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King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

『藤田嗣治展』を見る

2018年09月27日 23時54分58秒 | ライブ・コンサート・展覧会

上野の東京都美術館にて『藤田嗣治展』をみました。

平日の午後遅くなのに未だに券売り場と入場に行列があるのがびっくりです。

年々、この美術館への入場というのが苦痛になる美術鑑賞人口の増加です。

特にここ数年はかつての美術展というのが企画と展示品のすばらしいものが

増え、今まで見たことのない絵とか今見とかないともう見れないというような

作品ばかりが来ている印象です。

そんなそそる言葉と魅力的な絵を一目見たいという思いは常にしているのですが、

しばらく美術展には足が遠のいていました。

今回も藤田嗣治ということで日本中に作品があり、珍しさもなく奇跡の白という技法にも

今更珍しさも感じずもう見た作家の気がしていました。

ただ、今回の美術展では今までの浮ついた日本美術を安売りした作家というイメージ

から自分の居場所を探して世界中をさまよった歴史と祖国と裏切られ、疎外され

翻弄されて生きてきたそんな生きざまが一生という事で取り上げられたのは初めて

かもしれません。テレビでは最晩年の本人の声などが公開されそれが決め手となり

今回の美術展に訪れることになりました。

世界のトップで有名流行画家となり、社交界でも有名人となるなど本来なら達成した

人として日本でも認められるはずがまるで受け入れられず、おもねるかのように

従軍画家となり、大きな大作を連発しています。これについては大方プロバカンダに

止まることなく自分で感じた戦争を描き切ったと評されていると受け止めていました。

しかし、戦争責任を問われるようになり、逃げだしまた海外へ放浪し、作風も変え

居場所を探すかのような変遷を見せていたというのは今回知った事であり、日本国内も

沖縄から東北と放浪しアトリエも転々としていたという事も知り、一生居場所を探し

自分を見つけようと模索し続けていたようなもがくさまが作風の変遷などから感じずに

いられませんでした。その時代ごとに書かれた自画像からもそんな自分をみつけて

ほしいという声が聞こえて来るようでした。時には宗教に救いを求め宗教画の登場人物に

なったり、祭りを描いた大壁画を残したりそれらが後世に残ることを意識して自分も

その一部にしておいた画家の孤独が滲みます。抱いた猫や背後に描いたかつて教えを受けた

肖像画とか父の肖像など全てが心の奥渕からの苦悩する叫びが時を超えて聞こえて来るかの

ようです。それでも日本の美術感とか日本の芸術観を完璧に抑えてはいないやはり浮ついた

本人の特質は隠しようもなく、すべての技法と表現方法を確立していても日本の芸術家が

どこかに完璧とか完成を望まない隙を作るのに対して自分は全て知ってしまったからこう

浮ついていられるという形になっている点です。見るものに迫る迫力とか超越した人を虜に

する魅力とかさらけ出した本性やあぶりだした野生など人間本質より文化としての自分が

すべてとすることで表した人であり、それをやがて全世界に見つけてみるように行動し

結局個人的な信仰に逃げていったそんな人生を追体験できる展示となっていて大河ドラマを

見たような第一次大戦と第二次大戦と戦後と目まぐるしい歴史を感じる貴重な体験をさせて

もらった展示でした。


雨そして秋深まる

2018年09月27日 22時49分18秒 | 珈琲

なんだかんだ月末やらも重なり用事が立て込み昨日は都内

出張となってしまいました。

気が付けば最近はなるべく出かけないようにしていたのもあり、

都内に出るレッドアローに乗るのも半年ぶりくらいです。

車窓から見る西武父駅も線路がスカスカになった感じで

場末の駅の感じが強くなった感じです。祭りの湯も地域限定と

して平日地元民に割引を行っており、華やかなレストラン列車など

光の当たる場所とかげる場所を見せているようです。

池袋に着くとその感じがまた強く感じるのでした。

どこに行っても人にあふれどの店舗でも訪ねるところ人ばかりです。

昨日見たカンブリア宮殿では人気クロワッサンの店が池袋にあると

いうので、今行ってきたところにそんな店があったのかとびっくり

しました。いつも都内にでると買うアップルパイも今回は上野で買いました。

池袋の店はなくなったのです。ですからしばらく食べていませんでした。

そしてこの秋の楽しみとしてはあの毎年の栗蒸し羊羹です。

まあなんと秋は豊穣と実りの秋かと毎年思うのでした。

いつもこのように書いていると当店に訪れる人は私が甘党と勘違い

されますが、私が食べる甘みは食べて感動のあるもののみです。

それにそれは甘味に限らず感動を与えてくれるものは何でも

洋食であれ和食であれ、人に話さずにはいられません。

畢竟、映画やテレビ読んだ本と節操なくこのブログでも書いて

しまいます。

栗蒸し羊羹も一年中売っていますが、わざわざ都内にでてまで

買いたいのはその店がいつも感動を味わせてくれるからです。

 

今回の出張のついでに午後遅く上野の都美にて藤田嗣治展も

見てしまいました。これについてはまた後で書きます。

 

気が付けば今月はいつも雨で晴れた日は二日くらいで後は

いつも雨に降られていて気持ちをくじくばかりかバスケットの

練習に出れば、また膝が腰がと痛いところばかりになり、

毎日の走りは膝が腰がと言い訳と雨のせいにして全てが

そういう方向なのではとふと感じ、このまま閉じこもり走るのも

縮小しているとみんなそんなことになるのじゃないかと思い、

そんな事もあり昨日のお出かけも一歩前にで出るためにと

出かけたのでした。

 

今朝は今までに見ない秋らしい晴れです。

 

気持ちもハレバレで足は痛いのですが、気持ちは前を向けたかと

いう感じになれました。