映画鑑賞感想文

濫観っていうか、乱観っていうか・・・ポリシーないですけど(^^;

『透明人間』

2022-08-22 10:21:15 | Weblog

2020年 米

監督:リー・ワネル

出演:エリザベス・モス、オリバー・ジャクソン=コーエン、オルディス・ホッジ、ストーム・リード、ハリエット・ダイア、マイケル・ドーマン

 

セシリアは、大金持ちで天才科学者であるエイドリアンと交際していた。しかし、あまりにも束縛が強く、強引に彼のもとから逃げ出した。するとエイドリアンは、莫大な遺産をセシリアに残して自殺してしまう。エイドリアンの性格からして、自殺などあり得ない、ましててや愛情から遺産を残すとは考えられないと訝るセシリアだったが、彼女の周りで次々に不可解なことが起こり、彼女はエイドリアンの仕業だと確信する・・・・

 

透明人間の部分が、あまり活きてなかったですよね。執着心の強い彼氏の付きまといの映画ですよね。最後は、ちょっと透明人間が効いてきていたけど・・・ロートルSFファンとしては『透明人間』と銘打つならそこはもっと活かして欲しかったです(^^;。


『スーパーノヴァ』

2022-08-22 09:56:01 | Weblog

2020年 英

監督:ハリー・マックイーン

出演:コリン・ファース、スタンリー・トゥッチ、ピッパ・ヘイウッド、ジェームズ・ドレイファス

 

ピアニストのサムと作家のタスカーは、20年という歳月を共に過ごしてきたパートナー。けれどタスカ―が病になり、二人は今後の生き方を考えざるを得なくなる。サムはタスカ―がどんな状態になっても、彼を支え続け、最後を看取りたいと思っているが、タスカ―はサムに面倒をかけず、尊厳を持った最後を迎えたいと考えていた。演奏会の依頼を受けたサムは、二人でキャンピングカーで旅しながら会場に向かおうとタスカ―に提案。道中では、サムの姉家族のもとを訪れたり、二人に残された時間を一緒に大切に過ごそうと計画するが、タスカ―には別の計画があった・・・

 

コリン、たしか以前にも最愛の彼を亡くする役を演じてたよなぁ・・・ほんと、切なくて辛いんだよなぁ~、コリンが悲しむ姿、うん。イケメン同士の、女子うけする、男性カップルの萌ドラマじゃなく、大人の男たちの地に足の着いた愛の物語は・・・コリンに演じて欲しいと思う制作の人たちの気持ち、ほんと分かるわぁ~(^.^)。というわけで、贔屓の引き倒しと言われようが、ダーシー様でなくてもコリン・ファースは超素敵なのです(^.^)。


『ジョーンの秘密』

2022-08-22 09:31:34 | Weblog

2018年 英

監督:トレバー・ナン

出演:ジュディ・デンチ、スティーブン・キャンベル・ムーア、ソフィー・クックソン、トム・ヒューズ、ベン・マイルズ、テレーザ・スルボーバ

 

冷戦時代に、イギリスの公的機関で働いていた女性科学者のジョーンは、核開発の分野において西側が圧倒的優位に立つことにより、東西のバランスが崩れて悲惨な戦争に突入することを恐れ、自分が知りえた情報をソ連側に流し続ける。しかし、それが露見することなく、彼女は80歳を過ぎるまで、イギリスの郊外で静かに暮らしていたが、突然、スパイとして逮捕されることになる・・・

 

実話が基になっているそうです。で、彼女としては、情報提供により報酬はうけてないし、自分の行為は国を裏切るものではないと主張したそうです。それが通ったわけじゃなく、彼女が高齢だということで、起訴はされなかったのだとか・・・。

彼女の考えが正しかったのかどうか・・・彼女の行為によって、逆にソ連有利なバランスに傾く可能性もあったろうとか、彼女を利用した人たちは別の考え方で動いていたのは確かだとか・・・いろいろ考えられることはあるのだけど・・・誰だって、完全に公平でバランスの取れた情報を得ることはできないし、立場によって正義の形も違ってくるし、何より渦中にいて俯瞰した視点を持つことはできないし・・・その中で、周りの人とは違う決断をするのは、すごく勇気がいる、あるいは何かに盲目的になっている・・・で、結局、何をどう判断すればいいのかなぁ~、わかんないよ~って思う映画です(^^;。


『アナザーラウンド』

2022-08-22 09:02:25 | Weblog

2020年 デンマーク

監督:トマス・ビンターベア

出演:マッツ・ミケルセン、トマス・ボー・ラーセン、マグナス・ミラン、ラース・ランゼ、マリア・ボネビー、ヘリーヌ・ラインゴー・ノイマン、スーセ・ウォルド

 

