『目撃者 闇の中の瞳』

2017年 台湾
監督：チェン・ウェイハオ
出演：カイザー・チュアン、許瑋甯(ティファニー・シュー)、柯佳嬿(アリス・クー)、クリストファー・リー、メイソン・リー

記者のシャオチーは、買ったばかりの中古車が、彼が9年前に目撃した当て逃げ事故の被害車だったことを知り、因縁を感じる。おりしも、スクープしたはずの記事が確認不足による誤報となり、一人責任を取らされて首になったため、9年前の事故の真相を突き止めようと取材を始めるのだが・・・

誰が良い人で誰が悪人なのか、誰を信じ誰を警戒すればいいのか・・・なかなかドキドキさせてくれる面白い映画です。人の心の暗部が見えてくるという意味ではホラーでもあります。まったく期待せずに見ましたが、当たりでしたね(^^)。

『ラスト・フェイス』

2016年 米
監督：ショーン・ペン
出演：ハビエル・バルデム、シャーリーズ・セロン、アデル・エグザルコプロス、ジャレッド・ハリス、ジャン・レノ

難民に対する医療支援をしている団体の創始者の娘であるレンは、父の意志を継いで、自ら内戦地帯にコーディネーターとして働くことを決意した。最初はお客さん的な存在だった彼女も、現地スタッフと一緒に汗を流すうち、周りの人たちに認められる存在になり、医師のミゲルと惹かれ合うようになる。しかし、あまりにも過酷な状況下で長く活動しているミゲルには、過去に多くの女性と関係を持っており、それを知ったレンは穏やかではいられなかった。そんな時、彼らの目の前で大切なスタッフの息子が自ら命を絶たざるを得ない状況に追い込まれ・・・

実際の現場がどういうものか・・・この映画に描かれていることがリアルなのかどうなのか、それさえも分からないけど・・・とにかく、どんな形であれ、現場で活動している人には、ただただ頭が下がる。主人公の、創始者の娘としての負い目みたいなものも理解できるし・・・それをドラマの中に盛り込んだのは、この映画に関しては成功なんじゃないかな。社会問題的な部分と、恋愛ドラマの部分のバランスが、ほどよかったと思います。

『監獄の首領』

2017年 韓国
監督：ナ・ヒョン
出演：ハン・ソッキュ、キム・レウォン、チョン・ウンイン、シン・ソンロク、イ・ギョンヨン

刑事のソン・ユゴンがソウルのとある刑務所に収監された。囚人たちは、ここぞとばかりに彼をいたぶる。そんな彼を助けたのは、囚人たちの首領として君臨するチョン・イクホ。刑務所では囚人だけでなく刑務官ですらチョン・イクホには逆らえない。チョン・イクホの傍で次第に信頼を勝ち取っていくソン・ユゴンは、塀の外にまで張り巡らされたチョン・イクホの組織を知ることになる・・・

ハン・ソッキュさんとソン・ガンホさんは、韓国の俳優さんの中で、わたしにとっては別格なんですが・・・ハン・ソッキュさんと出会った頃の役のイメージが「いい人」なもので、最近拝見するやさぐれたワルっぽい役にどうしても違和感を感じてしまいます・・・役者さんなんだから、色んな役を演じられて当然なんですけどね(^^;。ちなみに、ソン・ガンホさんは、とんな役を演じられてもすんなり受け入れられます・・・何を演じても見事だなって感心してしまいます(^^)。で、映画ですが・・・ふむふむ、面白かったです。ベテランと若手(?)の演技合戦、迫力がありました。脇の役者さんたちも、それぞれの場所で相応しい存在感を発揮してらっしゃるというか・・・全体としてもバランスがよくて、楽しかったです(^^)。