映画鑑賞感想文

濫観っていうか、乱観っていうか・・・ポリシーないですけど(^^;

『パンク侍、斬られて候』

2020-06-08 18:21:05 | Weblog
2018年 日本
監督:石井岳龍
出演:綾野剛、北川景子、東出昌大、染谷将太、浅野忠信、永瀬正敏、村上淳、若葉竜也、近藤公園、渋川清彦、國村隼、豊川悦司

江戸時代のとある藩での出来事。腕の立つ浪人の掛十之進は、仕官するために、すでに隣国で制圧された新興宗教の腹振党の脅威を訴え、その対策のために力を貸すと売り込むのだが、筆頭家老の内藤に早々に嘘を見破られてしまう。しかし、内藤は政敵の次席家老大浦を失脚させるために、その嘘を利用する。首尾よく大浦を失脚させたものの、腹振党が、いつまでたっても押し寄せてこないことには、策略がバレると心配した内藤は、掛十之進たちに腹振党の残党と接触して、やらせの暴動を起こさせようとするのだが・・・

もう、バカバカしくてバカバカしくて超楽しいじゃん(笑)。宮藤官九郎さんが脚本だって聞いたので、それに引っ張られて大人計画の舞台みたいって思ったけど、ちゃんと原作はあるのね。でも、大人計画の舞台でもイケるよね、これ(^^)。とにかくねぇ~、センス系の映画に引っ張りだこなイメージの名だたる俳優さんたちが、ほんと楽しそうにバカやってるの、本気で真剣に振り切れたバカやってるの、それはやっぱり見ものですわ、はい(^^)。
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『長いお別れ』

2020-06-08 17:52:54 | Weblog
2019年 日本
監督:中野量太
出演:蒼井優、竹内結子、松原智恵子、山崎努、北村有起哉、中村倫也、杉田雷麟、蒲田優惟人、松澤匠、清水くるみ、倉野章子、不破万作、おかやまはじめ、池谷のぶえ、藤原季節、小市慢太郎

長らく教師をしていた昇平は、娘たちにとって尊敬する厳格な父親だった。けれど、70歳になり認知症を発症し、妻の曜子のことも娘たちのことも分からなくなっていた。ただ、曜子のことは特別な人と認知しているようで、デイサービスを利用しながらも、夫婦二人で睦まじく自宅で生活している。娘たちは、父の世話をする母の苦労を思い、なるべく手助けしたいとは思うのだが、結婚して海外で暮らす長女の麻里も、自分のレストランをもちたいと思いながらもナカナカ上手くいかない次女の芙美も、自分のことで精いっぱいだった・・・

いや~、山崎努さんに、ただただ感動するばかりです。いや~、すごい役者さんだよなぁ。松原智恵子さんも、じわじわスゴイ人だなって、最近、思うようになりました。なんていうと、たいへん失礼な言い方になりますが、リアルタイムには拝見していないものの、松原さんといえば日活の青春映画の可愛らしいヒロインっていうイメージが強烈なんですもん(^^;。でも、お年を召してからの、独特な雰囲気のお母さん役、おばあさん役、唯一無二のキャラクターを確立されてますよね。しかも、そのキャラが、好きです、わたし、とっても(^^)。認知症も介護の問題も、そうそうキレイごとにはできない話なんですが・・・そういう視線とは別の角度でというか・・・難しく考えないで、この映画が醸し出す雰囲気というのに浸ることで、娘二人が両親から受け取った何かを、観客も受け取れるんじゃないかと思います(^^)。
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『初恋 お父さん、チビがいなくなりました』

2020-06-08 16:56:19 | Weblog
2019年 日本
監督:小林聖太郎
出演:倍賞千恵子、藤竜也、市川実日子、佐藤流司、小林且弥、優希美青、濱田和馬、吉川友、小市慢太郎、西田尚美、星由里子

3人の子どもを育て上げ、今は夫婦二人の穏やかな生活を送る勝と有喜子。勝は週に何回か出社するほかは、町の将棋クラブで将棋を指している。有喜子は、亭主関白な勝の世話以外には、猫のチビと韓流ドラマをみるくらいが日々の楽しみ。けれど、有喜子の心には、長い年月の間に少しずつ少しずつ溜まってきた不満がくすぶっていた。そして、猫のチビが姿を消し、心配する有喜子に思いやりのない言葉を吐きかけた勝に対し、ついに「別れてください」と言ったのだった・・・

わたしたちの世代までは、こういう夫婦像ってありふれたものというか、わたしたちの親の世代の典型みたいな夫婦像なんだけど・・・今の若い人たちはどうなのかな。となると、高齢の夫婦を描くにしても、だんだんこういう設定はなくなっていくのかな。でも、そう、まだギリギリ「あるある」な物語だと思います。他人事じゃないって思える人たち、まだまだいるだろうなと。で、この勝さん、この世代にはありがちだけど、客観的に見れば「ありえない」夫なんだけど、藤竜也さんが、なんか怒りきれないというか、許しちゃうチャーミングさがあって・・・それって、作り手の狙いなのか、誤算なのか(^^;。きっと、狙いだと思うのは、子どもたちも何かイイ感じなんだな。だから、悲劇的な雰囲気は全くなくて・・・どちらかというとほのぼのホッコリする感じで・・・なんやかやあっても、きっとうまくいくよねって思わせてくれるので、嬉しいです(^^)。
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『泣くな赤鬼』

