金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

267:重松清『星のかけら』

2021-08-16 18:26:53 | 21 本の感想
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

それを持っていれば、どんなにキツいことがあっても
耐えられるというお守り「星のかけら」。
ウワサでは、誰かが亡くなった交通事故現場に
落ちているらしい。
いじめにあっている小学六年生のユウキは、
星のかけらを探しにいった夜、
不思議な女の子、フミちゃんに出会う――。
生きるって、死ぬって、一体どういうこと? 
命の意味に触れ、少しずつおとなに近づいていく
少年たちの物語。

****************************************

なんか、重松さんの作品にしては
ふわっとしてるな~。
いろんな要素が入っていて、
ちゃんとつながってるし、
それぞれの解決もなされてるんだけど、
ひとつひとつについてあまり深堀りは
されない。

雑誌『小学六年生』の掲載されていたとのことで、
読者層にあわせたのかもしれないけれど。
児童書、あっさり&ふわっとしてるのが
多い気がするんだけど、
子どもに処理できる容量みたいなものがあって、
それにあわせた結果そうなっているのかな。

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大河ドラマ『青天を衝け』#24

2021-08-15 21:03:56 | 大河ドラマ「青天を衝け」
放送休止に慣れきって、あやうく見逃すとこだった!
鳥羽伏見の戦いから東北戦争までが
伝聞で済まされてしまったにもかかわらず、
留学組の不安をしっかり描いていたので、
ちゃんと面白かった。
栄一の本領発揮はこれからなのだから、
戊辰戦争をはっしょったのはいい構成だったと思う。

民部公子、このときまだ10代なんだね。
遠く離れた日本で、自らの土台が揺らぐようなことが
起こっているにもかかわらず、
知らせを待つしかないんだから、そりゃ不安よね。
帰国したらまた状況が変わってるかも
しれないんだし。

【その他いろいろ】
・「シワシワした葡萄の酒」、わかる~。
 ワイン、口の中シワシワする。

・千代ちゃんから手紙来たの、初めてじゃない?
 いつも既読スルーだったから、ひょっとして彼女、
 字が書けないのでは……って思ってたよ。
 しかし、その待望の返事は強烈なダメ出し。

・お母さんも千代ちゃんも筆跡がめちゃきれい。
 もともとインテリ豪農層の一族だが、
 女性陣もしっかり教育受けてる。

・初めて買った国債と鉄道債でしっかり利益出してる栄一。
 やっぱセンスあるのね。


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264-266:最近読んだ本(記録のみ)

2021-08-15 15:47:39 | 21 本の感想

仕事で、一部のみ精読。
知らないことがたくさんあった。



Amazon primeの読み放題にて。
読み物としておもしろかった。
前に読んだ『天才たちの日課』よりもコンパクトで、
現在活躍中の人物が多数含まれている。


Amazon primeの読み放題にて。


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258-263:最近読んだ漫画

2021-08-15 15:46:45 | 21 本の感想
★★★★☆

キャラクターとか設定とか、全然好みじゃないけど
ぐぐっと引き込まれてしまう上手さ・面白さ。



 
映画を先に見てしまったから、
どうしてもその記憶をなぞるように読んでしまって、
漫画単独でとらえることができないのだけど。
映画と同じく雰囲気が好き。

 


★★★★☆

なぜか外国の話だと思っていたが、舞台は日本。
お客の抱える問題を解決していくお店ものの定型に、
自殺の名所に近く、死のうとしている人がやってくる、
という独自色。
死が近くにあるのに、暗くはなく、不思議とほのぼの。
メインの登場人物に関する謎をちりばめつつ、
次巻へ。



アニメを1話切りしているので、
not for meなのはわかっていた。
文豪である必然性は今のところ皆無だけど、
若い子が近代文学に興味を持つきっかけになるのなら
よいんじゃないだろうか。

 

夏川ゆきの・黒沢明世『にぶんのいち夫婦 (1)・(2)』
★★★☆☆3.5

夫の不倫がまだ状況証拠レベルなので、
荒れる妻の言葉遣いや振る舞いの醜さだけが
印象に残った。
心が荒むのはわかるが、言葉遣いって大事ね……。

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257:伊東潤『悪左府の女』

2021-08-11 15:07:04 | 21 本の感想
★★★☆☆3.5

【Amazonの内容紹介】

悪左府・藤原頼長から女官に下された密命とは?
平安ピカレスク小説誕生!

