清純blog

本門佛立宗 常住寺住職・高野清純のブログ

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子は鎹 ( かすがい )

2016年05月02日 | 日記

また親ばかネタです。申し訳ございません。

写真は、裕香が書いた落書きです。家族全員の名前が書いてあり、ボクの名前は、生まれた時に名付けていただいた名前と坊さんの名前(漢字は同じで、読みだけ異なります。)が「ひらがな」で書いてあります。また、おばあちゃんとおかあさんのは、それぞれ旧姓も、漢字で並べて書いてあります。ちなみに書いた紙は、ご信者さんがお布施を包んで下さった半紙です(笑)。お布施の紙は粗末にせず、書道やメモにも使わせていただいてます。m(_ _)m

この落書きをみて、裕香の心の内を想像しました。
たとえば、「書いてみて、みんなの名前が並んでるのがうれしい」のであろう、とか、「坊さんは得度すると僧名にかわり、女性は結婚すると名字がかわる。そこが興味深い。」のであろう、とか、裕香がどういう感覚でこれを書いたのかを想像したのです。ぼくは「清純=きよすみ」から「清純=せいじゅん」へと名前がかわった。おばあちゃんは「旧姓:宮脇→高野」。お母さんは「旧姓:西村→高野」です。

裕香にしてみれば何となく書いて、目で見て、「へぇ、そうなんだ。」というくらいのコトなのでしょう。しかし、心の奥底はそれだけでしょうか?あまり深く勘ぐってもしかたないことです。しかし、ボクはこの落書きを見て、裕香が未来を想像しているように思えました。「自分もやがてお嫁に行くだろう。」「どんな人と巡り会い、どんな人生を送るのだろう。」「なんていう名字になって、どこに住んで、なにをするのだろう。」などと、もうこれは、むしろ親が想像してることで、本人はそんなことは更々考えていないかも知れません。しかし、意識の中で、漠然とした想像があるように思えてなりませんでした。「おばあちゃんやおかあさんのように、いつか、わたしもスキな人のところへお嫁にいく。」と、遠くを見つめ、思いを定めているかのように思えてなりませんでした。裕香は、親にそう思わせるようなフシが、生活のあちこちで見受けられるのです。

まだ親の膝の上で遊んでくれているわが子がそんなことを想像しているのかと仮定し、勝手にさみしさを覚えています。そして、「世は無常」=少しの時間も、同じ状態にあることがない。という真理が頭をよぎります。瞬く間に時が過ぎ、周りの景色も、人の心も、大きく変化していくのでしょう。その流れについていけるか。流されてしまわないか?よい方向へ進んで行けるか?大事なものを見失わずに進んでいきたい!などと、ねがいを込めてしまいました。ですのでこの時分、大ゲンカしていた夫婦がこの落書きをみて我にかえりました。

子どもの存在はこのように作用する。本当に不思議です。ケンカに話しを移しますと、夫婦が仲違いをしているときの、子どもの役割というのは非常に大きいと思います。子どもたちが中立な立場に立って双方を諫める。こんな図式があればきっと、家庭の平和が保たれるに違いない。裕香は、自分がその役割をすべきだということを、無意識に知っているかのようでした。まぁ。わかりませんが(笑)。


 

子は鎹(かすがい)

夫婦仲が悪くても、子への愛情のおかげで夫婦の縁を切らずにいれるということ。
子が夫婦の縁を保ってくれるということのたとえ。
「鎹(かすがい)」とは、材木と材木とをつなぎとめるために打ち込む、 両端の曲がった大きな釘のこと。


先日、長男が高校の友だちを連れてきました。「いまから友だち連れていっていい?」「いいよー。」で、14人です(笑)。中高が同じ敷地内の学校で、4月から高校一年生になりました。中3の時のクラスメートがみんな仲良しで、高校に入ったばかりですが、プチ同窓会として集まったそうです。このメンバーがいいんですね。長男は、そういう出会い、巡り合わせに恵まれている気がします。みんなお寺にきて、本堂に上がってごあいさつをして、ハイテンションの中でタコ焼きパーティーが始まりました。ボクは2階にいましたが、フィーバーぶりが聞こえてきます(笑)。気がつけば、ボク以外の家族全員がタコ焼きパーティーに参加していました。なんちゅう家族や!

和やかな時間だったと思います。思春期に入ってからは息子2人とは中々コミュニケーションをとれませんが、大事な仲間をつくって元気にやってる様子をみるとホッとします。半数は女子でした。ですからこの中に、秘かにスキな娘がいたかも知れません。そう考えるとちょっと畏まってしまった次第です。


 

わが家にはハムスターがいます。数ヶ月前、ボクの中学時代の友だちが分けてくれました。つがいだと「ねずみ算」ですから、メス2匹をもらいました。ところが、ひと月ほどしたら9匹の赤ちゃんが生まれました。「おまえー!このやろー!つがいじゃないかぁー。」と云っても時すでに遅し(笑)。突然の出来事にあわてたボクらは、ハムを飼ってくれる人を探しました。カミさん、恐るべし。ほんの数日で全部さばきました。いかに地元に仲間の輪を築いているのかがよく分かりました(汗)。驚いたことに、その一ヶ月後にまたまたハムの赤ちゃんが生まれました。出産して一晩いっしょにいた。その隙の早ワザです。やるじゃないかハム太郎(笑)。今度は7匹でした。これはビバペッツが全部引き取ってくれました。



果たして、16匹もの赤ちゃんを産んでもカゴの中は2匹のハムスターのみ。
安心していると今度は裕香が泣き始めました。
「なんで家族をバラバラにしちゃうのぉー(涙)。」号泣です。

大家族がいいのでしょう。誰かの死を看取ったり、別れがあったりと、無常を感じる場面もありません。ですから、こうして、動物との別れに色々な思いを感じたのだと思います。それで、けっきょく、ふたたびオス・メスのつがいにして目出度く新たなハムが誕生しました。現在わがやにはハム用のゲージ(カゴ)が3つ。ハムが9匹います。裕香は大喜び。なんだ、たくさんいるだけでいいのか。ちょっと腑に落ちない感がありますが、まぁいいでしょう。ただお願いですから、もうこれ以上増やさないで下さい。m(_ _)m


大勢がいいんですね。にぎやかな雰囲気がスキみたいです。ケンカはしたくありません。でも、でしゃばらなけど、しっかりと云う事は云う。裕香はそういう風に生きてます。兄妹のなかで一番大人びているかも知れません。「子は鎹」。裕香は自分の役割を無意識に知っているように思えてなりません。以上、超がつく親ばかがお送りしました。m(_ _)m


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