ワインバーでのひととき

フィクションのワインのテイスティング対決のストーリーとワインバーでの女性ソムリエとの会話の楽しいワイン実用書

ワインバーでのひととき ファースト(改訂) 63ページ目 マジシャンソムリエとの対決  

2012-03-11 23:18:02 | ワインバーでのひととき1改訂四話 完
【63ページ】


 高木は、カウンターに置かれているワインを指さした。

「しかし、マスターはこのチリ初のネッビオーロのように今まで飲んだことのない

珍しいワインを毎回紹介してくれるのだよ。」


「1,980円ワイン以外の?」


マジソムは、いつも他の客のサーブをしており、父親のマスターが、珍しいワインを

高木に勧めていたのを知らなかった。


「そうだ! そして2つ目の理由は、高額なプレミアムワインは確かにおいしい!

しかしほとんどの飲む機会が仕事だったり、ワイン通倶楽部の仲間だったりで、

この店で飲むときのようにリラックスできないのだ。人間には、仕事のオンと

プライベートのオフとの切り替えが必要なのだよ!」

「リラックスできる店と言っていただき、ありがとうございます。」


「さて、応援依頼の内容の話をこれから始めるが、先程から会話にでている

ワイン通倶楽部に関係するのです。

マジソムは、和音 通(ワオン トオル)の名前を聞いたことがありますか?」

「和音 通?」


マジソムは、手を口元に持ってきてしばらく考えた。


「あっ、思い出しました! ソムリエの仲間からテイスティングにかけては

トップソムリエも敵わない人物がいて、彼の名前が和音 通と言っていました。」

「その人物のことだ!」

「彼がワイン通倶楽部と関係があるのですか?」