生徒に尊敬も期待もされず、また自分自身も生徒に何の期待も愛情も持てない、ただ淡々と仕事として授業をこなすだけの高校教師のマーティン。そんなだから家庭でも家族との関係は良好とは言えない。ただ、3人の同僚たちとは仲が良く、彼らと過ごす時間だけが、彼を生き生きとさせているのだった。ある日、いつものように集まった彼らは、、ノルウェー人の哲学者の「血中アルコール濃度をある一定に保つと想像力が増し仕事の効率も良くなる」という理論を自分たちが実践して検証しようじゃないかという話で盛り上がった。マーティンは、朝から酒を飲み、軽く酔った状態を保ったまま授業を行ったが、思った以上に上手くいき、生徒たちも彼に引き付けられていった・・・

 

驚くほど突飛なSF的設定じゃないけど、ありそうでなさそうなところを突いていて、"やられた"感のある映画でした。主人公たちのおかれている環境というか、彼らの状況というのは、誰もが想像できる範囲のリアルなもので、そこにちょこっと非日常が加わって、興味深いエンターティメントになってるんじゃないのかな。最後は、ビノシュの『五月の花嫁学校』と同じで、唐突な感じはするんだけど・・・それが愉快に感じられたということは、それまでがちゃんと作られていたってことなんでしょうね。


『ニューヨーク 親切なロシア料理店』

2022-08-20 18:18:59 | Weblog

2019年 デンマーク&カナダ&スウェーデン&ドイツ&フランス

監督:ロネ・シェルフィグ

出演:ゾーイ・カザン、アンドレア・ライズボロー、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ、タハール・ラヒム、ジェイ・バルチェル、ビル・ナイ、ジャック・フルトン、フィンレイ・ボイタク=ヒソン

 

ニューヨーク・マンハッタンで創業100年を超える老舗ロシア料理店「ウィンター・パレス」で繰り広げられる、ハートウォーミングな物語・・・

 

あまりにも前に見たので、ほとんど覚えてない・・・ごめんなさい。ただ、日本語タイトルから想像していたものと、ずいぶん違ったなぁ~というのは覚えています。なんか、焦点がぼんやりして、ふわふわっと終わっちゃったような記憶が。ニューヨークで、あえてロシア料理の老舗・・・それだけでドラマチックでしょ。でも、それが活きてなかったような・・・覚えてないのに、とやかく言う資格ありませんが・・・


『5月の花嫁学校』

2022-08-20 16:51:03 | Weblog

2020年 仏

監督:マルタン・プロボ

出演:ジュリエット・ビノシュ、ヨランド・モロー、ノエミ・ルボフスキー、エドゥアール・ベール、フランソワ・ベルレアン、マリー・ザブコベック、アナマリア・バルトロメイ、リリー・タイエブ、ポーリーン・ブリアン、アルメール

 

もうすぐパリで5月革命が勃発するという頃。アルザス地方にある花嫁学校のヴァン・デル・ベック家政学校にも、ひたひたと世情の変化が押し寄せてきていた。経営者だった夫が突然亡くなり、学校が破産寸前であることを知った校長のポートレットは、学校存続のために奔走するが・・・

 

なんだかねぇ~・・・女性たちの意識の変化が、ぜんぜん論理的じゃないというか、ちゃんと段階を踏んで納得させてくれる作りじゃないんだけど・・・でもなんか、感覚的に納得しちゃっていました(^^;。最後とかね、唐突なんだけど、なんか楽しくて、見終わった後が気分良かったです。まったく理屈っぽくなく、演技派的じゃないジュリエット・ビノシュも好かったです。わたしは好きです(^.^)。


『オールド』

2022-08-20 16:22:25 | Weblog

2021年 米

監督:M・ナイト・シャマラン

出演:ガエル・ガルシア・ベルナル、ビッキー・クリープス、ルーファス・シーウェル、アレックス・ウルフ、トーマシン・マッケンジー、アビー・リー、ニキ・アムカ=バード、ケン・レオン、エリザ・スカンレン、アーロン・ピエール、エンベス・デイビッツ、イーモン・エリオット、グスタフ・ハンマシュテーン、アレクサ・スウィントン、キャスリーン・チャルファント、フランチェスカ・イーストウッド、ノーラン・リバー、ルカ・ファウスティーノ・ロドリゲス、カイリー・ベグリー、ミカヤ・フィッシャー、カイレン・ジュード、M・ナイト・シャマラン、マシュー・シアー、ダニエル・アイソン

