映画鑑賞感想文

濫観っていうか、乱観っていうか・・・ポリシーないですけど(^^;

『メゾン・ド・ヒミコ』 '05 日本

2006-10-19 15:05:53 | Weblog
【スタッフ】
監督:犬童一心
脚本:渡辺あや
音楽:細野晴臣
【スタッフ】
オダギリジョー、柴咲コウ、田中泯、西島秀俊
【ストーリー】
ある日、塗装会社で事務をしている沙織を訪ねて、一人の青年が現れた。彼は、沙織が幼い頃、彼女と母を捨てて家を出たゲイの父の今の恋人。死期の近い恋人のため、なんとか沙織に遭わせたいと願う青年に対し、沙織は激しい拒否を示す。すると、青年は、法外な報酬と遺産相続のことを仄めかす。病で亡くなった母の高額な治療費を親戚に借金していた沙織は、お金のため割り切って、週末だけ、父の経営するゲイの為の老人ホームに働きに行くことを承諾する。とはいっても、沙織は決して父(卑弥呼)を許そうとしないし、卑弥呼の方も青年(春彦)のしたことを良しとしなかった。
けれど、週末ごとにホームを訪ね、雑用を片付けながら、入居者の連中と接しているうちに、沙織は次第に彼らに溶け込んでいく。そして、春彦と沙織の関わりも、微妙に近づいていく。父を許せないながらも、彼らを受けいれていく沙織と、沙織を受けて入れていくホームの人たち。が、ある夏のイベントの最中、入居者の一人、ルビーが脳卒中で倒れる。そして、卑弥呼もまた・・・。

【個人的感想】
くぅ~・・・卑弥呼さんが、めちゃくちゃカッコいい・・・嵌っちゃった(爆)。卑弥呼を演じているのが、田中泯さんだよね。舞踏家さんなんだよね。けど、踊るシーンどころか、動くシーンもあまりないし、台詞も少ないし・・・要するに、出番自体が多くないんだけど・・・すごい存在感で、とにかくカッコいい。こりゃぁ、沙織ちゃんのママか、ゲイと分かっても惚れ続けるはずだよね(^^)。
オダギリジョーさんは、普通に素敵だったよ。こういうの、平気になったんだぁ~と思って、ちょっと嬉しかった。なんていうか・・・外見の綺麗な、でも芝居で勝負したいと思うタイプの若手の役者さんに、よくある傾向だけど・・・せっかくの外見を、ことさら使いたがらない時期というのがあるよね。オダギリさんも、それに嵌まっているのかなと思える時期があったけど・・・こういう、素でカッコいい役も、受けられるようになったんだと思うと、大人になったねと、オバサンはウルウルしちゃう(爆)。でも、まっ、今回のも、設定は、死を前にした恋人を介抱しているゲイの青年で、しかも恋人の娘さんにも惹かれていくって役で、彼のような役者さんとしては、触手を伸ばしたくなる役柄だったかな(^^;。
というわけで、オダギリさんは外見の美しさの封印を解いてくれていたけど、と思ったら、今度は柴咲さんが外見の美しさの封印をしてたね(^^;。なんていっても、どうしてたって、柴咲さんは綺麗だけどさ(^^)。それに、どっちにしても、彼女も好かったなぁ。彼女の、ねちょねちょじとじとどろどろしないお芝居が、非常に好かった。特に、卑弥呼や春彦ではない、他のゲイの皆さんたちとのシーンが、すごく楽しかった。っていうより、ゲイの皆さんが、それぞれに可愛くて素敵だったんだよね(^^)。
ああ、忘れちゃいけない・・・ただただ女にダラシナイだけの塗装会社の専務役だった西島さんも好かった(笑)。
『ジョセと虎と魚たち』もそうだったけど、犬童監督って、物語を甘ったるいハッピーエンドでは終わらせないんだよね。けど、彼なりの大団円は用意してくれている。そのピリッとしたものを残しながらの纏め方・・・今回に関しては、とっても心地よかった。友だちが、強く勧めてくれた犬童作品群・・・わたし的には『メゾン・ド・ヒミコ』を大絶賛します(^^)。
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『香港国際警察(新警察故事)』'04 香港

2006-10-09 13:20:29 | Weblog
【スタッフ】
製作総指揮:成龍(ジャッキー・チェン)、楊受成(アルバート・イエン)、陳自強(ウィーリー・チャン)、ヤン・ブー・チン
製作:ウィーリー・チャン、ソロン・ソー、バービー・タン
製作・監督:陳木勝(ベニー・チャン)
脚本:アラン・ユン
【キャスト】
成龍(ジャッキー・チェン)
謝霆鋒(ニコラス・ツェー)
呉彦祖(ダニエル・ウー)
楊采妮(チャリー・ヤン)
蔡卓妍(シャーリーン・チョイ)
【ストーリー】
アジア銀行を襲った強盗団は、わざと銀行員に警察への通報させ、駆けつけた警察官たちを撃ち殺していった。香港警察は、警察の威信にかけても、この犯人たちを捕まえなければならない。そこで、香港警察のホープであるチャンが、精鋭の部下を従え、彼らのアジトに踏み込んだ。が、犯人たちは、通常の犯罪者とは趣を異にしていた。犯罪をゲームとして楽しんでいる彼らの罠に、チャンたちは、まんまとハメラレタのだ。目の前で、部下が一人、また一人と殺されていくのを、ただ手をこまねいて見ているしかなかった自分を許せないチャンは、ただ一人生き残ったものの、この事件の後、腑抜けたようになってしまった。しかも殺された部下の中には、チャンの婚約者、ホーイーの弟もいた。チャンは、ホーイーからも遠ざかり、生きる屍のように時を過ごしていた。
そんな時、チャンの前に、新たな部下として配属されたという巡査1667・シウホンが現れる。シウホンは、仕事だけではなく、プライベートな部分でも、なにかとチャンを鼓舞し、チャンに元気を取り戻させようとするのだが、チャンには、それが有難迷惑でしかない。それでも、シウホンに引っ張られて、動いているうちに、チャンは再び、あの強盗団と対決することになる。

【感想】
おお~・・・おぉぉぉ~・・ジャッキーっ!!いい転換じゃん!!

