2005年 フランス&ベルギー
監督:グザヴィエ・ジャノリ
出演:リュディヴィーヌ・サニエ、ニコラ・デュヴォシェル、ブリュノ・トデスキーニ、フロランス・ロワレ=カイユ
ある雨の夜、恋人と新生活をはじめたばかりのアパートの前で、ジュリアンは、裸足で怯えた表情の若い女性をみかける。当然、そのときは気にはしたが、日常に紛れてすっかり忘れていたところ、今度は、その若い女が子連れで買い物をしているのをみかける。その時の彼女は、あの夜とはちがい、とても落ち着いた感じ。とっさに、彼は彼女の後をつける。彼女は、彼らの住むアパートの向かいのアパートに入っていった。という、ミステリアスな感じで始まるんですが、まっ、ご推察どおり、彼女は夢遊病者だったんですね。っていうか、もともと、とっても心が不安定。それを承知で、面倒見てくれている年上の彼はいるのだけど、彼にはちゃんとした家庭があるわけで・・・そのことで、また、彼女は不安定になる。そんな彼女に、主人公のジュリアンは、どんどん惹かれていくのだけど、それを感じ取った恋人は、とうぜん傷つきますよね。だから、要するに、男は馬鹿だっていうような話です(爆)。
こういうファムファタールもの、作りたい気持ち、分かるんですよ。魔性の女に惹かれて破滅していく男・・・永遠のモチーフですものね。けど、それには、やっぱり、ファムファタールの存在に説得力がなくちゃ、ただ綺麗な女優さんを持ってくればいいってもんじゃないと思うんですよね。
女目線から言うと・・・「あんな女、どこがいいのよ」と口汚くののしりながらも、ぬぐえない敗北感を感じさせる女であって欲しいし。男目線でも、そうなんじゃないですか・・・綺麗なだけでは、翻弄されないでしょ。
ファムファタールって、わたしに言わせれば、綺麗でなくても良いくらいなんです。もちろん、綺麗にこしたことはないけど・・・それ以上に雰囲気なんです。そうだなぁ~・・・ファムファタールではないかもしれないけど、雰囲気上等の最高のたとえとしては、日本で言うなら緑魔子さんとかは、やっぱり凄いと思うんですよ。なんだか“違う”でしょ。それが、欲しいんですよね・・・人を翻弄する女には(^^)。
という意味では、リュディヴィーヌ・サニエさんは、すてきな女優さんだけど、この映画では、魅力が十分発揮されていなかった気がします。彼女に惹かれていくジュリアンの堕ち具合も、中途半端だったし。せっかく、彼女をキャスティングしながら、監督、主演女優への惚れ込み方が足りなかったんじゃないですかね。
『OBERON日記』
http://blog.goo.ne.jp/oberon-p/
監督:グザヴィエ・ジャノリ
出演:リュディヴィーヌ・サニエ、ニコラ・デュヴォシェル、ブリュノ・トデスキーニ、フロランス・ロワレ=カイユ
ある雨の夜、恋人と新生活をはじめたばかりのアパートの前で、ジュリアンは、裸足で怯えた表情の若い女性をみかける。当然、そのときは気にはしたが、日常に紛れてすっかり忘れていたところ、今度は、その若い女が子連れで買い物をしているのをみかける。その時の彼女は、あの夜とはちがい、とても落ち着いた感じ。とっさに、彼は彼女の後をつける。彼女は、彼らの住むアパートの向かいのアパートに入っていった。という、ミステリアスな感じで始まるんですが、まっ、ご推察どおり、彼女は夢遊病者だったんですね。っていうか、もともと、とっても心が不安定。それを承知で、面倒見てくれている年上の彼はいるのだけど、彼にはちゃんとした家庭があるわけで・・・そのことで、また、彼女は不安定になる。そんな彼女に、主人公のジュリアンは、どんどん惹かれていくのだけど、それを感じ取った恋人は、とうぜん傷つきますよね。だから、要するに、男は馬鹿だっていうような話です(爆)。
こういうファムファタールもの、作りたい気持ち、分かるんですよ。魔性の女に惹かれて破滅していく男・・・永遠のモチーフですものね。けど、それには、やっぱり、ファムファタールの存在に説得力がなくちゃ、ただ綺麗な女優さんを持ってくればいいってもんじゃないと思うんですよね。
女目線から言うと・・・「あんな女、どこがいいのよ」と口汚くののしりながらも、ぬぐえない敗北感を感じさせる女であって欲しいし。男目線でも、そうなんじゃないですか・・・綺麗なだけでは、翻弄されないでしょ。
ファムファタールって、わたしに言わせれば、綺麗でなくても良いくらいなんです。もちろん、綺麗にこしたことはないけど・・・それ以上に雰囲気なんです。そうだなぁ~・・・ファムファタールではないかもしれないけど、雰囲気上等の最高のたとえとしては、日本で言うなら緑魔子さんとかは、やっぱり凄いと思うんですよ。なんだか“違う”でしょ。それが、欲しいんですよね・・・人を翻弄する女には(^^)。
という意味では、リュディヴィーヌ・サニエさんは、すてきな女優さんだけど、この映画では、魅力が十分発揮されていなかった気がします。彼女に惹かれていくジュリアンの堕ち具合も、中途半端だったし。せっかく、彼女をキャスティングしながら、監督、主演女優への惚れ込み方が足りなかったんじゃないですかね。
『OBERON日記』
http://blog.goo.ne.jp/oberon-p/