梅様のその日暮らし日記

その日その日感じた事や世間で話題の事について自分なりの感想や考えを書いていきます。

食べられなかったもの

2014-10-10 05:26:06 | 日記
   東亜学院で中上級と中級クラスで私たちが師事しているS先生(中国人)が、学院の秋休みを利用して台湾に行って来られました。第一の感想は、「台湾は食事がおいしくない!」だそうです。私が相方と行った際には観光客には有名な小籠包の店と、「地球の歩き方」に載っている牛肉麺の店にしか行っていないので気がつかなかったのですが、先生が有名な夜市に行って屋台に挑戦してみても、おいしくないというよりは、とても喉を通らなかったというのです。

   そういえば、先日一緒に食事をした足立高校の卒業生たちの間でも、台湾の料理がとてもまずくて食べることが出来なかったという話が出ていました。その時は女子二人で行ったのですが、結局何も喉を通らず、夜になって一人がコンビニで買ったメロンパンをおいしそうに食べ始め、しかしもう一人に対してのおすそ分けはなかったので、険悪なムードになり、一触即発のまま台湾旅行を終えたのだそうです。

   台湾料理はまずくてとても喉を通らないとは、どの旅行案内書をみても、どこにも書いてありません。私も海外旅行は100回を超えていますが、これまで出された食事が食べられなかったのは二回だけです。台湾の食事がそれほどひどいとは思ってもみませんでした。

   ちなみに、私がどうしても口に入れることができなかったのは、中国の西安近郊での昼食がひとつ。この地方は酢を大量に使うことで有名です。夏は気温が40度にもなるので、食中毒を防ぐために大量の酢を投入するのだと思いますが、どの料理も口元に持って来た途端、強烈な酢の臭いが鼻を刺激して、とうとう一口も食べられませんでした。ご飯すら超酢飯で、口に入れることすらできなかったのです。

   もう一つは、場所は忘れましたが、同じく中国の、どこかのドライブ・インのような店に入った時の事です。何やら大きな鍋にたっぷりと入ったスープが登場、私は期待に燃えて箸を入れ、手応え有り!と思って何かを摘み上げました。濁ったスープの中から姿を現したのは、生々しい鶏の頭。鶏冠の赤も色鮮やかな頭をしばし眺めた後、私はそれを再び鍋の中に戻し、二度と冒険心は起こしませんでした。

   もう一度同じ目に合わされたら、今度は柔らかそうな鶏冠にしゃぶりついてみたいと思いますが、その時は突然の出来事に動揺して、とても口に入れる気にはなりませんでした。今思うと、またとない体験を逃してしまった私は、まだまだ未熟者だったような気がします。
 
   食べることはできたがほとんどを残してしまったのは、中国東北部で食べた「犬」の料理でした。恐らく濃い味付けをすれば食べられたのだと思いますが、あまりにも淡泊に犬肉そのものを味わうような調理法で、しかも犬というのは霜降りにはならないらしく、ヘルシーな代わりに味わいとかこくというものが全く感じられないのです。これだったら小笠原で食べた亀の刺身の方がまだましでした。

   残り少ない人生、まだ食べた事のない者への関心は尽きませんが、まあ、冒険はしないほうがよろしいようです。


     P.S. 台湾の食事に辟易して日本に戻ったS先生が口直しに真っ先に食べたのは、「納豆」2パックだったそうです。ちなみにS先生はモンゴル族。来日まで納豆など見た事すらかったと思われるのですが、先生のお口には大変良く合ったようですね。