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雨あがりのペイブメント

雨あがりのペイブメントに映る景色が好きです。四季折々に感じたことを、ジャンルにとらわれずに記録します。

プロ意識に欠ける

2017-10-15 17:00:06 | 昨日の風 今日の風

プロ意識に欠ける
    園児、バスに取り残される(東武リズム幼稚園)

 運行を終えた送迎バス車内に、3歳時の男児が約五時間放置された。
このことに気づいたのは退園のためにバスの運行開始する午後2時頃という。
体調に問題はないということだが、熊谷地方気象台は当日の最高気温は30度だった。 
                                                                               (埼玉新聞9/29) 
就学前の幼児を預かる職業としては、はなはだプロ意識に欠ける不祥事です。
しかも、類似の不祥事が幼稚園、保育園、障害児者施設で起きている。
埼玉県内では7月に上尾市の障害者施設で、
送迎バスの中に約6時間放置され死亡事故につながったケースがあったばかりです。

類似の不祥事が起きれば、それを教訓にして対策を検討することが実践されていないから、
今回もまた基本的なミスを犯すようなことが起きてしまった。

そして、お決まりのお詫びは常套句で次のように始まる。

「本件については決してあってはならない重大な事案。被害を被ったお子様とそのご家族に心よりお詫び申し上げます」。
お詫びの冒頭の言葉ですが、
そもそも、こんな常套句でお詫びをする体質が問題なのです。
「本件」とは何を指すのか
「重大な事案」とは何を指すのか
核心部分には全く触れずに「お詫び」とは虫のいい話です。

問題点を考えてみましょう。
  送迎バスには運転手と添乗員が乗車、これは基本です。
  通常添乗員が乗降者のチエックをし、乗降者表に書き込む。
  表には個々の所属クラス名も記入しておく。
  利用者が下りた後、運転手はバス内を点検、清掃。
  この時点で降りなかった園児がいれば発見できる。
     チエック表は管理部門に提出され、
  無断欠席者がいれば、必ず保護者に連絡し、確認をする。

  その他にも、チエックできる場面はあります。
  昼食時、お昼寝時間、おやつの時間等がそれに当たります。

   職員一人一人に園児に対する愛情に裏打ちされた気配りや目配りがなければ、
   幼稚園や保育園の幼児事故は防ぐことができない。

   保護者への連絡事項を記入することは、仕事の一部分にすぎません。
  類似事故等が起きた時に、他山の石として傍観するのではなく、
  我が身に振りかえり検討し、情報の共有をすることが肝要です。

  また、ヒヤリハットの記禄をし、検討委員会を作り、
  これも情報の検討をする必要があります。
  幼稚園、保育園等福祉系の施設ではシフト制の勤務形態が多く、
  職員が全員そろう日も多くはありませんから、
  情報の共有は最重要事項ということになるのではないでしょうか。
  これを怠ると、職場としての意志の統一ができなくなります。

      経営者は、プロ意識ををしっかりと持って、運営して欲しい。
        (2017.10.15記)         (昨日の風 今日の風№78)

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無責任な集合住宅建設

2017-07-20 08:30:00 | 昨日の風 今日の風

 無責任な集合住宅建設
    ゴミ集積所を持たないアパート マンションは
                           トイレなきマンションと同じだ!! 

    私の済む地域は、幼稚園・保育園をはじめ小学、中学高校など、半径500メートル以内にすべてそろっている。加えてコンビニ三件、スーパー二件、タクシー会社一件を有している。医療関係では、精神科、内科、耳鼻科、小児科を併設する病院一件、産婦人科、小児科の専門医各一件、内科医1件が散在する。特別養護老人ホーム二件などが散在し、いずれも徒歩でいける距離にある。
小さな駅だが、駅もあり、ひと駅乗れば3線が乗り入れる駅に到着できる。
閑静な住宅街にこれだけの生活環境の整った地域は街の中でこの地域しかない。

