ワインバーでのひととき

フィクションのワインのテイスティング対決のストーリーとワインバーでの女性ソムリエとの会話の楽しいワイン実用書

ワインマジック ブーグロからモンラッシェへの種明かし

2012-03-16 21:22:09 | ワインバーでのひととき1改訂四話 完
 狩野が和音に見せたワインマジックのブーグロからモンラッシェそしてさらに

ブーグロへの種明かしをします。


 マジソムの狩野がワインバーでお客に見せたワインマジックの応用です。


①ワインマジック用の真中に仕切りのあるボトルを用意します。


②そこにブーグロとモンラッシェを入れます。


③そのボトルにモンラッシェのラベルを貼り、その上からブーグロのラベルを

貼ります。



 もし和音が、モンラシェを飲んだ後、ブーグロも飲みたいと言わなかったら、

ハンカチとブーグロのラベルを同時に取り払います。

するとブーグロがモンラシェに替わるのです。


 和音が、モンラシェを飲んだ後、ブーグロを飲みたいと言ったので、

ブーグロを注いだ後、ラベルを剥がさずに、ハンカチだけ取り払ったのです。

ワインバーでのひととき ファースト(改訂) 68ページ目 マジシャンソムリエとの対決  

2012-03-16 20:54:24 | ワインバーでのひととき1改訂四話 完
【68ページ】


「モンラッシェをブーグロに戻します! ワン、ツー、スリー!」


 狩野は、掛け声と共に、ボトルを覆っていた2枚のハンカチを取り払った。

すると現れたワインは、元のシャブリ・グラン・クリュのブーグロであった。

狩野は、二つの新しいワイングラスにそれを注いだ。


「和音さん、高木社長、どうぞブーグロを!」


 和音は、グラスを手に取り、香りを嗅ぎ、口に含んだ。

同じように高木もワインを飲んだ。 


「とてもおいしいワインだ!」和音は、誉めた。

「このワインはブーグロだと思うのですが?」


高木は、和音に訊ねた。


「すばらしいマジックです。確かにブーグロで間違いないと思います。

狩野さん、ひとつ質問してもいいですか?」

「何でしょうか?」

「私が、もしブーグロを飲みたいと言わなかったら、このボトルはモンラッシェに

替わったいたでしょうか?」

「はい、ハンカチの中では、モンラッシェに替わっていました!」


「和さん、料理も食べましょう。」

「はい、いただきます。」


 しばらく伊勢の海の幸の料理とブーグロを楽しん後、狩野が言った。

「和さん、次のマジックを披露させて頂きます。」