2007年 オーストラリア
監督:リチャード・ロクスバーグ
出演:エリック・バナ、フランカ・ポテンテ、マートン・ソーカス、コディ・スミット=マクフィー、ラッセル・ダイクストラ、ジャセック・コーマン
1960年代のオーストラリア。心機一転、大自然の中で新しい人生を再スタートさせようとドイツから移住してきたロミュラスとクリスティナーだったが、クリスティナーは環境に馴染めず家出を繰り返す。彼らの幼い息子レイモンドは、母のいない淋しさを抱えつつも、父との暮らしの中で、さまざまな事を感じ成長していく。
実在の作家さんの自伝的小説の映画化ということですが・・・小説では、お母さんのこと、どんな風に描かれていたのかなぁ~。映画では、とにかくとんでもないお母さんなんですよ。旦那や子どもとの生活に嫌気がさしたとか、別に男ができたとか、それならそれで出ていったきり戻ってこなきゃいいのに、出て行った先で煮詰まると戻ってきて、旦那や子どもに甘えるわけです。でも、また、すぐに出て行ってしまって、その出て行った先でも別の男に寄りかかっているわけです。それを旦那も、向こうの男も拒否しないものだから、母親はやりたい放題。振り回される子どもは堪ったもんじゃないですよね。
その超非常識な母親の行動の理由が、あくまでも心の病気のせいで、そのことを作者が自分の中で消化していて、母を許し、むしろ母を不憫に思っているのだとしたら・・・もっと、観客が、この母親に同情的になれるように描かれるべきだったと思うんですが・・・少なくても、わたしは、まったくこの女性に好意的感情をもてなかったですね。しかも、そんな彼女に、毅然とした態度をとれない・・・つまり、少年の父親であるより、妻に未練のある夫にしか見えなかった父親も、カッコよく見えなかったです。
たぶん、映画の主題しては・・・いろいろあって大変な少年時代を過ごしたけれど、そんな中でも、父は生活するということ、つまり生きるということの根源に関わることを僕に教えてくれた・・・だからこそ、今の僕がある・・・みたいなことなんだと思うんですが、それは、あまり成功してないと思います。もし、この少年が立派に育ったのだとしたら、それは彼自身が素晴らしい子だったからだとしか思えなかったですもん(^^;。あっ・・・お父さんの友達が好い人だったから・・・も、足しておきましょう(^^)。
映画で聖人君子やヒーローを見たいと思っているわけではないんですよ。駄目人間も可愛いもんです。でもね・・・ただ駄目なだけでは、それはやっぱり駄目じゃないですか。どうしようもない奴だけど憎めないとか・・・駄目の中にも魅力がある・・・あるいは駄目だからこそ惹かれる・・・そう感じられるように描いてくれないとって思うんです。この映画は、それを十分にしてはくれていなかったと思うので・・・なんだか、あまり後味が良くなかったのでした。
『ディア マイ ファーザー』公式サイト
http://www.vap.co.jp/dearmyfather/
『OBERON日記』
http://blog.goo.ne.jp/oberon-p/
『生声日記』
http://v-diary.at.webry.info/
『旅日記』
http://star.ap.teacup.com/oberon/
監督:リチャード・ロクスバーグ
出演:エリック・バナ、フランカ・ポテンテ、マートン・ソーカス、コディ・スミット=マクフィー、ラッセル・ダイクストラ、ジャセック・コーマン
1960年代のオーストラリア。心機一転、大自然の中で新しい人生を再スタートさせようとドイツから移住してきたロミュラスとクリスティナーだったが、クリスティナーは環境に馴染めず家出を繰り返す。彼らの幼い息子レイモンドは、母のいない淋しさを抱えつつも、父との暮らしの中で、さまざまな事を感じ成長していく。
実在の作家さんの自伝的小説の映画化ということですが・・・小説では、お母さんのこと、どんな風に描かれていたのかなぁ~。映画では、とにかくとんでもないお母さんなんですよ。旦那や子どもとの生活に嫌気がさしたとか、別に男ができたとか、それならそれで出ていったきり戻ってこなきゃいいのに、出て行った先で煮詰まると戻ってきて、旦那や子どもに甘えるわけです。でも、また、すぐに出て行ってしまって、その出て行った先でも別の男に寄りかかっているわけです。それを旦那も、向こうの男も拒否しないものだから、母親はやりたい放題。振り回される子どもは堪ったもんじゃないですよね。
その超非常識な母親の行動の理由が、あくまでも心の病気のせいで、そのことを作者が自分の中で消化していて、母を許し、むしろ母を不憫に思っているのだとしたら・・・もっと、観客が、この母親に同情的になれるように描かれるべきだったと思うんですが・・・少なくても、わたしは、まったくこの女性に好意的感情をもてなかったですね。しかも、そんな彼女に、毅然とした態度をとれない・・・つまり、少年の父親であるより、妻に未練のある夫にしか見えなかった父親も、カッコよく見えなかったです。
たぶん、映画の主題しては・・・いろいろあって大変な少年時代を過ごしたけれど、そんな中でも、父は生活するということ、つまり生きるということの根源に関わることを僕に教えてくれた・・・だからこそ、今の僕がある・・・みたいなことなんだと思うんですが、それは、あまり成功してないと思います。もし、この少年が立派に育ったのだとしたら、それは彼自身が素晴らしい子だったからだとしか思えなかったですもん(^^;。あっ・・・お父さんの友達が好い人だったから・・・も、足しておきましょう(^^)。
映画で聖人君子やヒーローを見たいと思っているわけではないんですよ。駄目人間も可愛いもんです。でもね・・・ただ駄目なだけでは、それはやっぱり駄目じゃないですか。どうしようもない奴だけど憎めないとか・・・駄目の中にも魅力がある・・・あるいは駄目だからこそ惹かれる・・・そう感じられるように描いてくれないとって思うんです。この映画は、それを十分にしてはくれていなかったと思うので・・・なんだか、あまり後味が良くなかったのでした。
『ディア マイ ファーザー』公式サイト
http://www.vap.co.jp/dearmyfather/
『OBERON日記』
http://blog.goo.ne.jp/oberon-p/
『生声日記』
http://v-diary.at.webry.info/
『旅日記』
http://star.ap.teacup.com/oberon/