 20年前から区画整理が行われ、こうした環境は「売り」の材料として大きなポイントを稼ぐ。10年前ぐらいから小規模の集合住宅が、空地になっている土地をターゲットに増え続けている。
今や昔から住んでいる地域住民よりも、アパート、マンション等の住民が多くなってきている。このこと自体は問題ではないのだが、集合住宅建設会社の中には、専用のゴミ集積所を設置しないで建て逃げしてしまうケースも少なくない。
 ゴミ集積所を持たない住民は、近辺の集積所に無断で家庭内のゴミを捨てることになる。ところが、自治会の集積所は自治会のメンバーが集積所の清掃や除草をし、年会費2000円で運営されている。
集合住宅の入居者は自治会にも入らず、地域行事にも参加しない。
従って集合住宅管理者は、自分の敷地内に集積所を設置し許可を得る場合が多いが、
事故設置を怠り、困った入居者は人目を避けるように、夜おそくあるいは早朝に自治会の集積所に無断で置く者が多く、自治会とトラブルになる。違法投棄も目立ち、カラスや野犬が食い散らかす例も少なくない。

 再三の注意に関わらず善後策を取らない管理者には実名を公表し
建築業者及び管理者の責任を追及し、「逃げたもの勝ち」という悪習を断ち切りたい。
誤解を避けるために、蛇足ながら言わせてもらうと、入居者に責任はない。

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多選の是非・茨城県知事7選出馬表明 (2)

2017-06-16 08:41:55 | 昨日の風 今日の風

多選の是非・茨城県知事7選出馬表明(2)
  
 多選の是非については、拙ブログ4/12付でカテゴリー昨日の風 今日の風で、
 その弊害を述べましたのでそちらを参照にしてください。

 その時、冒頭で次のように多選の弊害を述べました。
  トップを長いこと同じ人物が勤め続けることは、好ましくない。
  空気が淀みます。
  淀みは停滞に繋がります。
  停滞は気力の減退につながります。
  気力の減退に続いて訪れるものは、自己保身です。
 
  このスタンスは今回も変わりませんが、 
  今回はもう少し具体的に多選の弊害を述べてみたいと思います。
  

     選挙で県民が選んだ知事ではあるけれど現在、6期目24年間の同一知事による県政である。
  「知事の権限はものすごく大きくなっている。だから多選の首長の不祥事がたくさん出てきたんです」

  菅官房長官は4月上旬檄を飛ばし、自民党が擁立した大井川和彦氏を激励した。
  現自民党は、橋本県知事の多選を争点にして、
  なんとしても7選28年間の知事就任を阻止しようと躍起になっている。
  同じように石破茂も水戸を訪れ、多選を争点にして、橋本茨城県知事の県政に終止符を打ちたい様子である。

  長く務めれば務めるほど、現職は有利になってくる。

  知事を務める間に市町村の首長や議員、業界団体と結びつきを強める。
  知事と懇意になれば、市町村の陳情などし易くなるし、県政への太いパイプを強調し、
  選挙に備えることもできる。同様に業界団体も懇意な関係を通して、
  利益を確保したいという下心が見え見えである。

  選挙に勝利するには、組織力が重要なポイントとなる。
  いかに多くの推薦団体を確保するかが勝利のポイントになってくる。

  知事の権限は大きく、茨城県内の市町村への影響力も大きい。
  こんな話がある。
  「消防関連施設の運用費を補助してもらうなど、市町村は『餌を食わされている』。
  知事を応援しなかったら、予算をつけてくれない可能性がある」
           (ある首長の話、として朝日新聞が紹介している)

  予算はある一定の決まりや、条件をクリヤーした申請者に平等に配分するのがルールだ。
  だが、予算には枠があり、申請者が多くいる場合は何が優先されるのか。
  頭に浮かんでくるのは最近の「森友学園」や「加計学園」問題など、上からの鶴の一声がなかったのか
  どうか。

  政治家に便宜を図ってもらう。良くある話だ。
  実際に私の関わった福祉団体で、補助金の使途不明金が監査で指摘された。
  「全額を返還せよ」という行政指導である。かつ、今後の補助金は支給を停止するというものであった。
  数日後、地域代表の名のある国会議員を通じて、事態の収束を計ると、次の日、担当部署の吏員が数名訪れ、
  「不問に付す」という話である。
  明らかに、天の声、鶴の一声が降って来たのだ。
  こんな話は、数え上げたらきりがない。

