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鯵元は和音の大きな声に驚いた。
「テイスティング対決で勝利した時、人魚のワイングラスからこのかぐや姫のワイングラスに
変更してもよろしいですか?」
鯵元は、できればそうしてほしいと思った。
人魚の切子のワイングラスは彼の一番のお気に入りだからである。
「いや、また負けることを想定してしまっている。」
鯵元は、こころの中でつぶやき、首を振った。
「この月とかぐや姫の切子のワイングラスは、私が手に持っている光輝く竹のデザインの方は私の
普段用に、和さんの持っている月を見つめるかぐや姫のデザインの方はゲスト用として使用して
いるのです。」
鯵元は、和音の心理戦に揺さぶられているので、反撃をしようと思った。
「万が一!」鯵元は万が一を強調して、
「万が一、和さんが勝利した時は、やはり未使用の人魚のワイングラスを持ち帰ってください。」
「万が一の勝利の時、」
和音は鯵元の言葉を繰り返して、挑発するかのようにニタっと笑った。
「そのようにさせていただきます。
ところで、私の知人のシャトーのオーナーは、ワイン造りは苦労が多いと言っています。
どれだけ努力して最善をつくしても、天候に恵まれないと、このおいしいシャトー・ラトゥールの
やヴィンテージ1990年や1995年のすばらしいヴィンテージにはならないですよね?」
「私もワイン造りには苦労が多いと思います。 おや?」
鯵元は和音の大きな声に驚いた。
「テイスティング対決で勝利した時、人魚のワイングラスからこのかぐや姫のワイングラスに
変更してもよろしいですか?」
鯵元は、できればそうしてほしいと思った。
人魚の切子のワイングラスは彼の一番のお気に入りだからである。
「いや、また負けることを想定してしまっている。」
鯵元は、こころの中でつぶやき、首を振った。
「この月とかぐや姫の切子のワイングラスは、私が手に持っている光輝く竹のデザインの方は私の
普段用に、和さんの持っている月を見つめるかぐや姫のデザインの方はゲスト用として使用して
いるのです。」
鯵元は、和音の心理戦に揺さぶられているので、反撃をしようと思った。
「万が一!」鯵元は万が一を強調して、
「万が一、和さんが勝利した時は、やはり未使用の人魚のワイングラスを持ち帰ってください。」
「万が一の勝利の時、」
和音は鯵元の言葉を繰り返して、挑発するかのようにニタっと笑った。
「そのようにさせていただきます。
ところで、私の知人のシャトーのオーナーは、ワイン造りは苦労が多いと言っています。
どれだけ努力して最善をつくしても、天候に恵まれないと、このおいしいシャトー・ラトゥールの
やヴィンテージ1990年や1995年のすばらしいヴィンテージにはならないですよね?」
「私もワイン造りには苦労が多いと思います。 おや?」