(新)緑陰漫筆

ゆらぎの読書日記
 ーリタイアーした熟年ビジネスマンの日々
  旅と読書と、ニコン手に。

気まぐれ日記/アメリカで最も尊敬される会社

2008-03-08 | 時評
気まぐれ日記/アメリカで最も称讃される企業

経済雑誌Fortuneの最新号に、アメリカで最も称讃される企業という記事が載って
いた。経済界のひとたちに、業種の如何を問わず、「最も称讃に値する企業はどこですか?」と聞いて、投票してもらった結果である。詳しい選定基準は分からないが、財務の健全性・成長性・経営の質などなどは、とうぜん選定にあたっての基準に含まれているであろう。

Apple: The New No. 1
Which companies have the best reputations? Apple tops the list, Google and Berkshire Hathaway move up, and Costco cracks the top 20 this year

1. Apple 6. Starbucks
2. Berkshire Hathaway    7. FedEx
3. GE 8. Procter & Gamble
4. Google 9. Johnson & Johnson
5. Toyota 10. Goldman Sachs


トップ20の1位は、アップル。最近のアップルは、携帯音楽プレーヤーのみならず、パーソナル・コンピューターでも復権めざましい。復帰したスティーブ・ジョブスの指導力のせいか。日本企業では、トヨタが第5位にランクされている。(2007年は第3位) GE,グーグル、スターバックス、フェデックス、P&Gなどの名前が上位に並んでいる。私が注目したのは、第2位のバークシャー・ハサウエイである。ウオーレン・バフェット率いる投資持株会社である。コカ・コーラやアメックスの筆頭株主としても知られている。

バフェットは、ベンジャミン・グレアムの古典的な名著「The Intelligent Investor」(バリュー株投資のバイブルともいわれている)に感銘をうけ、コロンビア大学を卒業後はグレアムの会社(投資運用)に参加している。グレアム引退後は、自らのパートナーシップを設立し、資産運用にあたった。さらに自ら経営権を取得したバークシャー・ハサウエイを基盤にして、保険会社や新聞社などの株式を取得、資産運用を通じて全米一の資産を築いた。その投資哲学は、”株式を保有することは紙片の束を手にすることではなく、その発行体である企業を保有することだ”という明解なものである。最近では、マイクロソフトのビルゲイツ財団に350億ドルの寄付をしたことで世間の注目をあつめた。15年近く前に出された”The Warren Buffett Way"は、今も手元において読み返すことがある。

ちなみにバークシャー・ハサウエイ社のアニュアル・レポートや株主へのバフェットのレターなどは、ただ見るだけでも興味深い。

 →http://www.berkshirehathaway.com/

バフェットは、長期投資に徹しているが、同時に数多くの企業に分散投資することはない。株主のための経営を実行している企業、収益力のある企業に投資するのを原理原則としている。その彼が永久に売らない銘柄が三つある。そのうちの一つがワシントン・ポストであるが、今回のフォーチュンのトップ20には、入っていないが、ジャンル別では新聞・雑誌の部門で第1位にランクされている。

そのほか長い間を生き抜いて来た企業の一つに3Mがある。ポストイットで、有名な会社と言えばお分かりになるだろうが、実は製造業における大変な多角経営の企業である。今から40年近く前に、多角経営の手法を学ぼうと、ミネソタの本社を訪れたことを思い出した。

なお10位以下は、下記の通りである。

11 Target
12 Southwest Airlines
13 American Express
14* BMW
14* Costco Wholesale
16 Microsoft
17 United Parcel Service
18 Cisco Systems
19 3M
20 Nordstrom

この他にもフォーチュン誌は、世界の売上高トップ500を毎年発表している。
時折そういう記事を眺めて、企業の栄枯盛衰をみるのも興味深いものがある。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 読書『方丈記私記』 | トップ | 気まぐれ日記/飛鳥に遊ぶ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

時評」カテゴリの最新記事