映画鑑賞感想文

濫観っていうか、乱観っていうか・・・ポリシーないですけど(^^;

『BODY ボディ』

2010-04-18 13:00:08 | Weblog
1992年 米
監督:ウーリー・エデル
出演:マドンナ、ウィレム・デフォー、ジョー・マンテーニャ、アン・アーチャー、ユルゲン・プロフノウ、フランク・ランジェラ、ジュリアン・ムーア、マイケル・フォレスト

高齢の富豪が心臓発作で亡くなった。検察は、彼の愛人だったレベッカを殺人の罪で起訴した。彼女自身の体(BODY)を凶器にし、激しいSMセックスとコカインで、心臓病の老人を故意に死に至らしめたというのだ。あくまでも無罪を主張するレベッカ。彼女の弁護士フランクは、彼女を救えるのか・・・というような話かな。というより、弁護士のフランクを含め、周りの男たちを、自分の肉体でたらしこんでいく女の話、かな。いや、やっぱり、ただただマドンナの肉体技を披露する映画かな(^^;。

わたし、『プラトーン』以来のデフォーふぁんなので、公開当時から、かなり楽しみにしてたんです、この映画。当時、この映画に対する世間の評判はあまりよくなくて・・・自分の目で見ても「なるほどな」って思った記憶があります。

でも、見返してみると、そんなに悪くもないんじゃいかと思いましたよ。たしかにねぇ~、マドンナの裸体が生々しくないんですよね。だから、いくら脱いでくれても、いくら激しいセックスシーンを演じてくれも、エッチじゃないんですよね。エロさが売りみたいなところがあったので、この湿り気の無さに、観客ががっかりしたとしても、それは責められないかなとは思いますが・・・ぬらぬらしたエロティシズムを最初から期待しないでみれば、そんなに悪くはないですよ。

マドンナの泣き顔を正面からアップで、じぃ~っと撮るみたいな演出は、ちょっとイタダケナイって思いますが、マドンナの台詞回しとかは、大げさじゃなくて良かったんじゃないでしょうか。英語の台詞じゃぁ、ちゃんとした感想も言えませんが、そんな気がします。

『OBERON日記』
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『地獄』

2010-04-18 12:33:21 | Weblog
1979年 日本
監督:神代辰巳
出演:原田美枝子、岸田今日子、林隆三、石橋蓮司、西田健、田中邦衛、加藤嘉

母娘二代にわたる地獄堕の話です(^^;。母ミホは、夫の兄と密通の上、子どもを宿し駆け落ち。けれど、追ってきた夫に弄り殺され地獄へ。そんな母の死体から生まれた娘アキは、そっと養護施設に預けら成長するのですが、年頃になって引き寄せられるように母の死んだ地へ訪れます。そして偶然知り合った幸男と恋におちるのですが、幸男はアキの異母兄だっのです。その事実を知ったときには、すでに二人の気持ちは抜き差しなら無いところまで来ていました。アキは近親相姦の罪を犯してしまい、地獄へ。と、まっ、そんな話です。

原田美枝子さんが大好きだし、岸田今日子さんも大好きなので、喜んで見たのですが・・・どうしたもんでしょう、はぁ~(爆)。地獄の描写もふざけてますし、ストーリーもいい加減ですし、酷評したいのは山々なんですが・・・なんだか、切り捨ててしまえない何かがあるんですよね(^^;。

役者さんは、みんな、熱演だったし、良かったですよ。原田美枝子さんや岸田今日子さんはもちろん、林隆三さんは超カッコよかったし、加藤嘉さんが最高に好い味だしてくださってました。山崎ハコさんの歌も良かったですしね(^^)。

そうだ・・・地獄部分を描かなきゃ、とっても好いドラマだったんだ! けど、監督は、どっちかっていうと地獄の方を描きたかったんでしょうね(^^;・・・だから、余分が多くて面倒くさい映画になっちゃったんだ、きっと(爆)。

わたし、自分でいうのもなんですが、B級映画に理解があるっていうか、際物映画も十分に楽しめるタイプの観客なんですよ。なのに、そのわたしを困らせるというのは・・・やっぱり、何か足りないんですよ、監督ぅ~。それでも、切り捨ててしまえない魅力はあるんですから、どうか撮りなおしてくださいよ、監督ぅ~(笑)。

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『木村家の人々』

2010-04-18 12:20:00 | Weblog
1988年
監督:滝田洋二郎
出演:鹿賀丈史、桃井かおり、岩崎ひろみ、伊崎充則、柄本明、木内みどり、小西博之、清水ミチコ、加藤嘉、酒井敏也、鳥越マリ、池島ゆたか、上田耕一、竹中直人、ベンガル

「ひたすらお金を貯めることだけに奮闘する木村家の人々の姿を、財テク・ブームへの皮肉を交え、ブラックな味付けで描いたホーム・コメディ」ということだったんですが・・・そうなのかなぁ。

実は、ずっと前に、一度、この映画見てるんです。その時には、上記のような解説に違和感は感じなかったのかもしれません。けど、今のわたしは、木村家の人々を、肯定的に見てしまいます。