2020-06-08 16:25:50 | Weblog
2019年 日本
監督:兼重淳
出演:堤真一、柳楽優弥、川栄李奈、竜星涼、堀家一希、武藤潤、佐藤玲、キムラ緑子、麻生祐未、田島芽瑠

甲子園を目指し、熱血指導の毎日で、赤黒く日焼けした城南工業野球部監督の小渕は、生徒たちから赤鬼と呼ばれていた。しかし、10年がたち、転勤で勤務する高校も変わり、相変わらず野球部監督は続けているものの、意欲のないクタビレタ中年教師になってしまっていた。そんな小渕が、たまたまいった病院で、かつての教え子の智之(ゴルゴ)と再会する。何事にも必死になれず嫌なことがあるとすぐに投げ出してしまうゴルゴは、小渕がその才能を見込んでいたにもかかわらず野球部を退部し、高校も中退し、それ以来、二人は音信不通だったのだ。しきりに小渕を懐かしがるゴルゴだったが、彼は癌に侵され、余命いくばくもないと知った小渕は・・・

いや~・・・柳楽くんには泣かされますな。家で家族に当たり散らすシーンから、病院に見舞いに来た赤鬼先生に子どもみたいな笑顔を見せるシーン・・・あまりにも違うその表情が切なくて・・・。それに、先生にとって手がかかるけど可愛い生徒ってたしかにいて・・・一生懸命頑張って、ちゃんと評価はしてもらえるけど、先生とその生徒を見ていると何か疎外感を感じて嫉妬してしまう生徒っていうのも、なんか分るよなぁ~とか。地味といっちゃうと失礼なんだけど、発想だとか、映像美だとか、エンターティメント性だとか、深い哲学だとか、何かが突出している特別な映画ってわけじゃないんだけど・・・なんか、いい映画見たなって、そう思えました。
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『コンフィデンスマンJP』

2020-06-08 16:01:53 | Weblog
2019年 日本
監督:田中亮
出演:長澤まさみ、東出昌大、小手伸也、小日向文世、織田梨沙、赤ペン瀧川、マイケル・キダ、前田敦子、佐津川愛美、岡田義徳、桜井ユキ、生瀬勝久、山口紗弥加、小池徹平、佐藤隆太、吉瀬美智子、石黒賢、竹内結子、三浦春馬、江口洋介

ダー子、ボクちゃん、リチャード、おなじみの詐欺チームの新しい仕事は、、香港の女帝ラン・リウが所有する伝説のパープルダイヤを手に入れること。けれど、ダー子と因縁のあるイケメン詐欺師ジェシーや、ダー子たちに騙されて以来、執拗に彼女たちに絡んでくるヤクザの赤星など、三つ巴、四つ巴の争奪戦が始まった・・・

楽しいからいいじゃないですか(^^)。こういう映画を見るなら、頭は空っぽにして、作り手が用意したレールにのって上にあがったり急降下したり、下手な推測や深読みはせず、どんでん返しがあるたびに「だと思った」ではなく「うそぉ~っ!!ほんとぉ~っ!!」って、楽しんだが勝ちです(^^)。舞台も香港だし、おバカで楽しい映画を楽しむ背景も整ってますよ(^^)。
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『半世界』

2020-06-08 15:41:25 | Weblog
2019年 日本
監督:阪本順治
出演:稲垣吾郎、長谷川博己、池脇千鶴、渋川清彦、竹内都子、杉田雷麟、菅原あき、牧口元美、信太昌之、堀部圭亮、小野武彦、石橋蓮司、岡本智礼、原田麻由、牧口元美、マレロ江口剣士朗、大浦彰希、大橋逸生、中津川巧、芳野史朗、上ノ茗真二、西沢智治、保科光志、井谷三枝子

備長炭の職人の紘。職人としての拘りや誇りがあるわけでもなく、ただ家業を継いで、父親の代からのやり方を続けていた。家族に対しても、相手が何を思っているかなど考えたこともなく、淡々とただ日々を過ごしている。そのせいで、仕事では得意先をなくし、息子は反抗的になっていくが、それでも何の問題意識もない。同級生の光彦は、もっと息子のことをしっかりと見ろと言うが、紘には何を言われているか分からない。そんな時、村に自衛官になっていた同級生の瑛介が返ってくる。家に籠りっきりで、だれとも関わろうとしない瑛介に、紘は炭焼きの仕事を手伝わせるのだが・・・

人を描くっていうことに、リアルっちゃあリアルなのかな。でも、わたしは映画にリアルは求めないんだよね・・・現実逃避の映画鑑賞だから(爆)。それに、ほんとうにリアルを追求するなら、紘は吾郎ちゃんじゃなくない?吾郎ちゃんは好きだし、応援したいから、映画の主役を演じてくれるのは嬉しいけど、この役は違うんじゃない?って思っちゃいました。
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『ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男』

