は残酷な仕打ちをする。負傷したファビオアウレリオに手で触れ、慰めてからピッチに入るという仕草が、リーセの人柄を物語っていた。

本当はファビオアウレリオとのローテーションで欲求不満ぎみだろうに、フォアザチームに徹しているリーセ。選手たちが、かわるがわるリーセの肩を叩きにくる。誰もリーセを責める気になどなれない。でも落胆も隠せない。

何というドラマだろう。

 [リバプール×チェルシー 1-1 CL準決勝-1]