平安時代の末、藤原の氏の長者・藤原頼長は
冷徹な頭脳ゆえ「悪左府」というという異名で呼ばれていた。
己の権力争いの道具として頼長が目を付けたのは、
下級貴族の娘だった。
琵琶の名手である娘は下された密命のため
帝の傍に送り込まれる。
時代の変わり目に彼女が見たものとは。
謎とスリルに満ちた長篇宮廷小説。

****************************************

ずっと気になりつつも、読めていなかった本。
「悪左府の女」というから、頼長の愛人なのかと思ったが、
精神的にも肉体的にも通じあうところは一切なし!

ヒロインは「名にし負う醜女」と言われるが、
当時の美人の類型からはずれているというだけで、
おそらく現代の感覚だと美人の類。
理解が早く賢いけれども、
怒りにまかせて人を陥れたりもする。
「モテすぎ、愛されすぎだろ!」と
思わなくもないけれど、これはわからないでもない。
といっても、彼女自身が魅力的というわけではなく。
彼女、かなり惚れっぽいんだよね……。
肉体関係持つと惚れちゃうし、
言い寄られると好きになっちゃう。
「自分のこと好きかも?」「押したらいけるかも」
と思わせる人がモテる、というのは現代でもあるので、
次々に言い寄られるのは納得できるのであった。

それにしても武士のあの人、直接帝を手に掛けるとか、
恐ろしすぎだよ……。
いや、古代から暗殺されたり、謀殺されたりしてた
皇族はいたけれど、絞殺するのって相当じゃないか?

ラストには、驚き。
秘曲にまつわる彼のエピソードを知っていると、
「ヒロインのこの設定はこのためだったのか!」
と腑に落ちて、うれしい。

ちょっと冗長に感じる部分もあったけど、
ラストが鮮やかで好き。
多子の成長ぶりも印象的。

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251-256:最近読んだ漫画

2021-08-11 15:02:05 | 21 本の感想
今回読んだものは、どれも面白い。

★★★★☆

なるほどなあ。
・悪が悪を斬る
・チームもの
・ファンの多いシャーロック・ホームズ関連
ということで、受ける要素は十分。
そして面白い。



★★★★☆

2巻でようやく1巻の「???」がいくつか消化された。
依然として、情報の出し方に引っかかる点が多い。
でもおもしろいの。
愛ちゃん可愛い。  


★★★☆☆3.5

新しさはないんだけど、絵やトーリー展開といった
漫画としてのいろんな面がとっても安定している。
ビール好きじゃないけど、飲みたくなる。

★★★☆☆3.5

自然界に分け入っていき、
時には死と隣り合わせの領域に足を踏み入れる
ハンターの生活を垣間見られる楽しさがある。
おもしろいんだけど、語り手のライターに対する
ヒロインのしゃべり方が不快なんだよな~。


★★★☆☆3.5

翻訳ものが苦手で、児童文学も海外ものは
ほぼなじみがなかったという人生なんだけど、
それでも、外国文学に登場する
馴染みのないお菓子や料理に
胸をときめかせる気持ちは分かる。
題材にあわせた独特のムードを作り上げていて、
好きな人は大好きなんじゃないかな。

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250:『室町は今日もハードボイルド―日本中世のアナーキーな世界―』

2021-08-09 16:55:04 | 21 本の感想
★★★★☆

【Amazonの内容紹介】

あなたたち、本当にご先祖様ですか? 
最も「日本らしくない」時代へご招待!

