(新)緑陰漫筆

ゆらぎの読書日記
 ーリタイアーした熟年ビジネスマンの日々
  旅と読書と、ニコン手に。

気まぐれ日記~朝食を楽しむ

2013-02-05 | 時評
 2月1日の「WBS」を見ていたら<朝食を制するものは>というタイトルの番組をやっていた。横浜のIKEAでは、朝の7時半に朝食ビュッフェがオープンする。499円で、山盛り食べられる。家具などの買い物客でなかなかの人気である。しかし、こんなものやマックの朝食市場狙いなどには、食指は動かない。朝モスなら、まだしも。サプライズが必要だ。

 そこに「ニューヨークの朝食の女王」と呼ばれるレストランが、日本に進出した。新宿にオープンした<サラベス・ルミネ新宿>だ。

メニュはとみてとれば、

 ・フラッフィー・フレンチトースト
 ・バター・ミルクパンケーキ
 ・レモン・リコッタパンケーキ
 ・グリュイエール・チーズ入りのオムレツ
そして
 ・クラシック・エッグベネディクト
  ーこれはフランス生まれのブランチメニュー。半分に割ったマフィンの上   にスモークハムや、オランデーズソース、ポーチドエッグをのせた。

 朝9時からオープン。”オールデイ・ブレックファースト”がコンセプトで、夜まで人の波がたえない。朝の散歩の序に、そして夕方も。こんなところなら、行ってみたい。遠くでもかまわない。新幹線に乗って行こうかな。

 メルボルンで仕事をしていた頃、フィッツロイ公園に面したヒルトン・オン・ザ・パークに宿泊するの常だった。コーヒーショップではなく、奥にあるフレンチレストランでは、エッグベネディクトなどが供されていた。

シドニーでは、シティの北モスマンエリアの、海に面したレストラン<Shores>というのがあって、サンデー・ブランチで、うまい朝食メニューを提供していた。今は、もうクローズしていて、その代わりに見つけたのが同名の<Shores>だ。これは、カリフォルニアのサンディエゴのビーチにある。朝の7時から開いている。メニュをみているとよだれが出てきそう。ゴートチーズとほうれん草、マッシュルームいりのオムレツFiorentinoも美味そう。朝からワイングラスの一杯くらい許してね。

 日本のホテルでは、東京は神田駿河台の山の上ホテルの<レストラン ヴェルボア>か。そしてわが神戸では、北野ホテルの朝食が人気だ。シェフが、”世界一の朝食”と豪語している。泊り客でない人間には、なかなか予約が取れないのが玉に瑕だ。


 こう語ってきて、やはり和食で味わう朝食を抜きにはできない。あちこち長年にわたって旅を楽しんできたが、これはと云うような朝食を提供する宿は数少ない。

実施に足を運んだところでは、上諏訪の「みなとや」そして九州は日田の「ホテル風早」の朝食が秀逸だ。後者は、夕食は、すぐとなりにある<秋子想>でいただくが、朝食は館内の食堂で出される。特段、変わったメニューではないが、うまい日田米をゲストの時間に合わせて炊き上げてて供される。色取り取りの漬物がうまい。

 最後になったが、どうしても行きたいところが残っている。好きな作家、橋治の小説に『春朧』というのがある。長良川沿いにある老舗旅館に嫁いできた女性(日野紗衣子)が、修善寺で知り合った彫刻家の剣達之助が宿にたずねてきて、”日本旅館の朝は空しいからね”と厳しい指摘を受ける。そして剣にすすめられて、山中温泉の故山亭を訪ねる。ここは、120室あった鉄筋のビルから、わずか10室の宿に立て替えたと聞かされ、衝撃をうける。この前後の描写から、ここは山中温泉の<かよう亭>だと感じ取った。

 料理評論家の山本益博は、信頼のおける情報を提供してくれる。もう十年以上も前のことになるが、実際に泊まった山本の言によれば、”かよう亭は温泉も大の魅力だが、この朝ごはんをいただくために泊まってみる価値がある日本有数の宿ではないだろうか”といって微に入り細を穿って朝食の様子を描写しているのである。


 いやあ、朝飯って楽しいですね。朝から、ばんばん食べて元気を出しましょう


When the dawn comes
Tonight will be a memory too.
And a new day will begin




コメント (4)
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