君とともに生き、君とともに逝くのならば、僕は君の為に生きよう。

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『君がいる幸せ』 五章「時の在り処」 (閑話) 「ホワイトディ」1※BL風味

2012-03-14 13:57:34 | 『君がいる幸せ』本編五章「時の在り処」
 五章「時の在り処」(閑話)「ホワイトディ」1※BL風味

「ホワイトディ」くじ引き
☆バレンタインで書いたので、こっちも書かない訳にはいかなくなりました^^
それでCPなんですが、久しぶりに「くじ引き」で決めました。
(紙に名前を書いたのを適当に引く)
では、多分ここでしか書かないCPを楽しんで頂ければ幸いです。

「ホワイトディ」1
※時間軸 未来
場所設定、あるにはありますが…今は不明で。
CP-ブルーとジョミー(ソルジャーズの二人)年齢設定ー十七歳

「ブルー、いる?」と部屋のロック内側から解除がされるのを待ちジョミーが部屋に入ると部屋の奥から女子が飛び出して来た。
 下を向いたまま走って出てゆくその子を見送る。
 ドアは彼女を感知しないまま閉まった。
「また連れ込んでる。ここのセキュリティに入ったの?」
服がはだけたままのブルーが奥から現れる。
その姿に不快感を抱いた表情を隠さずに、ジョミーは言った。
「あまり進入してると別棟に行く事になるよ」
 と言いつつ、ブルーのデータを出し、書き換えを始めた。
「優しい弟くんを持って、僕は嬉しいよ」と言う。
「あの子は誰?」
 ジョミーの質問にブルーからの答えは無かった。
「服は一般コースの二年だったね」
 ジョミーが確認するように言う。
「名前は…何といったっけ?…今日はホワイトディだから、何かをお返ししないといけないんだろ?」
「…それでセキュリティを麻痺させたの?」
「あぁ、いいじゃないか、別に」
 チラッとブルーを見てジョミーは書き換えが終わったデータを戻す。
「ありがとう。さずが早いね。僕は良い弟を持ったよ」とブルー
「さっきから、弟、弟って。それは、ここに来る為に作った設定じゃないか。気に入らないなら僕が兄になってもいいんだよ。双子って事なんだし、どっちが兄でもいいんだから」
「何を怒っている?ジョミー?」とブルーがじっとジョミーを見る。
「だから、ブルーが弟って…」と振り返る。
 しまった…。
 僕はブルーに呑まれかけている…。
「何を気にしている?」
「僕は…君がセキュリティに…入って…まで」
「何を?」
「…ああいう事を…」
「何?」
「もう…やめて…僕は…」
「……」
「こんな…事に力を…使うなよ…」
「僕は…の続きが知りたいんだ」
「嫌だ…」
「……」
「僕は…僕は、君のモノじゃない」
 ピリッと小さな電気がジョミーから流れた。
「手強いね」
「うるさい。これ、今日の課題。明日までに提出だからね。手伝おうと思ったけど止めた!」
 カードをブルーに渡しジョミーは部屋を出て行った。
 ジョミーは自分の部屋へ戻り、机のホログラムを見る。そこには皆と映るのと別にブルーだけのが
あった。
「馬鹿だよ。全く…僕は君しか見てないのに…」
「なら意地を張らずに言えばいいのに」
 と背後から声がした。
 振り返らなくても声の主はわかる。
「どうして、ここに?」
 ミュウにこの質問は愚問だ。
 僕らはこの距離くらい簡単に跳べる。
 そして、それを誰にも気付かれる事なく出来る。
「それは…しちゃいけない事だ…よ」
 後ろから抱きしめられて、ブルーの心が伝わってきた。
「お前に会う為なら違反なんて怖くない」
「だから…僕は君のモノじゃ…ない」
「嘘を言うな。僕ら何年一緒に居ると思っている?お前と主席を争ってでもちゃんとここを卒業してやるから、もう心配するな。たとえ何が起きても、僕はお前の為に生きるから」
「…ブルー、それこそ今更だよ。僕達は生まれてからずっと一緒にいるんだ。もう知ってたよ」
 そう言いながら、ジョミーは自分の部屋のデータを書き換える。この部屋には誰も居ない。と、だけど、
僕らは確かにここにいる。
「今から、僕が何をしても怒らない?」とブルーが聞いた。
「怒るかも…」
「じゃあ、怒られたら止めるからね」
 返事の替わりにジョミーがブルーの方に体の向きを変えて、その目を見つめてキスをする。

 僕らはこの世界に二人だけの存在だけど、きっと、二人なら何も怖くない。



   終







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