  多選が続
き、前回にも書いたが、
  一定の人間が行政の恩恵を受けることがあってはいけないのだ。

  原発について
   茨城県には運転開始から39年を経た日本原電東海第二原発(東海村)がある。
   40年の運転期間を超え再稼働をする場合、原電は知事の了解を得ることが必要。
   知事の判断によっては廃炉になる可能性も十分だ。
   しかし、現知事の橋本氏も大井川氏もこの問題には触れず、
   「他の課題の方が県民は関心がある」として、逃げ腰だ。
   特に橋本氏の場合、原発問題に関しては、
   方向性を示さず県民の意向に沿うよう努力すると矛先をかわしてしまう。

   たくさんの人が原発、及び関連企業で働いているから、
   原発反対を表明すると獲得票が減少する恐れがあるから、優柔不断の姿勢をずっと維持している。
   原発の再稼働を争点にしないで、住民の意見を聞く機会がないまま再稼働が決まってしまえば、
   取り返しのつかないことになる。

   多選を許すな。
   
   多選の是非が先行して政策の議論が埋もれたまま、選挙戦だけが過熱している(朝日新聞)

   住民の意見をなおざりにして、都合のよい選挙戦を展開していけば、
   民主主義は腐敗し、民主主義が目指した理想はだんだん遠のいてしまう。

           ※ 知事の多選について、神奈川県は「禁止」、埼玉県は「自粛」すると定めた条例があり、
               いずれも「3期12年」を限度とする。だが現在、4選以上の多選の知事が13人と、ほぼ
             4人に一人を占めている。(朝日新聞)
                               ※  多選の是非(1)は4/11付ブログ(昨日の風 今日の風)に掲載しています。
              興味のある方はご覧ください。
               (昨日の風 今日の風№73) (2017.06.15記)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「地毛証明書」 都立高の6割

2017-05-02 16:48:28 | 昨日の風 今日の風

「地毛証明書」都立高の6割
  朝日新聞5/1東京版は次のように伝える(ヘッドラインを引用する)。
   東京の都立高校の約6割が、生徒が髪の毛を染めたりパーマをかけたりしていないか、生まれつきの髪かを見分
  けるため、一部の生徒から入学時に「地毛証明書」を提出させていることがわかった。
  勘違いによる指導を防ぐ狙い
があるが、
  裏付けのために幼児期の写真を出させる例もあり、専門家から疑問視する声もある。

  本末転倒
  髪の色なんか自由にさせたらいい
         多く都立高は校則で髪の染色やパーマを禁止しているが、
    染めているのに地毛だという生徒もいて、「地毛証明書」の提出ということになるのだろう。
           地毛であるにもかかわらず、間違って指導し、
     生徒に嫌な思いをさせないための方法としてはあり得る(東京都教育委員会主事)。

     今時、髪を染めている人は珍しくもない。男だって染めている。
     時代の流れは、「茶髪」といわれた時代から、髪を染めることが社会的に認知されてきている。
     高校生だから染色は駄目というのは何とも理解しがたい。
     制服のスカートの丈もどんどん短くなり、これを制止させることはできなかった。
     携帯やスマホの所持も今では当たり前になっている。

           「生徒の見た目で、学校の評判を落とすわけにはいかない」(荒川区の高校経諭)にいたっては
    開いた口が塞がらない。
    本末転倒である。
    一体だれのための校則なのか。

    地毛なのか染色なのか見分けがつかないからといって、「地毛証明書」はないだろう。
    ここから見えてくるのは、上から目線の生徒を縛り付ける生徒指導に名を借りた強制でしかない。
    強制からは何も生まれてこない。
    話し合うという姿勢が欠落しているように思えてならない。

    驚いたことに、都立高校の6割が『地毛証明書』の存在を認めているという事実だ。
    「横並び」だ。おそらく、こんなバカバカしいことが横並びで実施されているということは、
    校長会の情報公開等で『地毛証明書』の存在を知り、学校間に広がって行ったのだろう。

    証明書を必要としない高校も多い。
    「染色は禁止だが、信頼関係の中でやり取りしている」
    「自主性に任せている」
    「教師は話し合いで説得するのが本来の生徒指導だ」

