『人生教習所』 垣根涼介

2013年08月14日 18時52分28秒 | 読書
お盆は休みません。



「新聞に不思議な広告が掲載された。「人生再生セミナー 小笠原塾」。実態は謎だが、そうそうたる企業が後援し、最終合格者には必ず就職先が斡旋されるという。再起をかけて集まってきた人生の「落ちこぼれ」たちは、期待と不安を胸に抱き、はるか小笠原諸島へと出航する!迷える大人たちのための、新たなエール小説。 」(BOOKデータベースより)


「人生再生セミナー 小笠原塾」に参加するため、はるばる小笠原諸島までやってきた浅川太郎たち。
そこでは様々な講義が行われ、その講義に基づいてレポートを提出しなければならない。
また、中間テストがあり、テスト等の結果により後半のセミナーに参加できるかどうかが決まるのだった。

浅川太郎は東京大学の学生だが、日常生活に疑問を覚え、現在大学を休学して家にこもっている。
このセミナーで何かを得ることができればと思っている。

柏木真一はかつて暴力団の若頭筆頭だったが、組から抜け出しブラジルに逃亡していた。
しかし、組が崩壊していることを知った柏木は帰国するも職にありつけず貯金を切り崩す生活をしている。
このセミナーで心身ともに生まれ変わり、仕事を見つけたいと思っている。

森川由香はフリーライターで週刊誌の記事を書いている。
しかし、対人関係に悩み、暗い文章しか書けなくなっていた。
このセミナーで悩みを解消し、よりよく生きたいと思っている。

消して交わることのなかった個性たちが、さまざまな講義を受け、さまざまな体験をすることによってたがいに認め合い、高めあう。
そんなストーリー。


と、まあ上下巻で約600ページですが、300ページでもよかったのでは?というのは辛口すぎかな?
感動のエール小説っていう新しい?分野の物語ですけど、盛り上がるかな?と思ったら淡々と進んで行ったり、なんかもったいないような作品でした。
個人的には、もっと一人にフォーカスしてもいいのかなと思います。
ま、個人的な感想です。

★★★☆☆

next...「ヘッドライン」今野敏
報道番組「ニュースイレブン」の記者、布施。素行の悪さに目をつけられながらも、独自の取材で多くのスクープをものにしてきた彼が興味を示した女子学生猟奇殺人事件は、警視庁捜査一課第二係、黒田の担当だった。警察も知らない事実を布施が握っているらしいと感づいた黒田は、彼に張り付くことを決める。記者と刑事、異色のタッグを組んだ二人は、やがて事件に潜む大きな闇の核心に迫って―。 (BOOKデータベースより)