ワインバーでのひととき

フィクションのワインのテイスティング対決のストーリーとワインバーでの女性ソムリエとの会話の楽しいワイン実用書

2 盲目のソムリエ 2ページ目

2009-05-31 22:56:54 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
【2ページ】


盲目のソムリエ  さあどうぞ!

理事長      シャトー・パルメはシャトー・マルゴーと同じマルゴー村の

         ワインだね。しかし他のメドックのワインと比べてメルロの

         割合が高いのでシャープさよりもしなやかさを感じるね。

盲目のソムリエ  ボルドーのワインは、カベルネ・ソーヴィニヨンとメルロを

         中心とする割合がワインの個性になっていますね。

理事長      ヴィンテージ判ったよ!

         1989年だね?

盲目のソムリエ  さすが理事長です。

         理事長のテイスティングの力は、私の弟子以上ですよ!

理事長      いや、シャトー・パルメに限ってだけです。

         ところで、粉河さん!

盲目のソムリエ  何でしょうか?

理事長      来月の私のプライベートワイン会に、和さんを招待しようと

         思っているのです。 

盲目のソムリエ  理事長がよくお話をされている和音ですね?

理事長      そうです。

         ワイン会のメインのワインは、シャトー・パルメで考えて

         います。

         今日の1989年のようなすばらしいパルメを数本揃えて

         ほしいのです。


盲目のソムリエ  理事長のワイン会にふさわしいパルメを用意します。
                  
理事長      そして・・・・・・・。


3ページに続きます。
        

2  盲目のソムリエ 1ページ目

2009-05-31 00:45:22 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
【2-1ページ】


           盲目のソムリエ


理事長      シャトー・パルメの上物が手に入ったそうだね?

盲目のソムリエ  はい、今準備させます。

理事長      シャトー・パルメはメドック地区格付けの3級であるが、

         時には、1級の五大シャトーをも凌ぐと言われるスーパー

         セカンドワインだね?

         味わうのが楽しみだ!

弟子       準備ができました。


盲目のソムリエの弟子がテーブルの上に、シャトー・パルメとワイングラスを2個

並べた。盲目のソムリエはテーブルに近づき、パルメを手にとり、あざやかな手つ

きで開栓し、ワイングラスにパルメを注いだ。


理事長      いつ見てもあざやかな手つきだね?

         粉河さんには、まるでパルメやグラスが見えているようだ!

         どうしてそれらの場所がわかるの?

盲目のソムリエ  心眼ですね。

理事長      心眼?

         粉河さんは、盲目の剣豪の領域に達しているのですね?

盲目のソムリエ  お褒めいただきありがとうございます。

         ところで、このワインのヴィンテージは判りますか?

理事長      これは、うまい!

         悪いが、テイスティングのためもう一杯お願いします。

         

ワインバーでのひととき2のあらすじ 

2009-05-30 10:12:08 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集

 2作目のあらすじを紹介させて頂きます。

 ストーリーの主人公は、1作目同様和音 通です。

ワインのテイスティングにかけては、ソムリエも敵わないとうわさされています。

 2作目での和音のテイスティングの話は7話で、盲目のソムリエ、催眠術師ソム

リエ、写実の魔術師、香水のブレンダー、ホームレスソムリエ、元ソムリエ協会長

、令嬢の子犬です。どのようなトリックを仕掛けてくるか予想してみてください

ね。

 そしてワインバーでの話しの展開は、女性ソムリエ良子とのロワール川めぐり

になっています。もちろんワインでの話しです。ここでは、比較的お手頃価格で、

楽しめるワインを紹介しています。



切子のワイングラスと良子 120ページ目

2009-05-29 22:34:19 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
【120ページ】

二人は店を出ると、しばらく並んで歩いていた。そして良子は、自然と和音の腕に

彼女の腕を絡ませた。二人はまるで恋人同士のようであった。そして彼女の1LD

Kのワンルームマンションに着いた。


良子   まずチリのメルロからね。

     このカベルネ・ソーヴィニヨンのワイングラスで交互に飲んでいきまし

     ょう。まず和さんから!

和音   このチリのメルロは、渋くて、酸味が強いね!

良子   次は、私飲むわ!

     ほんとうだわ、まるでチリカベね?


二人は、チリのメルロを飲み干し、カリフォルニアのメルロ、ニュージランドの

メルロ、オーストラリアのメルロ、アルゼンチンのメルロ、日本のメルロ、ボルド

ーのメルロと次から次へと空けていった。

そして二人は、酔いつぶれた。

良子は、和音に抱かれているかのようにして眠っていた。


ワインバーでのひとときの一作目が完了しました。

一作目の参考文献を紹介させていただきます。

【参考文献】

①フランスワイン入門   作者 弘兼 憲史  出版社 幻冬舎
  
  ※フランスワインの基本知識が身に付く。
  ※弘兼氏のこのシリーズのベストセラーは知識ゼロからのワイン入門

②プレミアムワイン入門  作者 弘兼 憲史  出版社 幻冬舎

  ※有名なプレミアムワインの基本知識が身に付く。

③ワインを楽しむ基本大図鑑          出版社 講談社

  ※ブドウの品種の記事がくわしい

④世界の名酒事典               出版社 講談社   

  ※日本で販売されているワインの大部分を網羅している

⑤ベルーナのMyWineClub2005年からの通販カタログシリーズ

⑥インターネットでワイン名で検索

切子のワイングラスと良子 119ページ目

2009-05-28 23:56:29 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
【119ページ】

和音   そうだね。

良子   だから、メルロを主体とするワインをこのワイングラスでとことん飲む

     のです。

和音   いい考えかも?

良子   私、明日仕事休みですから、酔いつぶれるまで和さんと付き合います

     よ。

和音   本当?悪いね。

良子   でもマスターのお店や道端で酔いつぶれるのはいやなの。

     私の部屋でいい?

和音   でも女性の部屋には?

良子   勘違いしないでね。

     男性の部屋で酔いつぶれるのは、もっといやなだけ!

     カベルネ・ソーヴィニヨンの妖気を放出させるまで、二人でメルロ

     のワインを飲むだけだから。

和音   わかっている!

良子   マスター、メルロのワイン何本か用意してくれる?

マスター わかった!

良子   私の部屋にも数本あるわ!

     これらを飲みきりましょう。

     マスター、今日は、早く帰ります。

     和さんのことは、任せて!

マスター わかった。


120ページに続きます。

120ページでワインバーでのひとときの1作目が終了します。

次からは2作目のスタートです。テイスティング対決は7話です。