金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

257:伊東潤『悪左府の女』

2021-08-11 15:07:04 | 21 本の感想
★★★☆☆3.5

【Amazonの内容紹介】

悪左府・藤原頼長から女官に下された密命とは?
平安ピカレスク小説誕生!

平安時代の末、藤原の氏の長者・藤原頼長は
冷徹な頭脳ゆえ「悪左府」というという異名で呼ばれていた。
己の権力争いの道具として頼長が目を付けたのは、
下級貴族の娘だった。
琵琶の名手である娘は下された密命のため
帝の傍に送り込まれる。
時代の変わり目に彼女が見たものとは。
謎とスリルに満ちた長篇宮廷小説。

****************************************

ずっと気になりつつも、読めていなかった本。
「悪左府の女」というから、頼長の愛人なのかと思ったが、
精神的にも肉体的にも通じあうところは一切なし!

ヒロインは「名にし負う醜女」と言われるが、
当時の美人の類型からはずれているというだけで、
おそらく現代の感覚だと美人の類。
理解が早く賢いけれども、
怒りにまかせて人を陥れたりもする。
「モテすぎ、愛されすぎだろ!」と
思わなくもないけれど、これはわからないでもない。
といっても、彼女自身が魅力的というわけではなく。
彼女、かなり惚れっぽいんだよね……。
肉体関係持つと惚れちゃうし、
言い寄られると好きになっちゃう。
「自分のこと好きかも?」「押したらいけるかも」
と思わせる人がモテる、というのは現代でもあるので、
次々に言い寄られるのは納得できるのであった。

それにしても武士のあの人、直接帝を手に掛けるとか、
恐ろしすぎだよ……。
いや、古代から暗殺されたり、謀殺されたりしてた
皇族はいたけれど、絞殺するのって相当じゃないか?

ラストには、驚き。
秘曲にまつわる彼のエピソードを知っていると、
「ヒロインのこの設定はこのためだったのか!」
と腑に落ちて、うれしい。

ちょっと冗長に感じる部分もあったけど、
ラストが鮮やかで好き。
多子の成長ぶりも印象的。

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251-256:最近読んだ漫画

2021-08-11 15:02:05 | 21 本の感想
今回読んだものは、どれも面白い。

★★★★☆

なるほどなあ。
・悪が悪を斬る
・チームもの
・ファンの多いシャーロック・ホームズ関連
ということで、受ける要素は十分。
そして面白い。



★★★★☆

2巻でようやく1巻の「???」がいくつか消化された。
依然として、情報の出し方に引っかかる点が多い。
でもおもしろいの。
愛ちゃん可愛い。  


★★★☆☆3.5

新しさはないんだけど、絵やトーリー展開といった
漫画としてのいろんな面がとっても安定している。
ビール好きじゃないけど、飲みたくなる。

★★★☆☆3.5

自然界に分け入っていき、
時には死と隣り合わせの領域に足を踏み入れる
ハンターの生活を垣間見られる楽しさがある。
おもしろいんだけど、語り手のライターに対する
ヒロインのしゃべり方が不快なんだよな~。


★★★☆☆3.5

翻訳ものが苦手で、児童文学も海外ものは
ほぼなじみがなかったという人生なんだけど、
それでも、外国文学に登場する
馴染みのないお菓子や料理に
胸をときめかせる気持ちは分かる。
題材にあわせた独特のムードを作り上げていて、
好きな人は大好きなんじゃないかな。

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