『すべてがFになる』 森博嗣

2011年12月21日 21時28分19秒 | 読書
ちょっと読むのに時間がかかりました。


「孤島のハイテク研究所で、少女時代から完全に隔離された生活を送る天才工学博士・真賀田四季。彼女の部屋からウエディング・ドレスをまとい両手両足を切断された死体が現れた。偶然、島を訪れていたN大助教授・犀川創平と女子学生・西之園萌絵が、この不可思議な密室殺人に挑む。新しい形の本格ミステリィ登場。 」(BOOKデータベースより)


渋谷のツタヤでお勧めされてたやつを愛知県知多市で買ったもんです。
ちなみに渋谷区の人口は約20万人、知多市が8万4千人です。(どーでもいい)


ジャンルとしては密室殺人の本格ミステリです。
昔ながらのって言ったら語弊があるけど、すこし古典的な部分もありますね。

密室殺人ってのはまあ密室の謎を解くことで事件が解決するっていっても過言じゃないでしょう。
実際この作品も主に密室の謎を解くことに重点を置いています。

ただ、古典と違うのが単純に鍵がどうこうって言うだけじゃなくて、真賀田四季博士が作成したレッドマジックにより完全に監視され、出入りも管理されているという状況下で起きた事件です。
そして、密室だったのが1日や2日じゃなくて14年間という長期にわたって開けられることのなかったドアです。

半分すぎぐらいまで読んだとき、「この推理って反則じゃね?読者に情報を与えないで実は○○でしたってのは読者に対して失礼だよ?」的な感想をもちはじめたのは事実です。
でも、だんだんと読み進めていく中で、やっぱりでもこの方法は事前に予測することも不可能ではないんじゃない?っていう気にもなってきます。

ただ、密室の謎を解いた後、この状況下じゃきっとあの人が犯人だろうっていう推測はできますよね。そこで先の不満はどっかいっちゃって。
んで、すべてFになるんです。

実際、このFになるっていうのは理系というか情報系の知識がないと思い浮かびません。
そのあたり、やっぱ反則です。w

でも、森さん、頭いいと思います。


ちなみにこの作品の舞台は愛知県知多郡南知多町の日間賀島です。作中では妃真加島って言ってますけどね。
他に篠島と佐久島もでてきますし、一色とかも出てくるので間違いないです。

さらにこの作品はなんと10部作のうちの1作目です。

興味ある人は10冊読んでみてください。
私にはできません。w


★★★☆☆

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