「日本人は勤勉でおとなしい」は本当か? 
僧侶は武士を呪い殺して快哉を叫ぶ。
農民は土地を巡って暗殺や政界工作に飛び回る。
浮気された妻は女友達に集合をかけて後妻を襲撃――。
数々の仰天エピソードが語る中世日本人は、
凶暴でアナーキーだった! 
私たちが思い描く「日本人像」を根底から覆す、
驚愕の日本史エッセイ。

****************************************

珍しく発売直後に買っていた本。
室町時代の人々に関するエッセイ。
現代との倫理観の違いが、
史料から読みとれる具体例を挙げて紹介されていて楽しい。

大河ドラマの「戦は嫌でござりまする!」は
よくネタにされるけど(「現代の感覚を持ち込むな!」って)、
食べるものが満足に手に入らない状態が
デフォルトな層は多かっただろうし、
司法や警察の在り方だって今と全然違うし、
出自がものを言うし、命は軽い。
いろんな物事に対する感覚が現代と違ったに
決まってるよね~。

寺社にされていたエロに関する落書き、
女性とのセックスより、美少年とのそれを
祈願するものが圧倒的に多かった、というのがおもしろい。
美少年との愛を一段上に見る感覚って、
日本にもあったんだな。

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249:斎藤憐『象のいない動物園』

2021-08-07 11:26:58 | 21 本の感想
★★★★☆

【Amazonの内容紹介】

戦争中、日本じゅうの動物園で
たくさんの動物がころされました。
空襲で動物園がこわれて猛獣がにげだしたら危険だ、
というのが理由です。
そうして象のいなくなった動物園にも、
ふたたび象をむかえる日がきます。
戦争でころされてしまった上野動物園の象
トンキーの一生と戦後に、
そのかなしい事実を知った子どもたちが
力をあわせて象をむかえるまでをえがく、
実話をもとにした物語。小学中級から。

****************************************

たぶん、私が生まれて読んで泣いた本は
小学校2年生のときのマンガ「かわいそうなぞう」なので、
このエピソードには思い入れもひとしお。
別にゾウは好きじゃないんだけど、子ども心に
「理不尽」とか「一市民の無力」、
それにともなう「やるせなさ」を感じたのだった。

この本では、再び象を迎えるという
「その後」が描かれることで
また考えさせられる内容になっている。
前半には、ゾウ側の視点とか、
逃げ出せた!と思ったらすべて夢だった、という
演出が入っていて、それがまたつらいんだ。


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244-248:最近読んだ本(記録のみ)

2021-08-06 13:09:57 | 21 本の感想



ルパン、初めて読んだかもしれない。

 

★★★☆☆3.5

Kindle unlimitedに入っていたので再読。
初読時と感想は変わらず。
嫌いじゃないけど、「そうだったのか!」が
一切ないんだよな~。



Kindle unlimitedにて。
この人の本、久しぶりに読んだなあ。

 

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243:朝比奈蓉子『わたしの苦手なあの子』

2021-08-04 21:42:17 | 21 本の感想
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

思い切って飛び込めば、新しい景色が見えてくる。 
泳げないミヒロは、6年生になっても
苦手なことからは逃げてばかり。 
転校生の本間リサは、ツンとすましていて
だれとも仲良くなろうとしない。
プールはいつも見学。
でもある日、ミヒロは、リサの秘密を知ってしまった。
 仲良くなりたいと思うのに、話しかけても
リサは冷たいまま。
小学校最後の夏休み、ミヒロは、苦手なリサを
克服することに決めた──。
二人の女の子の、友情と成長の物語。

****************************************

児童書らしいさらっとした物語だけど、
これは感想文を書きやすいと思う。

・苦手な相手
・自分の苦手なこと
・人に隠したいこと
・弱さを受け入れてくれない親
・ありのままの自分を受け入れること

等、小学生が自分自身や家族、同級生といった
身近な人にからめて考えやすいので。

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