    生徒指導の名を借りた「強制」で生徒は心を開かないことを教育者は認識してほしい。
                      (2017.5.1記)  (昨日の風 今日の風№72)

    

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平和を維持するには……

2017-04-21 18:53:06 | 昨日の風 今日の風

平和を維持するには……
    ペンス米副大統領の言葉
  
安倍首相とペンス米副大統領の会談は18日、首相官邸で開かれた。
   気になる発言があったのは、北朝鮮問題に触れた時だ。

   安倍首相
     「平和的解決は当然だが、対話のための対話になっては意味がない。圧力をかけることも必要」
   
   
ランプ政権を支持する発言だ。武器を持たない我が国は、
   同盟国米国の対北朝鮮政策について、米国を指示するのは当然のことなのだろう。
   しばしばいわれることだが、我が国は同盟国ではあるが、米国の飼い犬ではない。
   尻尾を振るような発言はすべきではない。
   相手をあおるような発言はすべきでない。
   「拉致問題」が全く進展せず、何の手も打てないで指を咥えざる得ないわが国の首相が
   「対話のための対話になっては意味がない。圧力をかけることも必要」という言葉は
   自分自身に向かって言うべきだろう。

 
 ペンス米副大統領とパスカルのパンセ

    「平和は力によってのみ初めて達成される。

     日本や他の同盟国と、力を通じての平和を達成するために連携したい」
    
危険な発言だ。
    「平和は力によってのみ初めて達成される」
    力対力、武力による解決は不幸や悲しみ以外に何も生み出さない。

     戦国の世に終止符を打つために関ケ原の合戦があり、
     幕藩体制を打破するために、西軍は攻め東軍は北へと敗走する。
     何かを壊し、新しい何かを作るためにはいつの時代にも、たくさんの血が流された。

     どんなに成熟した社会でも、やがては崩壊し新しい社会が出現してくる。

     体制維持のためには、
     より強固な力を得るために、武器を開発する。
     それは決して相手を攻めるための武力ではなく、
     自己防衛のための軍備の増強なのだろう。


    
ペンス氏は対話路線は北朝鮮の挑発行為を止められなかったとして
   
 「戦略的忍耐の時代は終わった」
  
   なんとも物騒な発言だ。

             かつてパスカルは350年も前にその著書「パンセ」の中で次のように述べている。
     
    「力は正義なり、力なきもの正義にあらず」。
    次のようにも言っている。
    
「力のない正義は無力であり、正義のない力は圧政的である
    まるで日本と北朝鮮を対比しているような文章です。
     「正しいものが強いのではなく、強いものが正しい」
    
    
米副大統領ペンス氏の発言も、これに近いものがあり、
    世界は今、とても危険な状況下のもとに置かれている。
    右手に正義をかざし、左手に爆弾をかざす
    なんとも物騒な世の中が訪れようとしている。
           (昨日の風 今日の風 №71)  
  (2017.4.21記)

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多選の是非・茨城県知事7選出馬表明

2017-04-12 08:08:30 | 昨日の風 今日の風

多選の是非
 茨城県知事7選出馬表明
  現役知事で7選は全国で一番長い。

 トップを長いこと同じ人物が勤め続けることは、好ましくない。
 空気が淀みます。
 淀みは停滞に繋がります。
 停滞は気力の減退につながります。
 気力の減退に続いて訪れるものは、自己保身です。

 得をする人と、冷たい風にさらされる人に分別されてしまいます。
 いわゆる、派閥の形成です。

 得をする人は、同じ人がトップの座に座ることを望みます。
 風にさらされた人は、トップの交代を望みます。
 トップが変わらなければ、風の止むのをじっと耐えて待つしかありません。
 こうなってくると、組織そのものが衰退してきます。

 やり残した事業はない。
 継続する事業もない。
 新たな事業の展開もない。

 残っているのは、一度手に入れた権力と名誉欲は手放したくない。
 だから、権力の座に胡坐をかき、自己保身に明け暮れる。

 知事7選出馬表明の弁
  市町村長、あるいは市町村の議長、議員から多くの出馬要請を頂いた。
  そういう声にこたえていきたい。
  (県庁での定例記者会見) 

