金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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277-282:山田芳裕『へうげもの』〈1〉~〈3〉+3冊

2021-08-21 23:49:27 | 21 本の感想
 山田芳裕『へうげもの(1)~(3)』+3冊
★★★★★

【Amazonの内容紹介】

群雄割拠、下剋上の戦国時代。
立身出世を目指しながら、
茶の湯と物欲に魂を奪われた男がいた。方向
織田信長(おだのぶなが)の家臣・
古田左介(ふるたさすけ)。
天才・信長から壮大な世界性を、
茶聖・千宗易(せんのそうえき=利休)から
深遠な精神性を学び、
「へうげもの」への道をひた走る。
生か死か。武か数奇か。それが問題だ!!

*************************************

1~3巻が0円販売のときに購入してあったもの。
タイトルは聞いたことがあったし、
主人公が古田織部だというのも知っていたのだけど、
「文化人が主人公だし、すごい地味な話なのでは……」
程度の期待値で、強い興味があったわけでもなく。

読んでみたら、予想外にギャグ。
しかし、しっかり勉強して描いているのがわかるし、
独自の味付けがたいそう面白い。
本能寺の変については、本当にもう
数えきれないほどの作品に描かれていて、
黒幕にされた人間の多種多様。
そんな中で、この漫画には新鮮味と大胆さ、勢いがあった。
そして、奇をてらった描き方をしようとするあまり
無理やり感の出る作品は多いのだけど、
3巻の時点ではそれも希薄。

これは全巻読もう……と思いつつ、
横着して、ずいぶん先の、気になるエピソードの
含まれた巻だけ3冊買って、
先につまみ読みしちゃった。

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276:和田竜『村上海賊の娘〈上巻〉』

2021-08-21 09:29:28 | 21 本の感想
★★★★☆

【Amazonの内容紹介】

『のぼうの城』から六年。
四年間をこの一作だけに注ぎ込んだ、
ケタ違いの著者最高傑作! 
和睦が崩れ、信長に攻められる大坂本願寺。
毛利は海路からの支援を乞われるが、
成否は「海賊王」と呼ばれた村上武吉の
帰趨にかかっていた。
折しも、娘の景は上乗りで難波へむかう。
家の存続を占って寝返りも辞さない緊張の続くなか、
度肝を抜く戦いの幕が切って落とされる! 
第一次木津川合戦の史実に基づく一大巨篇。

****************************************

『のぼうの城』は、自分は世間での評判ほど
面白いと感じなかったのだけど、
これは好きになれそうな予感。

ヒロイン・景のキャラクターがとても良い。
ただのおてんば姫でなく、当時の一般的な感覚だと
醜女扱い。
なのに面食いで、「モテたい! ちやほやされたい!」
という欲望に忠実 。 
関西へ行ったら美女としてちやほやされると聞いて、 
一向宗の門徒を連れて大阪へ。

ユーモラスな部分がありつつも、
本願寺側と織田側の事情や人間関係も読ませる。
いがみあいつつも認め合ったり助け合ったりする
泉州侍たちにキュンだよ。
それにしても大坂は当時も「面白くない奴はだめ」なんか……。
上に立とうとする生真面目な人間にはしんどいな。 

コメント (2)
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