UHB大学一般教養講座、UHB大学学長小林先生の講話でした。85歳とのこと、札幌がんセミナーの理事長を務める現役
スリランカは噛みタバコによるがんの発生率が多く、この噛みタバコによる問題の打開策として、子どもの力を借りてはどうかということで、スリランカにプロジュクトを立ち上げたそうです。口腔がんは進行すると食事も会話も不自由になり、悲惨ながんです。しかしスリランカの人にとっては噛みタバコは生活の一部、政府のキャンペーンも効果がありませんでした。しかし大人がだめなら子どもに説得、スリランカの南部州に健康教育のモデル校を決めて第一歩から始め、今は子供たちの活動により効果をもたらし始めているとのことでした。スリランカどんな国でしょうか。興味が湧きました。
スリランカの公立学校は小学校から大学まで学費は無料です。大学では寮生活を送る学生達には寮費や学生食堂での食事代まで政府が面倒を見てくれます。教科書なども無料で支給、小学校では無料でパンやビスケットとミルクなどの軽食を食べさせてくれる所もあるようです。公立学校に限り、親達は経済的負担は一切なしで子供達を就学させる事が出来ます。それだけ聞くとまるで天国のような話ですが、実際は特に貧しい家庭では学齢期の子供でも働かなくてはならないのです。農村部においては畑仕事や家畜の世話、家の家事など、都市部では路上で何かを売ったり物乞いをして日銭を稼いでいる子供もいます。
学校に行くのはタダだといっても、学校に行っている間の日当までは誰も払ってはくれません。貧富の差が激しいようです。
スリランカのトイレには(外国人向け施設を除いて)紙がない事が多いそうです。それは何故かといいますと、スリランカ人には用を足した後そこをペーパーで拭く習慣がないからです。それではどうするのかと云いますと、逐一水で洗うのです。日本のウオジュレットとは違います。水を貯めた容器が傍にあるそうです。
スリランカの風呂は、服を着たまま体を洗うそうです。素っ裸にはなりません。それは伝統的スリランカ式の水浴場は普通屋外にあり、常に人に見られる可能性のある開放的な造りだからです。外に水場が作ってあって、それが風呂場となっています。水場の脇で石鹸で体を洗い、桶で水をざぶざぶかけて流します。地方の貧しい家庭では風呂場など無い家庭も多く、そういう人達は近くの川や池で体を洗います。比較的裕福な家庭では屋内にシャワー付きバスルームがある家も増えてきてはいますが、お湯の出るところは少なく、ほとんど水シャワーです。
スリランカの都市部の道路はまさに喧騒と混乱、スリランカには信号機が非常に少なく車の運転マナーもすこぶる悪い、皆が少しでも他の車より先に行こう前に出ようとせめぎあい混雑した道路では車道のレーンなどあってなきもの、みんな無視して入り込める隙間があればすかさず割り込み、交通量の多い道路にしばらくいて顔をこすると指の先が薄黒くなるそうです。スリランカの美しい自然がこの排気ガスによる大気汚染でだめになってしまうそうです。
自然豊かな紅茶の国スリランカ、少しイメージが違ったようです。今年希望者を募り学長が自ら案内役としてスリランカ訪問、なかなか訪問することがないスリランカ、現地で学長の話も聞いてみたような気はしますが・・・。