ワインバーでのひととき

フィクションのワインのテイスティング対決のストーリーとワインバーでの女性ソムリエとの会話の楽しいワイン実用書

ワインバーでのひととき ファースト(改訂) 59ページ目 マジシャンソムリエとの対決  

2012-03-05 23:05:26 | ワインバーでのひととき1改訂四話 完
【59ページ】


「もちろん。プティ・シャブリをいただきながら待たせてもらうよ。」

「それでは、もう一杯注がせていただきます。」


 マジソムは、プティ・シャブリをハンカチで覆って、グラスに注いだ。


「おっ、ロゼワインに変わった!」


 マジソムと交代でマスターが高木の相手をした。


「鮮やかなマジックを二つ見せてもらったよ!最初のマジックは、プティ・シャブリが

途中で甘口のワインに変わった。」

「それは、私でもできる簡単なマジックですよ!」

「簡単なマジック?」

高木がマスターに聞き返した。

「ワインの他に何か入れていませんでしたか?」

「氷が入ってい・・・。そうか氷に仕掛けがあったのだ!」


 マスターは、高木の言葉に頷いた。


「その氷は、水から作られているのではなく、貴腐ワインのような甘口ワインで

作られていたのだ。」


 高木は、ロゼワインを飲み干してグラスを置いた。


「マスターのお勧めのワインを飲もうかな。」

「チリの珍しいワインが入荷しましたが?」

「珍しいワインと言うと?」

「ネッビオーロ種のワインです。」


 

ワインマジックの種明かし

2012-03-05 19:41:00 | ワインバーでのひととき1改訂四話 完
 マジソムのワインのマジックでは、赤ワインから白ワインになり、またロゼワインに

なります。

 
 マジシャンからそんなマジックはできないよと言われたら?

フィクションだから、現実にはできなくてもいいのですと答えることもできます。

実際、マジックの種を考えて、ストーリーを書いたわけではありません。


 そこで、ワインマジックの種をちょっと考えてみました。


 ワインボトルに細工が必要かな?

マジック用に、ボトルの中を半分に仕切ります。

片方に赤ワインを入れます。

もう一方に白ワインを入れます。



 白ワインの方を赤ワインより少なくしておきます。

そうすると、赤ワインから入れるとき、白ワインがこぼれて出てくることは

ありません。


 次に白ワインの方を入れます。

 最後に、両方同時に入れるとロゼワイン風になります。


 このように考えると、マジソムのワインマジックも可能な気がしてきますね?