映画鑑賞感想文

濫観っていうか、乱観っていうか・・・ポリシーないですけど(^^;

『ジュノ』

2009-08-25 13:18:11 | Weblog
2007年 米&カナダ
監督:ジェイソン・ライトマン
出演:エレン・ペイジ、マイケル・セラ、ジェニファー・ガーナー

けっこう話題になったんですよね、この映画。たしか、アカデミー賞の脚本賞かなんかも獲ったのではなかったかな。内容は、16歳の女子高生ジュノが妊娠・出産する話なんですが、まったく深刻さがなく、かなりポップな仕様になってて、そこが多くの人に受け入れられたのかな。

でも、一部、そこに非難もあった気がします。そんなに簡単なことじゃないのに、若年層の妊娠を軽く扱いすぎているって。

その意見も分からなくないですが・・・自分たちで育てられないのに妊娠してしまうことをイージーに考えているということではなく、望まないにしろ妊娠してしまった際の気持ちの持ちようみたいなものには、確かに、なんだか共感する部分もあるんですよね。ジュノに対しても、彼女の両親に対しても。

育てられないなら、出来ないように対処するのが命に対する責任だけけど・・・もし出来ちゃったら、それをスルリと受け入れたいですもの。だって「困った困った」「大変だ大変だ」って周りの人に思われるのって、宿った命にすれば、すごく悲しいでしょ・・・ね。

『ダークナイト』

2009-08-24 14:42:23 | Weblog
2008年 米
監督:クリストファー・ノーラン
出演:クリスチャン・ベール、マイケル・ケイン、ヒース・レジャー、ゲイリー・オールドマン、アーロン・エッカート、マギー・ギレンホール、モーガン・フリーマン

公開当時、話題は、公開前に急死してしまったヒース・レジャー一色でした。たしかに悪くない、イヤ、とても良かったと思います、ヒース・レジャー。でも、彼が飛びぬけて良かったというよりは、全体的に良く出来てたんじゃないかな、今作は。

とはいえ、もちろん、わたしの目的はゲイリーですけどね。出番も、けっこうあったし・・・ちゃんと普通の人を滞りなく演じていたし・・・ゲイリー的にも良かったと思いますが・・・やっぱり、他の役者さんでもOKな役柄だと、ファンは物足りなくはありますよね。資金集めのためとか、イッちゃった悪役ばっかりじゃ飽きるとか・・・ゲイリーの気持ちは尊重しますけど、ゲイリーじゃなきゃ駄目って役で彼に会いたいファンの気持ちも分かってね、ゲイリー。なんて言いながらも、あなた見たさにハリポタも見てますからね(笑)。

『マイ・ブルーベリー・ナイツ』

2009-08-23 13:58:09 | Weblog
2007年 香港&米&仏&中
監督:王家衛(ウォン・カーウァイ)
出演:ノラ・ジョーンズ、ジュード・ロウ、デヴィッド・ストラザーン、レイチェル・ワイズ、ナタリー・ポートマン

香港映画ファンだし、当たり前みたいに、ウォン・カーウァイ監督作品は好きだろうと思われがちですが、実は、わたしは、あまり彼が好きではありません。彼がとか、彼の作品がとか、そういうのじゃなくて、彼の映画の撮り方が好きじゃないんです。わたしは、キャストやスタッフと一緒に映画を創る監督が好きなんですが・・・彼は、役者さんを絵の具として使って自分の絵を描く監督さんなので、それがどうも、好きになれないんです。

でも・・・まぁ・・・この作品は、嫌いじゃなかったですね、悔しいけど。とりあえずジュード・ロウが素敵だし、上映時間の短さが良かった(爆)。ただ・・・ナタリーの役名、あれは止めて欲しいな。思わず、見るの止めかけてしまいました。

映像とか選曲とか、いつもの監督の好いところだけが目立っていて、独りよがりのところが消えてたからね・・・シンプルなストーリーを、軽いタッチで撮ったのが良かったのかも。「監督、こんな可愛いの、撮れるんだ」って驚きましたよ(爆)。

『軽井沢婦人』

2009-08-22 18:42:19 | Weblog
1982年 日本
監督:小沼勝
出演:高田美和、五代高之、吉川由美、梓ようこ、根岸明美、雪江ゆき、土屋嘉男、江原真二郎、北見敏之

たしか、日活ロマンポルノを代表する作品の一つですよね。日活ロマンポルノ、当時としては、かなり挑戦的にエロティックな作品を排出しているわけですが、今の時代に見れば、女優さんの露出や性描写などに関しては、むしろ大人しいくらいでしょ(^^;。けれど、テンポっていうか、リズムっていうか・・・ゆったりとした時間の流れが、まったりと官能的で、なかなかの世界観をもった作品になってますよね。もちろん、低予算を感じさせるチープさや、古臭さ、安易な客寄せエッチシーンが無いとはいいませんが・・・これはこれで、日本の映画史に残しておきたい世界ですよね。わたし、ほんと、嫌いじゃありません(^^)。

『容疑者Xの献身』

2009-08-19 08:38:00 | Weblog
原作:東野圭吾
監督:西谷弘
出演:福山雅治、堤真一、松雪泰子、金澤美穂、柴咲コウ

原作は酷評しましたが、原作の最も気に入らなかった部分が、映画ではそんなに気にならなかったです。基本的なストーリーは違ってないのだから、ニュワンスの問題かな・・・どこが献身やねん、どこが純愛(←これは本の帯の煽り文句)やねん、醜いエゴイズムやないか!ってところが消えてました。

