ワインバーでのひととき

フィクションのワインのテイスティング対決のストーリーとワインバーでの女性ソムリエとの会話の楽しいワイン実用書

3 女流棋士との対決 4ページ目

2009-08-31 23:12:25 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
【4ページ】


社長    ワインを飲むと、一瞬にして閃くということですね?

      私には、その閃きがありません!

女流棋士  社長は、私より、ずっとプレミアムワインの経験が豊富ですわ!

      そして、ワイン通倶楽部に入って、専属ソムリエと共にワインの探求

      をされています。

      私は、社長の・・・。

社長    ありがとう!

      さあ、今日はこのワインを楽しんでください。


社長の専属ソムリエによって、二人のグラスにワインが注がれた。


女流棋士  とてもおいしいワインだわ!

      この地方のワインを飲むと、まるで将棋のようなワインだと思うの

      です。

社長    将棋のような?

女流棋士  将棋は、20対20の駒の闘いです。

      しかし、最強の将棋のソフトでもプロ棋士には、なかなか勝てませ

      ん。簡単そうに見えても、複雑で奥が深い。

社長    ブルゴーニュのワインも複雑で奥が深いと?

女流棋士  赤ワインのブドウ品種も白ワインのブドウ品種も単一ですが、

      産地や造り手によって別物のワインになり、世界のトップクラスの

      ワインにもなります。

 

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3 女流棋士との対決 3ページ目 

2009-08-30 11:08:15 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
【3ページ】


二人は、食事とワインを楽しむため、別室に移った。


社長    清水王将は、最近ソムリエの資格を取ったのですね?

女流棋士  社長は、いつもおいしそうにワインを飲んでいたので、二十歳になっ

      たら飲みたいと憧れていたのです。

社長    そうでしたか?

女流棋士  それで、二十歳になったらすぐに、ワインスクールの初級クラスに

      入門したのです。

      その時、ワインの奥深さに感動して、その後中級クラス、上級クラス

      、ソムリエコースと進み、ついにソムリエ資格まで取ってしまったの

      です。

社長    それは、おめでとう。

女流棋士  ワインスクールだけだったら、こんな早く資格をとれていないと思い

      ます。
      
      稽古の後、おいしいワインを頂いて、グランヴァンについて、随分と

      味覚経験をさせて頂いたからだわ。

社長    そう言ってもらうとうれしいね。

      ところで、先生は、ワインのテイスティングの時、直感派ですか、熟

      考派ですか?

女流棋士  将棋に例えれば、直感で最善手の閃きを得て、そこからしっかり読み

      を入れて、最善手かどうか確認しますね。


  
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3 女流棋士との対決 2ページ目

2009-08-29 07:14:28 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
【2ページ】  


             女流棋士との対決


女流棋士    負けました。

        社長は、ずいぶん強くなりましたね。

        次の稽古からは、角落ちにしましょう。

社長      ありがとうございます。

        初めて、清水王将に稽古をつけてもらったのは、高校一年生の

        時でしたね。

女流棋士    はい、奨励会の三段リーグを勝ち抜き、四段に昇格した頃でし

        た。最初は、飛車と角の2枚落ちでしたね。ほんとうに強く

        なりました。

社長      先生こそ、毎年昇段して、4年で8段ですからね。

        そして、この度は、女性で初のタイトルを獲得されて、王将に

        なられました。

        誠におめでとうございます。

女流棋士    ありがとうございます。

社長      でもタイトルホルダーになると忙しくなり、今までのように稽古 
        をつけてもらえませんね?

女流棋士    いいえ、社長には、もっと強くなってもらわないと。

        それに、稽古の後の食事とワインが楽しみなの。

社長      そう言ってもらえると嬉しいですよ。

        食事とワインの用意ができたようなので、別室に移りましょう。 

                  
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3 プロローグ

2009-08-29 06:32:10 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
   

              プロローグ


和音は、テーブルの上のカトレアの花を眺めながらワインを飲んでいた。

そのカトレアは、苗から5年育てて、花を咲かせたものだった。

そのカトレアの名前は、チアリンシンシンで96年の世界ラン展でグランプリを

獲得している。

和音は、そのメリクロン苗(動物のクローンのような技術から生産された苗)を

購入したのだ。数十年前までは、カトレアは非常に高価なものだった。一つで、

家一軒購入できるものだった。グランプリを獲得したカトレアなら価格をつけられ

ないほど高価である。それは、その当時株分けでしか増やせなかったから、一年で

一つのものを二つにしかできなかったからだ。

チアリンシンシンは、交配の片親が黄色の花の為、蕾から咲き始めは黄色がかって

いるため、けっして美しい花ではなかった。

真っ赤な花を楽しみにしていた和音は、がっかりして最初捨てようと思った。

ところが、数日経つと紫色に変化して、そしてさらに数日経つと真っ赤に変身した

のだ。そして香水のような芳香を放ち始めた。

まるで、童話のみにくいあひるのようである。

まるで、グラン・ヴァンのようだと和音は思った。最初は、酸味と渋みが強いワイ

ンが数年の熟成以降は、すばらしいワインに変身するのだ。

真っ赤なカトレアの花と赤ワイン。カトレアの芳香とワインのアロマとブーケ。

和音は、時の経つのを忘れた。
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ワインバーでのひととき3のあらすじ

2009-08-28 21:30:54 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
Javaさん針灸について教えていただきありがとうございます。

4作目以降で、針灸師との対決のストーリ-を使用させていただくかもしれませ

ん。ヒントに感謝しています。今日は電車の中で空手家との対決のアイデアを

考えていたところだったのです。


ワインバーでのひととき2の完了の記事で、訪問者数が1万人を超えました。

ありがとうございます。

今日から3作目のスタートをしますので、継続して読んでくださいね。

3作目のあらすじを紹介させて頂きます。

1作目、2作目と同様に7話のテイスティング対決のストーリーとワインバーでの

良子との会話の構成になっています。

会話では、良子の夢の中に、和音がワインスクールの講師として登場します。

そこで、ワインの用語等紹介させて頂きます。

7話の内容は、将棋の女流棋士との対決、ナツメグ料理の帝王との対決、養蜂家

ソムリエとの対決、キッズワインアカデミー、セクシーソムリエベロニカとの対

決、催眠術師の師匠との対決、ピアニストの音符の予定です。

よろしくお願い致します。

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