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雨あがりのペイブメント

雨あがりのペイブメントに映る景色が好きです。四季折々に感じたことを、ジャンルにとらわれずに記録します。

半沢直樹の生き方

2013-09-25 22:14:58 | つれづれ日記

半沢直樹の生き方

 TBS系連続ドラマ「半沢直樹」が、第10話の最終回を迎え、

関東地区では42.2%を記録、関西地区で45.5%をたたき出した。

関東・関西地区とも初回視聴率を19.4%、20.6%でスタートして以降、一度も数字を落とさず、

右肩上がりに数字が上がっていった。

 

 瞬間視聴率の最高は関東46.7%、関西50.4%、どちらも午後10時17分に記録。

 

 最終盤、放送時間にして約20分間、取締役会に乗り込み、

壮絶な言葉の応酬と駆け引きの末、

最大の敵である大和田常務の不正を暴き、「100倍返し」の土下座を強要する半沢次長。

大和田は体を震わせ、うめき声を上げながら、

プライドと屈辱のせめぎあいの中で半沢の足元にひれ伏す。

 

 昇格人事を期待して受け取った東京中央本部・営業第2部半沢次長への辞令は、

「東京セントラル証券への出向を命ず」という子会社への「左遷通告」だった。

 

 アップになった半沢の目が驚きとともに怒りに変わっていく。ドラマの最終シーンである。

 

  見せどころの多いドラマである。上司に対して歯に衣着せぬ物言い、

理不尽なことや不正に関する事柄は徹底的に戦いを挑む。

対立の関係にも臆せず、

「やられたら やり返す」「倍返しだ」といって公然と戦いを挑む。

どんなことがあっても、どんなに窮地に追い込まれても決してあきらめない。

 

 正義感が強い分だけ、敵も多いし、職場環境からも浮いてしまうことが多々ある。

それでも、一歩も引かず、不正を暴き、理不尽を克服していく営業第2部半沢課長。

 以上が半沢の生き方の基本姿勢である。

弱者に対する優しさや、誠実さも彼の生き方の基本姿勢です。

しかし、私たちの職場の中では絶対に嫌われるタイプの人間なのだろう。

調和を保つことができない。曖昧さを嫌い、徹底した追求の手を緩めない。

上司にとっては非常に扱い憎い部下の一人だ。

 功労者半沢への「左遷通告」は、企業の中で妥協をしない半沢への

痛烈な警鐘と、企業という非情に徹した組織の在り方を暗示していて面白い。

 

 理不尽なことや、不正に対して、孤高の戦いを挑めない多くの人たちは、

黙って見て見ぬふりをするか、自分の職場に誇りを持てず、愚痴の多い人生を歩むか、

どうにも我慢できなくて「内部告発」をするか……

これが大方の生き方なのかもしれない。

 

 だからこそ、現実にはあり得ない、半沢の生き方に共鳴し、

緊張感みなぎるドラマの視聴率も回を重ねるごとにアップし、

最終回の驚異的な数字を叩き出したのだ。

 続編の予感がする「半沢直樹」の最終回である。