ただ、やっぱり、東野作品の集中力の無さっていうのかな・・・途中まで素晴らしいのに、途中で適当が入ってきちゃうところは、映画でも健在でした。でも、それは、本筋の部分に関わることだから、仕方ないかもしれませんね。

というわけで・・・大方の人の意見とは別に、わたしは原作より映画の方が好きでした(爆)。

『カンフー・ダンク!』

2009-08-07 11:56:31 | Weblog
2008年 台湾・香港・中国
監督 : 朱延平(チュー・イェンピン)
アクション監督 : 程小東(チン・シウトン)
出演 : 周杰倫(ジェイ・チョウ)、蔡卓妍(シャーリーン・チョイ)、陳柏霖(チェン・ボーリン)、曾志偉(エリック・ツァン)

ジェイ・チョウ続きですが・・・ふむ、彼には、もっと違う系統の映画が良くないかと、毎回思います(^^;。この映画のジェイ・チョウは、わたし的には、とってもジェイ・チョウです。もちろん、素顔の彼に近いって意味じゃないですよ。素顔の彼のこと、知りませんし(爆)。なんていうか・・・彼にしか出せない雰囲気で演じているし、そういう意味で、とっても彼らしくて好い感じだと思いますよ。けど、映画全体としては、なんともはやヌルイ。カンフーで見せるのか、アイドルで魅せるのか、コメディーで楽しませるのか・・・何か一つでもいいから頑張って欲しいのだけど・・・どれも中途半端なんですよね。なんだか、もったいないなぁって、そう思いました。

『言えない秘密(不能説的・祕密)』

2009-08-03 12:47:48 | Weblog
2007年 台湾
監督: ジェイ・チョウ(周杰倫)
出演: ジェイ・チョウ、グイ・ルンメイ(桂綸鎂)、アンソニー・ウォン(黄秋生)

ジェイ・チョウの初監督作品かぁ~。ちょっと意外な系統の映画でした(^^;。

才能豊かだともっぱらのジェイ・チョウ。わたしの周りでも、評価、高いです。たしかにね・・・この作品では、監督に脚本に主演に音楽もこなして、しかもあのピアノ演奏・・・才能は豊かなんでしょう、はい。そうそう、先日、夫に『王妃の紋章』を見せたら、コン・リー(鞏俐)とユンファ(周潤發)しか識別できない彼が、「次男坊は誰?いいんや」と言ってましたから、たぶん客観的に役者さんとしても可能性のある人なんだと思います。

でも、そんな彼が、何故、初監督作品で、これなのかな(^^;。すごく可愛い映画で、ぜんぜん悪くはないんだけど・・・でも、なぜ、これを撮りたいと思ったんだろうと、見始めてから見終わるまで、そればかりが気になって、映画に集中できませんでした(^^;。

けど・・・彼に特別なものを期待するのではなく、可愛くて切なくてファンタジックな恋の物語としてみるなら、まったく問題ないと思いますよ。ちゃんと、みなさんに楽しんでいただけると思います、はい(^^;。

『アキレスと亀』

2009-08-02 13:52:54 | Weblog
2008年 日本
監督: 北野 武
出演: ビートたけし、樋口可南子、柳憂怜、麻生久美子、中尾彬、大杉漣、伊武雅刀、風祭ゆき

伝え聞く、北野監督の映画の撮り方って、大好きなんです。巨匠たちのように、雲の形にまで拘り、何日でも天候を待つような撮り方ではなく、何か不具合があれば「じゃあ、こうしてみよう」って臨機応変に対応するの、ほんと素敵だなって思うんです。

ただ、出来上がった映画に関しては、いつも何か違和感を感じるというか・・・ン?って思うことが多いんですが・・・今回は、それが今までより、幾分、少なくてすんだ気がします。

とはいっても、それは、マチスが柳憂怜さんのあたりまでで、マチスが武さんになってからは、それはもうマチスではなく、ビートたけしさんにしか見えなくて・・・それまでの時間で、わたしが構築したイメージ世界を返してくれって言いたくなりました。

それから・・・これはもう、すごく個人的な感情なのですが・・・武マチスが、彼の娘にしたことを、わたしは絶対に受け入れられません。だから、彼に向かって、樋口可南子さんのような表情は、絶対にできないと思います。そういう意味でも、ラストには、まったく共感を持つことができず・・・正直、がっかりしてしまいました。

『純喫茶磯辺』

2009-08-01 12:50:52 | Weblog
2006年 日本
監督: 吉田惠輔
出演: 宮迫博之、仲里依紗、麻生久美子、ダンカン、斎藤洋介、ミッキーカーチス、近藤春菜

ダメ親父が、遺産を手にして始めたのが、もっさい純喫茶『磯部』。オシャレなカフェを期待していた娘はガッカリ。でも、まっ、夏休みだし、一応、手伝ってやっている。そこに、アルバイトしたいとやってきたキレイなお姉さん。ダメ親父はデレデレ。と、まぁ、そんな感じのストーリーなんですが・・・「いったい、何のために、この映画を撮ったのかなぁ」、見終わっての感想はそれだけでした(^^;。
出来の良し悪しとか、見る側の好き嫌いとか、そういうこととは別に、作った人の気持ちってあると思うんですよ。こういうものが大好きだから作りたいっていう気持ちだとか、こういうことを訴えたいという気持ちだとか、ヒットさせたいという気持ちであったとしても、とにかく、作った人たちの気持ちがあるはずなんですよね。それが、よく見えないっていうか、理解できないっていうか・・・だから、わたしの感想は「何がしたくて撮ったのかな」ってことなのでした(^^;。