   支持者からの要請で出馬する。
   具体的な公約も示さず、要請があったから出馬するというのでは
   あまりに県民を馬鹿にしている。
   市町村長等議員さんは、決して知事の力量に期待しているわけではない。
   県政に関わる御願い事は、馴染のある現知事の方がやり易い。
   これも、議員さんたちの自己保身による意思表明ではないか。
  
  茨城県には東海第二原発がある。
   再稼働や避難問題など原発に関わる問題は多岐に渡っている。
   このことについて記者団の質問があると、以下のようにさらりとかわす。
   ほかの課題の方が県民の皆さんは関心を持っている。

   「ずるい」。
   そこまで言うなら、県民が関心を持っている問題とは何なのか
   具体的に上げてほしい。

   いつでもそうだ。問題を先送りにし、状況の成り行きで、方向を決める。
   この知事の得意技だ。
   いろいろな評価はあると思うが、長すぎるか短すぎるかに重きを置く必要はない。
   選挙民が判断してくれればいい。
  
  自分流に解釈し、
都合のいいように論点をぼかしてしまうのもこの人の得意技です。

   魅力度ランキングは、全国最下位を保ち続けている。
   このことは、単に茨城が観光資源に乏しい県だからということではない。
   最下位の不名誉を返上するのに、どんな目標を立てるべきなのか。
   官民一体となって推し進めなければならない。
   知事をはじめとして、各首長が将来のビジョンを持って、
   住みよい地域づくりをやらなければ、汚名返上はできない。


   名誉や権力の座に胡坐をかく首長ではなく、
   豊かな県民性を育てることのできる首長を選びたい。
   7選は長すぎる。
          (昨日の風 今日の風№70)                (2017.4.11記)

 

 

 

 

 

 

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マグロが危ない

2017-03-22 10:00:00 | 昨日の風 今日の風

マグロが危ない 漁獲規制違反

  寿司は寿司屋のカウンターで好きなものを食べる。
  二十歳代からの習慣だった。
  大トロをはじめ、アワビ、ウニなどを自慢気に注文することに、
 快感を味わっていた時代が長く続いた。
 特にマグロの大トロはどの寿司屋に行っても注文をした。
 グルメ指向でもないのに見栄がわたしの心をくすぐったのだ。

 回転寿しなどない時代の懐かしい思い出である。
 今では寿司屋のカウンター座ることもなくなり、
 頻繁に回転寿しを利用している。
 寿司と言えば、「まぐろ」という指向は今も変わらない。

   太平洋クロマグロ(本マグロ)
   近年このクロマグロが激減している。
   太平洋クロマグロは14年に、
   絶滅危惧種に指定される(国際自然保護連合・IUCN)。
   中部太平洋マグロ類委員会(WCPFC)も、
   小型の太平洋クロマグロの漁獲量を半減することを決めた。

   これを受けて日本では、
   操業を「承認制」とし、
   15年からは日本の沿岸ごとの漁獲上限が設けられた。
   水産庁は上限を超えた場合は、
   自粛を求める措置をとっている。

   だから、次のような違反が起きてしまう。
   マグロ漁獲規制すり抜け
     長崎・三重で発覚 国が全国調査 (朝日新聞1/14付)
      
長崎県対馬市の漁船16隻が、
     マグロ漁に必要な承認を受けずに3カ月にわたって計約12㌧を水揚げし、
     「承認を受けていない船が我も我もと漁に出てしまった
(対馬町漁協幹部)。
      その結果マグロ水揚げ量は近年、年間1~4㌧だつたのが、100㌧に急増してしまった。

      三重県の割り当てられた漁獲量は約23㌧だったが、
      自粛要請にもかかわらず昨年12月までに約53㌧を水揚げしてしまったと報道は伝える。
    
   本マグロ漁違反
     新に8県確認 水産庁 (朝日新聞2/4付)
                    長崎・三重の漁獲違反を受けて水産庁が全国調査した結果である。
       本マグロは地元の漁業協同組合が漁獲量を都道府県に報告することが義務づけられている。
       しかし、岩手、宮城、千葉、新潟、静岡、和歌山、熊本、鹿児島の8県で水揚げされた約10.9㌧は、
       報告がなかったり、漁獲の実態を把握していなかった。

