『松前の花』 富樫倫太郎

2013年09月04日 22時09分54秒 | 読書
今日2本目です。




「元新選組副長・土方歳三らの活躍により箱館を掌握した旧幕府軍は、蝦夷政府を立ち上げる。その中には、家臣に殺された父の仇討ちに燃える娘の姿があった。一方、和菓子職人・小野屋藤吉は、蝦夷政府から戦の携行食として、食べたこともないパン作りを依頼されるのだが―。知られざる箱館戦争を描くシリーズ第二弾。 」(BOOKデータベースより)

前作である、「函館売ります」の続編というか、別話です。
和菓子職人である小野屋藤吉は、戦時中にありながら和菓子屋である小野屋を飽きもせずやっていた。
普段は特に客は来なかったのだが、ある日店先に股引脚絆(旧幕府軍の歩兵)が現れた。
その股引脚絆の指図役である人見勝太郎にパンを作るように指示される。
藤吉はパンを作ったこともなく、そのような指令にも従うことができない旨を伝えるため城へ向かうのだったが、藤吉をパン作りに推薦したのが蘭子だと知ると、断るに断れなくなってしまった。
小野屋は代々、重臣・山下雄城に和菓子屋として御用を請け負っていた。
蘭子はその雄城の娘であり、姫様なのであった。
藤吉はしぶしぶパンを作るため、函館に向かうのだった。

また、蘭子は父である雄城を殺された敵を討つため、旧幕府軍に使えるようになる。
旧幕府軍は蝦夷地に来て間もなく、地理に疎かったことから、蘭子の知識は大変役に立った。
あの土方歳三でさえ救われたほどだった。
ただ、そんな蘭子に病が襲いかかっていた。
死の病と闘いながら、蘭子は復讐の機会をうかがうのだった。


「函館売ります」ではプロシアとの土地賃貸に関することに焦点を置いていたけど、今回はそこに生きる個人を描いた作品でしょうか。
そこには住民がいて、藤吉がいたし、蘭子もいた。
そういう人間味あふれるところを書いています。

藤吉のパン作りと、蘭子の復讐と、なかなか接点がありませんけど、それがどう進むのか。
その辺は読んでのお楽しみ。

★★★☆☆

next...「神去なあなあ日常」三浦しをん
美人の産地・神去村でチェーンソー片手に山仕事。先輩の鉄拳、ダニやヒルの襲来。しかも村には秘密があって…!?林業っておもしれ~!高校卒業と同時に平野勇気が放り込まれたのは三重県の山奥にある神去村。林業に従事し、自然を相手に生きてきた人々に出会う。(BOOKデータベースより)

『半熟AD』 碧野圭

2013年09月04日 21時56分04秒 | 読書
すいません。連投します。

「番組制作会社の元ADで、今は無職の田野倉敦、二十七歳。仕事先を探す中、同居人の先輩に強引に引き込まれ、敦は一般人相手の映像制作会社を手伝うハメに。不本意な仕事ばかり舞い込むが、ある日、天才的な歌声を持つ少女が彼らのもとに現われて―。読めば元気が出ること間違いなし!お仕事小説で話題の著者が贈る、人生賛歌に満ちた爽快エンタテインメント! 」(BOOKデータベースより)


番組製作会社のやらせによる不祥事の責任を取らされてくびになった元ADの田野倉。
ハローワークに最低限通いながらせこせこと失業手当を受給していたが、まもなく期限も切れてしまう。
そんな田野倉はルームシェアをしていた岡本と阿藤にある仕事を始めないかと打診される。
それは、成人式などの記念撮影の映像版みたいな仕事。
最初のころは犬の映像を撮るような仕事ばかりが舞い込んで来ていたが、ある日田野倉のもとにある依頼が舞い込む。
「自分が歌を歌っているところをビデオに撮ってほしいのです」
その依頼をしたのはひきこもりでファッションもイケてない山口沙良だった。
最初は乗り気じゃなかった田野倉たちだったが、沙良の唄声を聞いて、あまりのうまさに驚愕。
沙良をオーディションで優勝させるよう、精一杯の映像を作成するのだったが。。

と、こんな感じのサクセスストーリーです。
まあありきたりといったらありきたり。
よくあるサクセスストーリのうちの一つですね。
でもそれなりにしっかりまとまってたかと思います。

ちょっと読んだのがしばらく前なので記憶があいまいなのでこれくらいに。。。(すいません)


★★★☆☆

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元新選組副長・土方歳三らの活躍により箱館を掌握した旧幕府軍は、蝦夷政府を立ち上げる。その中には、家臣に殺された父の仇討ちに燃える娘の姿があった。一方、和菓子職人・小野屋藤吉は、蝦夷政府から戦の携行食として、食べたこともないパン作りを依頼されるのだが―。知られざる箱館戦争を描くシリーズ第二弾。 (BOOKデータベースより)