昨日地上波で放送してたので見たんですが・・・わたし、この映画、見てなかったんだ。2004年度作品か・・・なるほど、見てないはずだな(爆)。

けど・・・この流れは、すごく好いと、わたしは個人的に、ものすごく高く評価してます。なんていうかな・・・もちろん、完全にジャッキーが主演のジャッキー映画なんだけど・・・パートナー役のニコとか、悪役のヒコソ君とか、香港映画の未来を担う若手(もう中堅の貫禄だね(^^))を、ものすごく大切に活かしてくれている。その気遣いが、ヒシヒシヒシと感じられるもの。

香港映画界の未来という大きな視点でもって、自分よりも若手を、よりよく見せようとしてくれているジャッキーの姿勢が、むしろジャッキー自身を、すごく引き立てる結果になったと思う。ジャッキーは、容姿的にも、肉体酷使のアクションスターさんとしても、歳をとるごとに苦しくなるだろうなと思っていたけど・・・この映画では「素敵な歳の取り方」を見せてもらったな。応援はしてたけど、まさか、こんな風に転換していけるとは思ってなかった・・・・見くびっててゴメンなさい。

ヒコソ君は、とにかく綺麗な人なんで、綺麗を前面押しされた役が多くなりがちだけど・・・こういう悪役は好いねぇ。美貌が迫力になるもん(^^)。

ニコは、弟キャラが映える役者さんだから・・・こういう、年上のシッカリした人と組むと、引き立ててもらえるよね。だんだん、自分が周りを引き立ててあげないといけなくなるポジションの人だけど、もう少し、こういう位置で、自力を蓄えて欲しいな。

チャーリー・・・ものすごく久しぶり!! わたしが、勝手に久しぶりなのかな(爆)。けど・・・よかったよぉ~・・・チャーリーで、わたしは二度泣いたもん(^^)。

で、最後に、ちょこっとニコのパパ役・・・あはははは、いいキャスティンクだね(^^)。

余談ですが・・・ジャッキーの役の名前・・・そうだったんだ・・・なんか・・・ふむ・・・ね(^^;。
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『ナニー・マクフィーの魔法のステッキ』 '05 米・英・仏

2006-10-01 14:48:39 | Weblog
【スタッフ】
監督:カーク・ジョーンズ
製作:ティム・ビーヴァン、リンゼイ・ドーラン、エリック・フェルナー、デブラ・ヘイワード
製作総指揮:ライザ・チェイシン
原作:クリスティアナ・ブランド『ふしぎなマチルダばあや』
脚本:エマ・トンプソン
撮影:ヘンリー・ブラハム
プロダクションデザイン:マイケル・ハウエルズ
衣装デザイン:ニック・エデ
編集:ジャスティン・クリシュ、ニック・ムーア
音楽:パトリック・ドイル
【キャスト】
出演:エマ・トンプソン、コリン・ファース、ケリー・マクドナルド、アンジェラ・ランズベリー、 セリア・イムリー、 デレク・ジャコビ、 イメルダ・スタウントン 、トーマス・サングスター、ホリー・ギブス、パトリック・バーロウ
【ストーリー】
葬儀屋のセドリック(コリン・ファース)は、一年前に妻を亡くし、七人の子どもを育てるのに四苦八苦。もちろん、子どもたちの世話をするナニーを雇うのだが、何故か、子どもたちは度を過ぎた悪戯で、ナニーたちを片っ端から追い出してしまう。今日も今日とて、17人目のナニーが逃げ出し、セドリックは絶望的な気分になる。と、どこからともなく魔法のステッキを持ったナニー・マクフィー(エマ・トンプソン)が現れた。大きなイボ、でっかい鼻、信じられない出っ歯、ハッキリ言って異様な姿のマクフィーだったが、困りきっていたセドリックは彼女を迎え入れる。当然、子どもたちの抵抗が始まった。が・・・マクフィーは、どんな子どもたちの悪戯にも動じない。そして、淡々と子どもたちに、五つの礼儀作法を教えていく。それは、礼儀作法と言うよりは、自分で考え、自分で問題を解決していくということだった・・・

【個人的感想】
色が好いねぇ!! セットも衣装も、かなりケバイというか、非現実的な色合いなんだけど、そんなに違和感なく・・・しかも、剥げてるところなんかは渋くも感じられ・・・意外にも、わたしは落ち着くくらい馴染んじゃった。
エマのメイクも、登場した瞬間は、さすがに遣りすぎかなと思ったれど・・・すぐに馴染んでしまって、最終的に、普通のエマになっちゃうと、逆にツマラナカッタ(爆)。
子役さんたちは頑張ってたし、可愛かったけど・・・やっぱり、大人が締めてたねぇ、この映画は。イギリス映画人の力・・・みたいなのを感じた(笑)。だから、子ども向けを装っているけど、大人こそ楽しめる映画だと思うよ。かなりお勧め(^^)。
ちなみに・・・コリンは、やっぱり、情けないのがよく似合う(爆)。
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