2020-06-08 15:09:33 | Weblog
2017年 英
監督:ジョー・ライト
出演:ゲイリー・オールドマン、クリスティン・スコット・トーマス、リリー・ジェームズ、スティーブン・ディレイン、ロナルド・ピックアップ、ベン・メンデルソーン、ニコラス・ジョーンズ、サミュエル・ウェスト、デビッド・バンバー

ヒトラーとの和平交渉か徹底抗戦か・・・与党の主流派はほぼ和平案で固まっている中、徹底抗戦を唱えるチャーチルが民衆や野党を味方につけて首相に就任する。そして、絶体絶命の戦局の中、苦悩しながら奇跡のダンケルク撤退に至るまでの約一か月を描いた映画。

後世の人間なら、誰もが「ヒットラーとの和平なんてあり得ないでしょ」って思うけど、この時、この場では、なかなか判断がつかないよね、きっと・・・と思いながら見ました。変な表現かもしれないけど、昔の子どもたちが、ドリフのコントを「シムラっ!!うしろ!!うしろ!!」って叫びながら見ている感じ・・・舞台上の役者には見えていない危機が、観客には見えていていて、子どもたちは素直だから「気が付いてっ!!大変だよ!!後ろを見てっ!!ほら、危ないっ!!」って、心から心配している感じ・・・とでもいいましょうか(^^;。
それにしても、ゲイリー・オールドマンを見ようと思って見た映画なのに、彼はどこにいるのってほど様子が変わってて、びっくりです。たしか、メイクを担当した辻一弘さんはアカデミー賞を受賞されたんですよね・・・納得です(^^)。


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『アガサ・クリスティー ねじれた家』

2020-06-08 14:52:25 | Weblog
2017年 英
監督:ジル・パケ=ブレネール
出演:グレン・クローズ、マックス・アイアンズ、ステファニー・マティーニ、テレンス・スタンプ、クリスティーナ・ヘンドリックス、ジリアン・アンダーソン、アマンダ・アビントン、オナー・ニーフシー、ジュリアン・サンズ、クリスチャン・マッケイ、プレストン・ナイマン、ジョン・ヘファーナン、ジェニー・ギャロウェイ

成り上がりの大金持ちであるレオニデスが毒殺された。レオニデスの孫娘のソフィアは、元恋人の私立探偵のチャールズに真相を究明するよう依頼する。レオニデスの死によって、遺産相続の可能性のある親族が屋敷に集まり、また事件が起こってしまう・・・

また、観てから感想を書くまで時間を空けすぎて、ほとんど内容を覚えていない・・・というか、アガサ・クリスティー作品は、本国でのドラマ、日本も含めた外国でのドラマ化など、あまりにもたくさん見過ぎて、頭の中でごっちゃになってしまって、感想を引き出そうとしても、何の感想だか分からなくなっちゃうんですよね。ただ、ガッカリしたという印象は残ってないので、面白かったのだと思います・・・申し訳ない(^^;。
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『女王陛下のお気に入り』

2020-06-08 14:25:08 | Weblog
2018年 アイルランド&イギリス&アメリカ
監督:ヨルゴス・ランティモス
出演:オリビア・コールマン、エマ・ストーン、レイチェル・ワイズ、ニコラス・ホルト、ジョー・アルウィン、ジェームズ・スミス、マーク・ゲイティス、ジェニー・レインスフォード

18世紀のイングランド。女王アンは、幼なじみで恋人でもあるレディ・サラに完全に依存してしまっており、誰もサラには逆らえない。フランスとの関係が緊迫しており、女王の意向そして決断が重要な時期であるにもかかわらず、直接、女王に進言できるものがいない。そんな中、没落した貴族の娘のアビゲイルは、従姉のサラを頼り、なんとか身をたてようとする。すると、思いもかけず、アン女王に取り入る機会を得て・・・

最初は、エンターティメントとして楽しんでいたのだけど、見終わってしばらくすると、なんだか色々考えちゃうなと・・・なかなか深い(?)映画なのかもしれません(^^;。ほんと、最初は、「どうしようもない君主を頂くと、マジ、下々の者は大変だなぁ~」っていう、一種のドタバタ喜劇のように見ていたのだけど・・・もしかして、強烈な風刺映画なのかなと。どの時代でも、どの国でも、とういう国家体制の国でも、最高位にいる人が有能で人格者であるとは限らないわけでしょ。というか、そうである可能性は限りなく低いわけでしょ。なら、実務を取り仕切る人たちが有能であればいいのかもしれないけど、それだってそんなに期待はできないでしょ。もちろん、だから下々のモノがただただ可哀想な被害者っていう構図も単純すぎるわけだけど・・・上も下も、愚かな生臭ものであるっていうのが前提で、その中で、どう生きてくんだろうね、わたしたち・・・みたいなこと、考えちゃったわけです。ちなみに・・・野心のある女性の二パターン、サラとアビゲイルの設定は面白いなって思いました(^^)。で、女王アンを演じたオリビア・コールマンは、たしかに素晴らしかったです(^^)。
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