ワインバーでのひととき

フィクションのワインのテイスティング対決のストーリーとワインバーでの女性ソムリエとの会話の楽しいワイン実用書

5 アグリ星人 80ページ目 

2011-06-30 22:02:55 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
【80ページ】


 アグリは、和音の信州のシャルドネという言葉に驚かされて、アグリ星人から

いつもの顔に戻ってしまった。


奥山社長     テイスティングするのは、左端のワインでいいですね?

和音       それでお願いします。


 奥山社長は、左端のワインを手に取り、専属ソムリエに渡した。

彼は、それを抜栓し、グラスに注いだ!


奥山社長     どうぞ!

和音       フルーティで爽やかな酸味のワインですね?

         ふふふ・・・・・・。 

奥山社長     どうかされましたが?

和音       このワインを飲んでいるとあるイメージが湧いたのですよ!

奥山社長     そのイメージとは?

和音       奥山社長が・・・・・。

奥山社長     私が?

和音       ええ、社長が何人もの美女に囲まれて、せまられているイメージです。

         奥山社長はとてももてますね?

奥山社長     イメージの中だけですよ!

         ところで、そのイメージとワインの産地の国と関係あるのですか?
 
和音       私の答えはまだ想像つきませんか?

奥山社長     美女達に囲まれている・・・・・、アグリさん分かる?

5 アグリ星人 79ページ目 

2011-06-29 21:59:29 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
【79ページ】


 アグリは、和音を睨めつけるようにして、テイスティングをおこなった。

お店のお客を震え上がらすアグリ星人の怒りの顔つきだ!

しかし和音は、にこやかにテイスティングの様子を眺めているだけだった。



アグリ     非常にパワーを感じるシャルドネだ!

        果実の香味をこれでもかというほど凝縮させている。

        おっ、酸味も力強く残している!

        アルコール度数もびっくりするほど高い。

        そして、樽香も強烈につけているね。

奥山社長    アグリさんのコメントを聞いていると、私も国名の想像がつきました。

        さて、アグリさんの答えは?

アグリ     これは、アメリカのカリフォルニアのワインです。

奥山社長    それでは、国名を見ましょう。


 社長の専属ソムリエは、ラベルを覆っている紙を取り払った。


奥山社長    アグリさんの正解です!

        次は、3本目で和音さんのテイスティングの番です。

        どれを選びますか?

和音      左端の信州のシャルドネを!

奥山社長    ええ?

アグリ     なぜ信州だと?

和音      あはは、冗談ですよ!

5 アグリ星人 78ページ目  

2011-06-20 19:45:34 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
【78ページ】


奥山社長     そのヨーロッパの南の国とは?
 
和音       最高級の品質ながらワイン法ではテーブルワインのスーパータスカン

         が生まれた国です。

         赤ワインでは、フランスボルドー地方の主要品種であるカベルネ・ソー   
         ヴィニヨンを中心に造られたサッシカイアが最高峰として有名ですね?

奥山社長     サッシカイアと言えばイタリアですね?

和音       そうです。

         赤ワインのスーパータスカンの成功によって、その白版として多くの

         ワイン生産者がシャルドネにトライするようになったのです。

         私の答えは、イタリアのワインです。

奥山社長     それでは、ワインを覆っている紙を取り払います!

         おお、正しくイタリアのワインです。

         次は、アグリさんの番ですね?

         残り5本の中から一本選んでください。

アグリ      一番左端のワインで!


 奥山社長は、そのワインを専属ソムリエに手渡した。


奥山社長     アグリさん、どうぞテイスティングを!

ホステス百合   あっ、アグリ星人!

ホステス美紀   アグリ星人が来た!


 アグリは、怒ったり、集中した時に鬼のような形相になるのだ。 

5 アグリ星人 77ページ目 

2011-06-18 19:47:19 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
【77ページ】


奥山社長     それでは、和さんからスタートお願いします。

         6本のシャルドネの中から1本選んでください。


 
 和音は、6本のうち、一番右端のワインを選んだ。

奥山社長は、それを専属ソムリエに渡して、グラスに注がせた。



奥山社長     和さん、テイスティングをお願いします。 

和音       おや?

奥山社長     どうかされましたか?

和音       桃を思わせる果実香を感じたものですから・・・・。

奥山社長     桃の果実香は国名を当てるヒントになるのですか?

和音       ええ。

         同じブドウ品種シャルドネから造られる白ワインでも味わいは

         千差万別です。

         シャルドネの個性に最も影響を与えるのは、気温だと言われています。

         冷涼な気候のシャルドネは酸味が強く、果実香も冷涼な北から南に

         移るにつれて、ライム、レモン、青リンゴ、アンズ、パイナップル、

         マンゴー、そして最終的には桃を思わせる甘い香りへと変化して    

         いくのです。 

奥山社長     するとこのワインは南の産地だと?

和音       第一印象は、そう感じました。

         ヨーロッパの南の国でワインの産地は?と推理を進めました。     
        

5 アグリ星人 76ページ目  

2011-06-16 23:03:09 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
【76ページ】


和音      和音です、よろしく!

        アグリさんはソムリエですか?

アグリ     ソムリエの資格を持っていますが、ソムリエではありません。

        この店でホステスをやっています。
 
和音      ええ、ホステス?

アグリ     普段は、スカートをはいています。

和音      なるほど!

奥山社長    それでは、テイスティング対決のルールを説明させて頂きます。

        こちらに、紙に包まれた6本のシャルドネがあります。

        和さんとアグリさんが交互に一本を選び、テイスティングをします。

和音      ワイン名を当てるのですか?

奥山社長    いいえ。

        世界から珍しいシャルドネの白ワインを探し出しました。

        飲んだことのないワインもあると思うので、ワインの国名を当てて

        もらいます。

        よろしいですか?

和音      承知しました。

アグリ     わかりました。

奥山社長    一本目は、どちらが選びますか?

アグリ     和音さんからどうぞ!