昨日のブログの続きのようなものではあるが。さて、ひとりの友達は、58歳になった。あと2年で定年である。で、定年を迎えたら、どうするんだと聞いた。すると、もう仕事はしない。家でのんびりする。小説でも書こうと思う。などと言う。ずーっと家にいたら、惚けるよ。なにより、奥さんが嫌がるよ、と突っ込みを入れても、仕事はしない。趣味に生きると言い張る。その友人に、趣味などあったっけ。カラダを動かすこともあまりしていないようだし。なにせ、去年より太っているから。
で、私はふと気が付いた。その友人は、仕事が嫌いなんだ、と。仕事が嫌いといっても、その仕事を取り巻く環境が、嫌いなのかもしれない。人間関係なのか。自分で、職場をいい関係というか、いい環境に変えることができなかったのだろう。ま、単純に考えて、数十年その職場にいて、自分にいい環境でなかった。つまり、いい環境に変えることができなかったくらいだから、やがて定年後の家庭の居場所が、本当にいい環境に変えることができるのか、が心配になってくる。書斎に閉じこもっていられるのならいいけど。
半年前だが、知り合いの娘さんが東京に就職して2年目のゴールデンウイークに里帰りした。仕事はどう?と聞くと、「職場の人は、みんないい人で、仕事が楽しいです」と、本当に楽しそうに明るい顔でそういう。確かに、その女の子は、周りを楽しくする雰囲気で、誰でも気軽に話しかけたり、直ぐに友達を作るような子である。普通なら、1年も経てば、なにかの壁にぶち当たったり、職場で不愉快な場面に遭遇するものだろうけど、そんな気配を微塵も出さない。おそらく仕事が好きになり、楽しいのだろう。
58歳の友達と、大学院を卒業して社会人2年目の女性。思わず比べてしまった。そういえば、58歳の友達も大学院を出ているんだよね。職場で孤立してしまったのかもしれない。年齢と存在感ゆえに、周りから疎ましく思われているのかもしれない。社会人1年目、2年目の働いて間もないひよこさんたちはどうなんだろうね。定年2年前の社会人たちは、苦労をしているみたいですよ。でも、要は歳をとると、頑固になって、しなやかさが失われることは事実です。若い人も、定年前の人も、どう存在感を出すかですよね。久しぶりに、俯瞰の目で見ちゃった。
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