葬儀屋日記 byノブアキ

つれづれなる葬儀屋さんの日記です

守り刀って何で置くの

2005年06月14日 | 葬式豆知識

日本の風習では、人が亡くなると
刀もしくは刃物をおきます

これは、大きな意味で捉えると魔よけといった意味ですが

どうして魔よけを行うのかといった
時代背景を理解すると非常に理解しやすくなってきます


昔は、今のようにドライアイスなどはありません
ですから遺体になるとどんどん腐敗が進んでいきます

昔の人は、腐敗が進むのは
最近の仕業だということをしりません
というか最近という概念がなかったので
理解のしようがなかったのでしょう


昔の人に一番わかりやすかったのは
物が腐る、遺体が腐敗するのは
「悪い気」もしくは「魔物」が悪さをするせいだと
考えました


ですから、その「魔物」避けるために
光るもの刃物を置くといった風習ができたようです

仏教の信仰というよりも
日本の民間の風習といった概念が強いので
神道でも守り刀は使用します



で、ここからすごくわかりやすく説明しますね

わかりやすく言うと
猫よけなんです

猫は魔の使いとされていましたから
猫が嫌がる光を反射するものがそのまま
魔よけとして使われるようになったというのが
有力な説ですね

今で言えば、ペットボトルとかそういうものです


他にも諸説があります
どれも間違いといったわけではないでしょう

ちなみに、耳にする説は
・魔を切るといった、武士の文化から守り刀というものが生まれたという説
・神剣(草薙の剣)の代わりといった説
・黄泉路への入り口
・魔物返し(反射ってことですね)
・魔物への脅し
などなど、調べるとキリがありません

簡単に説明するときは

「昔の人は腐敗が進むのを、魔物のせいだって考えたみたいですからね
魔よけとしておくんですよ」なんて説明しています

風習は今見ると非常に理解しにくいですけど
昔のひとがどうかこのまま、きれいなままで遺体があってほしいといった
祈りのようなことなのだと思います

昔の人はやさしいですよね

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