葬儀をするときに、「どんなひとでしたか？」って聞くことにしています
何にも知らない人の葬儀をやるより、どんな人の葬儀の手伝いをするか
知っていたほうがよい葬儀ができるんじゃないかと思って
駆け出しのころからお客さんに尋ね始めました。
そうすると、たくさんの思い出があるのか
家族の人がいろいろ教えてくれます
「おばあちゃんは三味線が好きで
お弟子さんたちがきてくれるんだ」とか
「おじいちゃんがお面を作ったんだ
その先生が高齢だけど参列してくれるんだ」とか
ほとんどの人が、楽しそうにそれでいてすこし悲しそうに
思い出を話してくれます
一番最初はなんだったのか
もううろ覚えだったかもしれませんが
確か将棋だったと思います
その人は将棋の好きな人で
将棋をさしている写真もあって
大事にしてた将棋の台、（大きい木の塊）のやつ
ですね
「これは燃えないから、棺には入れられないですね」
そうやって、大事にしていた将棋の盤をさすったのを見て
・・・・・・・・・・・・・
じゃあ、祭壇の横にかざりましょうか？
そういって祭壇の横に展示コーナーを作ったのが
始まりだったと思います
それから、よく「思い出コーナー」を祭壇脇に作るように
なりました
故人を偲べるコーナーが祭壇の脇にちょこんとでいいですから
ウチ以外でもあたりまえにあるようになるといいですね
その人らしいお葬式って、特別に変わったことをしなければ
ならないわけじゃなくて
ちょっとした心遣いなんだなあと、今はそう思います。
この写真は、ラーメン屋の親父さんの葬儀のときの
思いでコーナーです
仕事道具や、掲載のときの雑誌を飾ってあります
みんなの思い出の化学反応のきっかけになったみたいです。
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