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「一口飲んだ後、口中に残った余韻は、フランスはフランスでもボルドータイプの
カベルネ・ソーヴィニヨンのように感じたのです。
するとフランス系ブドウを導入したチリのカベルネ・ソーヴィニヨンの可能性もある・・・・」
和音は迷った。
こんな経験は初めてだった。
和音の手に持っている切子のワイングラスのカベルネ・ソーヴィニヨンはフランスのボルドーから
取り寄せたブドウをモデルにしてデザインされたもので、そこから発する気が和音の感覚を狂わせた。
「あっ、コルク片が!」
和音が声をあげて、ワイングラスに浮いているコルク片を、指を入れて取る仕草をした。
「コルク片?」
鯵元社長が専属ソムリエと顔を見合わせた。
すると専属ソムリエは、そんなことはないと言うように首を振った。
和音は、指で取り除いたコルク片をハンカチに包み込んだ。
「さて、このワインの国名の答えですが、正直迷いました。
最初に感じた感覚を信じて、フランスのラングドックとします。」
「それでは、それぞれのワインの答えを確認しましょう。」
専属ソムリエは、鯵元社長の選んだワインのラベルを覆っている紙を取り払った。
「アメリカのカリフォルニアワインです。」
専属ソムリエが言った。
彼は、次に和音の選んだワインを包み込んでいる紙を破った。
「一口飲んだ後、口中に残った余韻は、フランスはフランスでもボルドータイプの
カベルネ・ソーヴィニヨンのように感じたのです。
するとフランス系ブドウを導入したチリのカベルネ・ソーヴィニヨンの可能性もある・・・・」
和音は迷った。
こんな経験は初めてだった。
和音の手に持っている切子のワイングラスのカベルネ・ソーヴィニヨンはフランスのボルドーから
取り寄せたブドウをモデルにしてデザインされたもので、そこから発する気が和音の感覚を狂わせた。
「あっ、コルク片が!」
和音が声をあげて、ワイングラスに浮いているコルク片を、指を入れて取る仕草をした。
「コルク片?」
鯵元社長が専属ソムリエと顔を見合わせた。
すると専属ソムリエは、そんなことはないと言うように首を振った。
和音は、指で取り除いたコルク片をハンカチに包み込んだ。
「さて、このワインの国名の答えですが、正直迷いました。
最初に感じた感覚を信じて、フランスのラングドックとします。」
「それでは、それぞれのワインの答えを確認しましょう。」
専属ソムリエは、鯵元社長の選んだワインのラベルを覆っている紙を取り払った。
「アメリカのカリフォルニアワインです。」
専属ソムリエが言った。
彼は、次に和音の選んだワインを包み込んでいる紙を破った。