妻の療養もかねてバカンスにやってきた家族に、ホテルの従業員が、人里離れた隠れ家的美しいビーチを勧める。他の家族と共に、そのビーチでひと時を楽しんでいたが、そのビーチでは、人があっという間に年を取っていくことに気づき・・・

 

閉ざされた空間、厳選された登場人物・・・舞台劇に合う設定だけど、この景色が何より重要かもね。変なビーチの話は、これが初めてじゃないけど、でもまあ、発想勝負で成功している映画だと思います。根本的な謎解きはないけど、一個手前の謎解きは・・・努力は大いに認めるし評価もする、けど合格点どまりかな~、やられたっ!!というところまではいかなかったのが、ちょっと残念(^^;。

 

 


『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』

2022-08-20 16:00:22 | Weblog

2021年 米

監督:キャリー・ジョージ・フクナガ

出演:ダニエル・クレイグ、ラミ・マレック、レア・セドゥー、ラシャーナ・リンチ、ベン・ウィショー、ナオミ・ハリス、ジェフリー・ライト、クリストフ・ワルツ、レイフ・ファインズ、アナ・デ・アルマス、ビリー・マグヌッセン、ロリー・キニア、デビッド・デンシック、ダリ・ベンサーラ、リサ=ドラ・ソネット

 

ジェームス・ボンドは、現役を退きジャマイカで気ままな生活を満喫していた。しかし、元CIAの旧友フィリックス・ライターが、誘拐された科学者を救出して欲しいと、ボンドを訪ねてきた・・・

 

『007 カジノ・ロワイヤル』で、はじめてダニエル・クレイグのジェームス・ボンドを見たとき、これはキターねっ!!って感動したんだけど・・・残念ながら、それが頂点だったなぁ~。なんていうか・・・切なくないの・・・それが残念なの。


『MINAMATA ミナマタ』

2022-08-20 15:36:57 | Weblog

2020年 米

監督:アンドリュー・レビタス

出演:ジョニー・デップ、真田広之、國村隼、美波、加瀬亮、浅野忠信、岩瀬晶子、キャサリン・ジェンキンス、ビル・ナイ、青木柚

 

水俣病患者とその家族の苦しみ、また水俣病の原因がチッソ工場が海に流す有害物質であることを、世界に向けて告発した、写真家ユージン・スミスとアイリーン・美緒子・スミスの写真集『MINAMATA』が出版されるまでを描いた映画。

 

いい年の日本人ですから水俣病は知っています。写真や映像なども、いろいろ見た覚えがあります。でも、こういう写真集があったこと、それが大きな影響を及ぼしたことなどは、まったく知りませんでした。それを知ることができたことだけでも、この映画を見た意味がある気がします。

映画のプロモーションをあちこちで目にし始めた頃、デップのプライベートなスキャンダルなんかも話題になっており・・・最近のデップはどうなのかなぁ~と・・・変な方向に頑張り始めたんじゃないかとか・・・それで、正直、この映画にはあまり期待してなかったんですが・・・いや、うん、彼の役者さんとしてのスタンス、ぶれてないぞと、安心しました。彼って、確かに癖が強くて、それが魅力なのは確かなんだけど、意外に"オレオレ"な演技はしてないと、わたしは信じていたんですよね。その感じ方、間違ってなかったと、この映画を見て、安心しました(^.^)。


『ワンス・アポン・ア・タイム・イン 上海』

2022-08-19 11:42:02 | Weblog

2016年 中国

監督:チェン・アル

出演:葛優(グォ・ヨウ)、章子怡(チャン・ツィイー)、浅野忠信、鍾欣潼 (ジリアン・チョン)、袁泉(ユアン・チュアン)

 

第二次世界大戦直前の上海。やがてくる嵐を前に、上海の裏社会でも、今の身の処し方がその後を大きく左右する事態にあった。実力者のルーにも、日本の実業家から取引の依頼があったが、日本人である妹の夫の渡辺のアドバイスで、その誘いを断った。が、そのせいで、ルーは命を狙われることになる・・・

 

ん~・・・大物を揃えてきたなぁ~と思うけど・・・なんだかなぁ~。大作っぽくしすぎなのかも・・・文学的にしようという欲もあるのかな・・・もっと素直に撮った方が、わたしは好きだったかも。ずっと付きまとう僅かな違和感みたいなものが、鑑賞の邪魔をしつづけるのが残念っていう・・・そういう感覚でいました。