毎日、小銭稼ぎに勤しむ木村家の人々・・・そもそも、彼らは誰に迷惑もかけてないし、とにかく明るいし前向きだし・・・なんの否定をされる筋合いもないと思うんですよ。むしろ、高齢者を雇っての新聞配達や宅配サービス、お惣菜の買取なんかは、すばらしいと思います。先見の明があるといっても過言ではない(^^;。

キャストも好いし・・・劇場にいって見たい映画ではないし、ちょっと古臭い印象派否めないんだけど、DVDやTV放送で見るには面白いと思います。いろいろ軽く考えさせられるものもありますしね(^^)。

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『濡れ髪剣法』

2010-04-18 11:40:09 | Weblog
1958年 日本
監督:加戸敏
出演:市川雷蔵、八千草薫、中村玉緒、大和七海路、阿井美千子、島田竜三、潮万太郎、和泉千太郎、小堀明男、本郷秀雄、小川虎之助、荒木忍、羅門光三郎、香川良介、上田寛、葛木香一

雷蔵さんのコメディーです。すごく面白いです。クールでカッコいい雷蔵さんファンの方は「いやいや」って思われるかもしれませんが、雷蔵さん、コメディー、上手いですよね。この作品は時代劇ですが、現代劇の『ぼんち』とかも、わたしは大好きです(^^)。

そうそう、この作品、時代劇といいましたが、当時の分類では“明朗時代劇”“パロディー時代劇”になるのかな。タイトルにある「濡れ髪」も、別に誰かの髪がぬれているわけじゃなく、濡れ髪シリーズという雷蔵さんのパロディー時代劇のシリーズ名みたいですよ。

この作品には、直接関わっておられないようなんですが、濡れ髪シリーズにとって無くてはならない八尋不二さんという脚本家さんがいらして・・・彼は“梶原金八”のお一人だったんですよね。

で、“梶原金八”というのは、昭和初期に京都の鳴滝に住んでいた八人の若い監督や脚本家たちが作った鳴滝組の共同共同ペンネームで・・・彼らは、この名前でもって、「チョン髷をつけた現代劇」と言われるライトで楽しい時代劇を、たくさん作り出したんです。ちなみに、わたしが大好きな山中貞雄監督も鳴滝組の一人、つまり“梶原金八”のお一人だったんです。中山監督は、戦死されてしまったんですが・・・もし生きて戦後を迎えられていたら、どんな映画を撮られたんだろうと、詮無いことを思わずにいられません。

って、まったく『濡れ髪剣法』の話をしていませんが・・・とにかく、見て損はない楽しい映画です。古い日本の娯楽映画なんてと馬鹿にしないで、一度、この時代の映画も見ていただければ嬉しいです(^^)。

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『情痴 アヴァンチュール』

2010-04-18 11:05:25 | Weblog
2005年 フランス&ベルギー
監督:グザヴィエ・ジャノリ
出演:リュディヴィーヌ・サニエ、ニコラ・デュヴォシェル、ブリュノ・トデスキーニ、フロランス・ロワレ=カイユ

ある雨の夜、恋人と新生活をはじめたばかりのアパートの前で、ジュリアンは、裸足で怯えた表情の若い女性をみかける。当然、そのときは気にはしたが、日常に紛れてすっかり忘れていたところ、今度は、その若い女が子連れで買い物をしているのをみかける。その時の彼女は、あの夜とはちがい、とても落ち着いた感じ。とっさに、彼は彼女の後をつける。彼女は、彼らの住むアパートの向かいのアパートに入っていった。という、ミステリアスな感じで始まるんですが、まっ、ご推察どおり、彼女は夢遊病者だったんですね。っていうか、もともと、とっても心が不安定。それを承知で、面倒見てくれている年上の彼はいるのだけど、彼にはちゃんとした家庭があるわけで・・・そのことで、また、彼女は不安定になる。そんな彼女に、主人公のジュリアンは、どんどん惹かれていくのだけど、それを感じ取った恋人は、とうぜん傷つきますよね。だから、要するに、男は馬鹿だっていうような話です(爆)。

こういうファムファタールもの、作りたい気持ち、分かるんですよ。魔性の女に惹かれて破滅していく男・・・永遠のモチーフですものね。けど、それには、やっぱり、ファムファタールの存在に説得力がなくちゃ、ただ綺麗な女優さんを持ってくればいいってもんじゃないと思うんですよね。

女目線から言うと・・・「あんな女、どこがいいのよ」と口汚くののしりながらも、ぬぐえない敗北感を感じさせる女であって欲しいし。男目線でも、そうなんじゃないですか・・・綺麗なだけでは、翻弄されないでしょ。

ファムファタールって、わたしに言わせれば、綺麗でなくても良いくらいなんです。もちろん、綺麗にこしたことはないけど・・・それ以上に雰囲気なんです。そうだなぁ~・・・ファムファタールではないかもしれないけど、雰囲気上等の最高のたとえとしては、日本で言うなら緑魔子さんとかは、やっぱり凄いと思うんですよ。なんだか“違う”でしょ。それが、欲しいんですよね・・・人を翻弄する女には(^^)。

という意味では、リュディヴィーヌ・サニエさんは、すてきな女優さんだけど、この映画では、魅力が十分発揮されていなかった気がします。彼女に惹かれていくジュリアンの堕ち具合も、中途半端だったし。せっかく、彼女をキャスティングしながら、監督、主演女優への惚れ込み方が足りなかったんじゃないですかね。

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