       規制の周知不足や、漁業者の規則を守る意識が低いことなどが、
       その理由だと水産庁は見ている。

       だがそうではないと私は思う。
       大きな誤りは、サンマやマアジなど7魚種は、罰則付きの漁獲制限が行われているのに、
       この取り決めには罰則規定がない、ということではないか。
       
       自治会や趣味の同好会などの約束事とは異なる。
       漁獲には生活がかかっている。
       金銭が絡んでくる。
       自粛措置というのは、罰則規定がない、
       つまり、早いもの勝、獲った者の勝ということになりかねない。

       何でもかんでも、規則や罰則でがんじがらめにしてしまっては、
       生きずらい社会になってしまう。
       本マグロの操業を「承認制」にし、漁獲量を規制することは、
       決して漁業関係者を苦しめる意図のもとに考えられたわけではない。

       本マグロの保護と本マグロ漁業の将来を維持するための規制であることを忘れてはいけない。
       
       再発を防ぐため、
       違反に罰則措置もある漁獲可能量制度を来年にも適用する方針を水産庁は打ち出した。

       罰則のないことをいいことに、違反者がでて資源の枯渇を防ぐことができないのなら、
       やむを得ない措置なのではないか。

       資源を獲り尽くし、種の絶滅を招くようなことがあれば、
       それこそ取り返しのつかない過ちを我々は冒すことになるのだから。
                                  (2017.03.21記)
         (昨日の風 今日の風№69)

       

 


      


      



   

   

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サラリーマン川柳 (2) 男も女も辛いよ

2017-02-20 07:00:00 | 昨日の風 今日の風

 サラリーマン川柳 (2) 男も女も辛いよ

     賞与なの?中身はいつも寸志です
    席がない会社も家も電車でも
    「後でやる!」妻の顔見てすぐにやる
      二刀流仕事も家事も全部俺

    レストラン苦手を聞かれ妻を見る
    「あれとって」ママ口動くパパ動く
    我が家では「これ・捨てて・きて」が「
KSK」
     
一家を背負うお父さん 辛いなー
                 渥美清の寅さんが歌っていました。
      ♪おとこ~が目方で売れるなら こんな苦労はせぬものを……♪


     アモーレに会う日は仕事二倍速
     アモーレも今や我が家の新ゴジラ
    妻は言う手抜きじゃないのヘルシーよ
    「パパお風呂」入れじゃなくて掃除しろ
    上司より妻の決済高難度
    こづかいもマイナス金利と妻が言う
    守ろうと誓った嫁から身を守る
    けんかした家にもほしい地下空間
    寝顔好き確かに言ったが起きてくれ
     若いということはいいことです。
      恋人を思うだけで生きる力が湧いてきます。
      アモーレも時が経てば新ゴジラに変容してしまう。
      その変容の仕方が大きな落差になります。

     備忘録書いたノートの場所忘れ
    記憶力ないから楽しい再放送
    同窓会みんなニコニコ名前出ず    
    久しぶり! 聞くに聞けない君の名は

    ものわすれふせぐサプリを飲み忘れ
       日に日に衰えていく記憶力が悲しい
   

    
     ばあちゃんがオシャレにきめる通院日
    病院でサミットしている爺7
     せめて通院の日ぐらいオシャレしなきゃ
        病院は我々の社交場じゃ

     待機児童二人目生むのも待機しそう
    一枚のトランプ世界を攪乱し
    少子化でサンタが子どもを上回る 
     世相も笑い飛ばしてしまう庶民の力が頼もしい。
         (昨日の風 今日の風 №67)   (2017.02.20記)

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サラリーマン川柳 (1) 無能な上司は笑って吹き飛ばせ

2017-02-19 07:00:00 | 昨日の風 今日の風

サラリーマン川柳 (1) 無能な上司は笑って吹き飛ばせ
  第一生命保険のサラリーマン川柳コンテストの入選作が発表された。
      入選作100句が選ばれ、上位10位は一般の投票で選ばれる。

