すでに2時になりかけてる。
Pはもう昼飯食ってるだろな。
しょうがないのでひとりで昼食。というかパン。
市場近くのパン屋でサンドイッチ買ってたら背後に人の気配。
めっさ小声で 『リュ・・・ リュウ・・・』
Pだった。
超ラブPがなんか小さくたたずんでた。
うぉっ!マジか!
俺を見つけて会いに来てくれた嬉しさで思わず笑顔。
つられるようにPも笑顔。
そしてポケットから何か袋を取り出した。
何だろ?
携帯? 見たこともない古さ。
それを大事そうに袋に入れてるあたりに貴重さが見える。
『こ、これね、持ってて。電話は出来ないけど、お金ほとんど入ってないから、メッセージは送れる。持ってて』
言葉つまってるし。
俺のせいみたいやないか。
正直、どういうことかよく分からなくて、何で俺が預かるのかと。
Pは自分の携帯も出して、
『この番号がボクだから。二人で、ボクがメール送って、リュウも送って、出来る』
かわい過ぎておっさん胸つまった。
Pはスマホを持ってないのでメールが出来ない。
今時こんな古い携帯あるのかよ、聞いたこともないメーカー、しかもボロボロ。
それを大事そうに使ってる。この国の物価考えたら高かったのかもしれん。
数日前に会っただけの旅行者の俺にそれを預けていいのかよと。
なので断った。
もし落としたり何かの拍子に壊れても困る。
俺ならいつでも会いに行くからと。
Pが約束を守るなら会えるよと。
こゆことまだチクッと言うあたりに俺の素の嫌なところが出てるよね。 ←ガチやで。