ワインバーでのひととき

フィクションのワインのテイスティング対決のストーリーとワインバーでの女性ソムリエとの会話の楽しいワイン実用書

5 特急列車の売り子 112ページ目 

2011-10-30 22:45:56 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
【112ページ】


 佐山社長のプライベートワイン会の日がやってきた。

彼のワイン会は、佐山社長の自宅で開催された。


和音      今夜は、お招き頂きありがとうございます。

佐山社長    私の方こそ、来て頂きありがとうございます。

        和さん、紹介させてください!

        婚約者の荒川 桃子さんです。

桃子      荒川です。よろしくお願い致します。

和音      和音 通です。よろしく!
   
佐山社長    ワインを楽しんだ後、テイスティング対決をお願いしているのですが、

        和さんの対戦者は彼女になります。

和音      荒川さんが?

        彼女はソムリエですか?

佐山社長    ワインに関しては、ワインスクールで勉強中です。

和音      その彼女がどうして?

佐山社長    彼女には特別の才能があります。

        コーヒーのテイスティングに関しては、我が社NO1の実力です。

和音      コーヒーの香りのするワインで対決でも?

佐山社長    トップソムリエも敵わないとうわさされる和さんには、彼女の

得意分野でということになるでしょう。

さて、彼女のコーヒーは格別においしいですよ!一杯いかがですか?

        

5 特急列車の売り子 111ページ目 

2011-10-26 22:39:48 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
【111ページ】


桃子     コーヒーの香りのするワインって色々あるのですね?

佐山社長   これらは、ほんの一部だよ!

       和音さんとテイスティング対決するワインは、これから何度か二人で

       テイスティングしながら決めよう。

桃子     はい。

佐山社長   コーヒーの香りのワインは、これぐらいにして、さあ荒川さんの歓迎会だ!

       ロマネ・コンティを飲みながら、食事をしよう!


 佐山社長は、ソムリエに、キープの中からロマネ・コンティのサーブを頼んだ。


佐山社長   さあ、ロマネ・コンティを飲んでみて!


 桃子は、ロマネ・コンティの香りをゆっくり嗅ぎ、そして口に含んだ。

そして、しばらく沈黙が続いた。


佐山社長   どうしたの?

       おいしくない?

桃子     あっ、すいません!

       あまりのおいしさに放心状態になっていました。

       これが世界で最高峰の赤ワインなのですね?

       とても美味しい!

佐山社長   喜んでもらってうれしいよ!

       
 その後、二人はロマネ・コンティと食事を楽しんだ。

そして、佐山社長が聞いた和音のテイスティング対決の話を桃子に聞かせた。

 

5 特急列車の売り子 110ページ目 

2011-10-15 20:49:33 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
【110ページ】


桃子     コーヒーの香りは、カフェ・カルチャーのようなワイン自体の香り

       ではなかったのですね?

佐山社長   ああ、白ワインにコーヒーの外皮から抽出した濃縮エキスを加えて

       いるそうだ!

桃子     それじゃ、これはコーヒーワインですね?

       名前は?

佐山社長   セレロだよ。

       もう一本、試飲して、食事をしよう。


 佐山社長は、3本目のワインをソムリエに頼み、二人に注いでもらった。


佐山社長   どうだね、このワインは?


桃子     ブドウ品種はシラーズ、オーストラリアのシラーズだと思うわ!

       コーヒー、スパイス、チョコレートなどの香り立つ、非常に華やかな

       ワインね。

       わー、とてもおいしいワイン!

佐山社長   とても滑らかな口当たりのワインだね?

桃子     オーストラリアのシラーズで合っている?

佐山社長   紙を取り払うよ。

       桃子さんの推察通りだ。

       オーストラリアのシラーズで、ワイン名はウルフブラス ゴールド・

       ラベルシラーズだよ。
          

5 特急列車の売り子 109ページ目 

2011-10-14 23:24:38 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
【109ページ】


桃子      ブラックベリーやカシスのアロマも感じるわ!

        これ、南アフリカのブドウ品種ピノタージュ由来の香りだと思うけど?

佐山社長    その通り、南アフリカのワインだ!

桃子      ワイン名は何ていうのかしら?


 佐山社長は、ワインのラベルを隠している紙を取り払った。


桃子      カフェ・カルチャー?

佐山社長    そう、カフェの名前にふさわしいモカの香りだったろう?

桃子      はい。   
 

 佐山社長は、ソムリエを呼んでカフェ・カルチャーをさげ、別のワインを持ってくるように

依頼した。

そして、ソムリエは、そのワインを二人のグラスに注いだ。



佐山社長    もう一本テイスティングをしてみよう。

桃子      濃い褐色をした珍しいワインね?

        赤ワインやフランスカオールの黒ワインとも違う色だわ。

佐山社長    さあ、飲んでみて!

桃子      コーヒーの香りとほのかな甘さと酸味を感じるわ。

        ちょっと待って・・・・・・。

        このコーヒーの香りは、コロンビアのコーヒーだわ!

        色から推測して、白ワインにコロンビアコーヒーの何かブレンド

        していないですか?

佐山社長    よくわかったね! 

5 特急列車の売り子 108ページ目 

2011-10-13 22:51:19 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
【108ページ】


 コーヒー店で待ち合わせた後、佐川社長と桃子は、彼女の歓迎会の店に向かった。


桃子     すばらしいお店ですね?

       でも外からは、ワインや食事を楽しめる店だとわかりませんね?

佐川社長   ああ、会員制の店だからね!

       この店では、20本まで持ち込みのワインをキープしてもらうことが

       できるのだよ。

桃子     社長もキープされているのですか?

佐川社長   キープしているよ。

       ロマネ・コンティで食事をする前に、乾杯用のワインをその中から

       持ってきてもらおう。


 この店のソムリエの一人が、ワインを一本持って来た。

ワインは、紙に覆われていてラベルを見ることができない。

ソムリエによって、二人のグラスにワインが注がれた。


佐川社長   このワインをテイスティングしてみて!

桃子     はい。

       コーヒーの香ばしい香り・・・・・。

佐川社長   コーヒー豆の種類は?

桃子     まるでモカのようだわ!

       そしてカカオの香ばしい香りも。

佐川社長   他にどんな香りを感じられますか?