  100句4の中から私が選んだ句を紹介します。

 サラリーマン哀歌
   
効率化提案するため日々残業
    会議する準備のためにまた会議
    
主客転倒。どこかバカバカしくも哀感の残る句です。
    長時間労働問題が、こんな形で川柳になりました。
 上司を詠んだ歌も多い
   ノー残業居なくなるのは上司だけ
   残業はするなこれだけやっておけ
   アレルギー食べものよりも上司の名
   生産性部長の異動で急上昇
   「塩」課長上司にゃいつも「神」対応
   見て学べ?どうりで部下が育たない
   暗号と思ってよく見りゃ課長の字
   我が課長丸投げだけは金メダル
   丸投げとバトン渡しは五輪級
   「誰の指示?」数分前の貴方です
   ちゃんとやれ それじゃわからん ちゃんと言え
   「言ったよね?」初めて聞いた でも言えず
   「手短に!」叱る上司の愚痴長い
   先を読め、先を読むより空気読め
   「ちょっといい」上司手招きちょっと嫌
   
 上司の無能ぶりを笑い飛ばすしたたかなサラリーマン。
 
   ポケモンで希望者増えた外回り
      一昔前、植木等が歌っていました。 ♪サラリーマンは気楽な稼業ときたもんだ♪
               
最近こうした風潮の歌はまったく見られません。
       一世を風靡した「サラリーマンは気楽な稼業」ではなく、リストラに怯え
      非正規労働者から、正社員の道を目指すとても厳しい社会になったのですね。
     
         俺よりも先に辞めるな後任者
    シン・ゴジラ俺の会社も踏んでくれ
           
 最悪の職場です。 でも、辞めるには勇気が必要です。
     いっそ、ゴジラが踏み潰してくれたなら……   

   ♪ 意地は張っても  心の中じゃ 泣いているんだ ♪
     サラリーマン諸君 頑張れ
     ♪ドブに落ちても根のある奴は いつかは蓮の花と咲く♪    

    サラリーマン諸君 頑張れ
             (昨日の風 今日の風№67)
                                                       (つづく) (2017.02.18記)
  


  

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富山市議選 市民を馬鹿にするな、良識を疑う (2)

2017-02-14 07:00:00 | 昨日の風 今日の風

富山市議選 市民を馬鹿にするな、良識を疑う(2) 
 (1)の続き

      いずれも元自民会派の次の3人
  市田龍一氏(62) 昨年9月に辞職
    現職議長だった市田氏は、カラ出張に加え、実際には購入していないプロジェクターやシュレッダーを購入
    したとして不正受給した40万を市に返還している。
    「去年までは反省と後悔、お詫びの日々だつた。年が明けて地元から出馬を求める声が上がり、気持ちが固
    まった」 (朝日新聞 以下青文字は朝日による)      
 
      浅名長在ェ門氏(66
) 昨年9月に辞職
    白紙領収書を使用し、市政報告会の茶菓し代約4万6千円を返還。
    市町村合併前の山田村出身唯一の市議だったため
    「議員不足による衰退を心配する声が上がって、気持ちが固まった」
     
   浦田邦昭氏(70) 昨年10月に辞職
    市政報告会の茶菓し代を水増し請求したなどとして、約29万円を返還。
    「意図的な不正ではなく、支持者からも出馬を求める声が強い」 

  3人三様、立候補の意思表示の表現は異なるが、
  「支持者の気持ちに押され立候補する」というニュアンスがが強い。

  法的に立候補の資格はあるが、政治家の良識に恥じるところはないのですか。
  品格欠ける者は政治家になってはいけないし、そういう者を支援してはいけないのです。

  富山市民の皆さん、
  くれぐれもこのような人を支援しては、
  あなた方市民の品格が問われます。

  市民としての良識を持って
  市の将来を託すことのできる品格のある政治家を見極めて、
  投票に臨むことが肝要かと思われます。

  浅名氏 立候補断念。
   「自分が指示して家族に記入させたと思われる白紙の領収書がほかにもあることが分かった。
   これ以上迷惑はかけられないと思った」と説明し、年齢も考慮して政界を引退する。

              富山市議選は4月9日告示 同16日投開票。
                                   (昨日の風 今日の風№66)

               (2017.2.12記)

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