ワインバーでのひととき

フィクションのワインのテイスティング対決のストーリーとワインバーでの女性ソムリエとの会話の楽しいワイン実用書

5 特急列車の売り子  104ページ目

2011-07-28 20:59:11 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
【104ページ】


桃子      和音さんとテイスティング対決する方はもう決まっているのですか?

佐山社長    それを荒川さんに頼みたいと思っているのです。

桃子      ええ、私が?

        私は、ワインスクールの生徒ですよ!

        和音さんには、トップソムリエも敵わないのでしょう?

佐山社長    常識的には勝てないよね?

        しかし荒川さんには、特別の才能がある!

桃子      特別な才能?

佐山社長    品質管理部のトップテイスターも荒川さんに敵わないよね?

桃子      いえ、私には勉強することがまだまだ多いです。 

佐山社長    謙遜することはない!

        部長も君の才能を認めているよ。

桃子      でも対決は、コーヒーではなくワインのテイスティング対決ですよね?

佐山社長    もちろんそうだが、ワインにはコーヒーの香りがするものがあるのだよ。

桃子      本当? 

佐山社長    ああ!

        テイスティング対決用のワインは、私が選ぶことができるのです。 

桃子      コーヒーの香りのするワインで対決を?

佐山社長    いいアイデアだろう?

        そしてテイスティング対決する場所は、コーヒーの香りが漂う部屋

        でやれば面白いのでは?

        
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5 特急列車の売り子  103ページ目

2011-07-26 22:30:28 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
【103ページ】


佐山社長    それは、君のコーヒーに対する才能を見込んでのことです。

        コーヒーに関係する知識もさらに修得してほしいと願っています。

桃子      では、なぜワインの勉強も?

佐山社長    食事とワインそして食後のコーヒーは付きものでしょう?

桃子      ほんとうにそれだけですか?

佐山社長    荒川さんに見つめられると、ある私の望みを隠せないかな?

桃子      佐山社長の望みをぜひ聞かせてください!

佐山社長    私は、経済界のトップが参加するワイン愛好会のワイン通倶楽部に

        入っているのです。

        その会合で、和音 通(ワオン トオル)という人物をプライベート

        ワイン会に招待したという話がよく出るのです。

桃子      和音さんとは、どのような人物ですか?

佐山社長    ワインのテイスティングにかけては、トップソムリエも敵わないと

        うわさされる人物です。

桃子      すごい方なのですね?

佐山社長    そうだね。

        そして、彼とワインのテイスティング対決をできたことが、

        ワイン通倶楽部の中でのステイタスシンボルになるのです。

桃子      佐山社長も和音さんとのテイスティング対決をお望みなのですね?

佐山社長    ああ、そうだ!

  
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5 特急列車の売り子  102ページ目

2011-07-25 23:11:46 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
【102ページ】


 一年後、荒川 桃子は、品質管理部から秘書課に配属になった。


桃子      今日から、秘書課に配属になりました荒川 桃子です。

        よろしくお願い致します。

佐山社長    やあ、元気そうだね?

        ちょっと社長室へ。


 佐山社長と荒川 桃子は社長室に入った。


佐山社長    待っていたよ!

        一年間は長かった!

桃子      色々勉強させて頂きありがとうございました。

佐山社長    今では、品質管理部のトップもコーヒーのテイスティングにかけて

        君に敵わないそうじゃないか。

桃子      いえ、コーヒーはとても奥が深いので、まだまだ勉強不足です。

佐山社長    秘書課は、私の直轄の部署だか、他のメンバーは一応課長の部下に

        なる。

        しかし君は、課長の部下ではなく、私の直轄の部下になる。

桃子      どんなお仕事ですか?

佐山社長    朝、私にコーヒーを入れた後は、外に出て勉強の継続です。

        ワインスクールも上級コースを目指してほしい。

        そして一週間に一度、レストランでワインスクールの成果を     

        試すからね。 

桃子      なぜ、私だけが他の人とは別の仕事を?

        
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5 特急列車の売り子  101ページ目

2011-07-24 23:00:27 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
【101ページ】


佐山社長    それとコーヒーの歴史や食器についての勉強は?

部長      毎日2時間づつ資料室で勉強させています。

佐山社長    ワインスクールの件は?

部長      4時に退社させて、スクールに通わせています。

佐山社長    彼女は、今忙しいかな?

部長      呼びましょうか?

佐山社長    ああ、おいしいコーヒーを飲みたいな。

部長      しばらく待っていただけますか?

佐山社長    いいよ。


 品質管理部の部長は、部屋から出て行き、荒川 桃子を呼びに行った。


部長      彼女は、今コーヒーを入れています。

佐山社長    楽しみだ!


 しばらくすると、彼女はコーヒーを持って部屋に入ってきた。


桃子      お久しぶりです。

佐山社長    入社して一ヶ月になるかな?

桃子      はい。

佐山社長    元気にやってる?

桃子      私の大好きなコーヒーに囲まれて、楽しく仕事をさせて頂いています。

佐山社長    とてもおいしいコーヒーだ!

        ブルーマウンテンのおいしさを引き出せている!

桃子      ありがとうございます。

 
      
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5 特急列車の売り子  100ページ目 

2011-07-23 22:55:59 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
【100ページ】


売り子     いつもたくさんの注文ありがとうございます。

        ビールとおつまみとおつりです。

        それとご質問ですが、お客様はとてもいい靴を履いていますね?

佐山社長    いやそれほどでもないよ。

売り子     勝浦の那智の滝への山道は、お客様のようないい靴よりもスニーカー

        の方が歩きやすいですよね?

佐山社長    わかった!

        TPOが大事ということだね?

売り子     お客様の最高級のブルーマウンテンのコーヒーは、紙コップよりも

        高級なティーカップが似合うと思います。

佐山社長    そうだね!



 2ヶ月には、売り子の荒川 桃子は佐山社長の会社の品質管理部で働いていた。


佐山社長    荒川君は、元気に働いているかね?

部長      彼女のコーヒーに対する味覚、嗅覚の鋭さに驚かされましたよ。

        品質管理部のトップクラスのベテランに匹敵する能力をもっています。

        一年後に、社長にお返ししないといけませんか?

佐山社長    ああ、もちろん!

部長      彼女が入れてくれるおいしいコーヒーが飲めなくなるなあ・・・。

佐山社長    私の指示通り最高級の豆でコーヒーを飲ませているのだね?

部長      はい、彼女が味覚の勉強する時に、私にもコーヒーを入れて

        くれるのです。
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