梅様のその日暮らし日記

その日その日感じた事や世間で話題の事について自分なりの感想や考えを書いていきます。

ロコモ・シンドロームの記事を読んで

2015-07-10 04:24:54 | 日記
   未だに「班目先生、それは違います。」からこのブログに入ってこられる方がたくさんいらっしゃるようです。(人気の筆頭は「乳出しチマチョゴリ」ですが・・・。あの時私は班目先生が書いておられた、年を取ったら運動とも言えないような運動しかしてはいけないという見解に反論を加え、筋トレをきちんとしなければいけないという私の持論を展開しておきました。その考えは今も変わりません。

   本日の夕刊に、ロコモ・シンドロームの自己診断法が掲載されていました。それに従うなら私はまだ大丈夫ということになるのですが、であればこの自己診断法も100パーセント信頼の置けるものではないということになります。なぜなら私は数年前から階段を駆け下りることができなくなっているからです。走れますが、階段を駆け下りることはできません。しかしこれは立派なロコモ・シンドロームの症状のはずです。

   これが進むとどういうことになるかは以前にも述べましたが、月曜日にもその典型的な例を目撃しました。別のところでそのことは書いてあるのですが、重複を恐れずに転記しておくと・・・。

片側二車線の広い道路・・・足立区は保木間あたり。
交差点で老人が信号待ちをしている。私の見立てではこの老人は青信号の間に道路を渡り切れない。
やがて信号が青に変わり、老人はゆっくりと歩き出す。その歩幅は10センチ。かつスローモーション。センターラインを越したあたりで信号は黄色に変わり、すぐに赤信号がともる。
しかし老人は慌てず騒がず、まっすぐ前だけを見つめて、彼なりの全速力で歩いて行く。
信号待ちのドライバーたちもあきらめてじっと老人の通過を待つ。
   これがロコモ・シンドロームの最終段階に近いレベルだろうと思います。新聞記事では、こうならないための対策として、整形外科医の大江さんという方がこう述べています。

   「適度な運動で骨や筋肉に刺激を与えたり、適切な栄養を取ったりすることで強く丈夫に維持される。若い時からの心がけが大切だ。」

   班目先生もそうなのですが、ロコモ・シンドロームを論じている「専門家」は、皆さんまだこの症候群をわが身で実体験はしていない方々だということが感じられます。そこには、体が衰退していく人間が持つ恐怖感や自信喪失感を味わったことがある気配が感じられません。ロコモ・シンドロームとは、そんなに軽い言葉でやり過ごせるほど軽微なものではないのです。私は、70歳位になった、本当に自分でロコモ・シンドロームを体験した専門家の意見を聞きたいと思っています。

   「専門家」が述べている対策に共通の欠点は、筋力の衰えにばかり目が行っていて、それと同じくらい重要な面に対する関心が薄いということです。この点からも、「専門家」たちが、この症候群を実体験してはいないのだということがわかります。また、私にはどうしても「専門家」たちが、日頃将来に備えて筋トレに励んでいるようには思えないのです。もしそうであれば、もう少し違った観点から物が言えるような気がするからです。

   また、筋力は努力でカバーできるのかというと、「違います。」義母は、60代・70代と、それぞれ崖から落ちるように一気に老化が進む時期があると言っていましたが、その通りです。私は60代半ばにして既に2回、高い崖から落ちるような衰えを経験しました。なんとベンチプレスの記録が80㎏から60㎏まで落ちるのに要した期間はたったの一か月!なのです。この間もウエイト・トレーニングはきっちりとやっていました。

   中には年を取っても筋肉隆々たる老人もいますが、それは彼が努力を続けてきたという以上に、神様が彼にだけ与えた特権なのだと思います。60歳でアントニオ猪木と互角の戦いをしてみせたプロレスの神様ルー・テーズでさえ、70代では見るも無残な体になっておりました。

   筋力の衰えはもちろんですが、それと同じくらい大切なのは、関節の柔軟性なのです。年齢と共に体が固くなるというのは常識中の常識ではありませんか。高齢化により、筋肉の量が減少するとともに、柔軟性が急激に無くなっていきます。試みに筋力をあまり必要としない、ラジオ体操を行ってみれば一目両全です。若い時には動かせた体が、その半分も動かないことが実感できるはずです。

   このブログではよく「専門家は信頼できない」という内容を書いていますが、この問題もまた同じことが言えそうです。彼らは問題の半分にしか触れていません。私に言わせれば彼らはあまりにも無智すぎます。私たちは専門家の言うことに盲目的に従うのではなく、自分自身でも試行錯誤しながら道を開いていくことが必要だと思います。