King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

重なる味と季節のブレンド

2018年09月20日 09時50分07秒 | 珈琲

テレビにはでないニュースというのは意外と多いものです。

最近の毎日のランニングではそんな世の中の事と自身の状態とを

重ね合わせマルクス・ガブリエルが言うようにこの世は幻想に

過ぎないという考え方に魅力を感じたりします。

 

そんなあまりテレビでは触れられないニュースに村上春樹のノーベル賞代替賞

辞退について考えます。

 

当然彼の小説の事も考え境界とか羊とかラオスとか国境とかに思い致すときに

ふとテレビでラオスとミャンマーを芸能人が旅するという旅番組をみました。

 

テーマは国境なのですが、これは我々世代からみるとゲリラとか世界のマフィアの

資金源である秘境の地で少数民族とか複雑な権力が拮抗する危険地帯として近寄ることも

知ることも許されない地というイメージです。

 

ところが今や世界の秘境として最も行きたい国ランキングでトップになるラオスは

行きたいけど行けない国のように思われている国なのです。そんな思いとは裏腹に

画面に映し出される絵はただの不便な山の中であり、実際に行きたいと思わせる

ものが何もないのにびっくりさせられます。

 

思えばアメリカが南ベトナムから撤退しこの辺りは一挙に社会主義化し、独立国と

なったものの経済的いきずまりから独裁国家ながら市場経済を導入するという西側より

の国に変貌し、しかし、以前のフィリピンのような西側傀儡政権でなく、国王なり

独裁政権なり強い軍隊なり潜在的な独裁国家で完全な民主化ではないという国が

多くなっているのです。

 

もともとこの一帯はひとつの国として治められていたのが西欧列強の進出に対抗する

ために小国に分かれたといいます。今残っているものからこの国々の辿った歴史に日本が

果たした抑割は語られませんが、植民地化から独立へのきっかけを作り、その後の地域の

赤化にアメリカが介入し、現地の軍事政権と麻薬がらまりの世界の傭兵が麻薬を巡り

入り乱れ、そこに民族問題と宗教と幾重にも絡まるしがらみとそれらを超えて国をまとめ

平定し平和の地にするにはまず火種の麻薬の一層からはじめられ強権による独裁も一旦は

目をつぶる形で民主化と各国の独立が認められ、今あるのはただのジャングルと山地と

水の多い地という発展の余地のある地として伸びしろに着目する国々ではあります。

 

多くの思惑とは別のそれらの過去を知らない人から見たらただの未開の地で不思議の国なのは

間違いありません。

 

しかし、最近の研究からもジャレッド・ダイヤモンド氏がいうように資源国というのは文化

や国としても貧しいところが多く、何もないから世界的大都市に発展する要素もはらんでいると

いえるのです。

 

他の都市が導入した原発やダムを作る事なく自然の水利を利用し全く違ったエネルギー利用を

する国にするとか水素を基本とするエネルギー体系など今までと違う国の設計も可能なのです。

 

日本人の知恵とよく言われますが、麹や納豆酢酸など細菌を利用した食文化は世界に誇るもので

光合成以前の細菌の利用で発電も可能です。一方今福島第一原発で増え続けるトリチウムも

核融合炉には必要な物質で今後利用される可能性があり、反物質を使えば放射性物質も消すことも

可能だと思います。

 

必要なのは自由な発想とあきらめないことでしょう。

 

かつての麻薬地帯も今は軍隊も傭兵もいないお花畑です。

 

医者もいない山の中でかつてランは重要な薬だったといいます。

 

もちろん今でもオキシコドンなどガンの最後の痛み止めとして使われる

薬も原料はランです。コカ・コーラのコカというのはコカインの葉が入って

いたからだといいます。当時はまだ違法薬物でもなく、飲むと元気になると

人気だったのです。その後麻薬成分を取り除き風味だけ残す方法がとられ

現在もコカ・コーラとして残っているのです。

 

一方未だに合法のカフェインは各国で消費が増え、特に新興国での需要が

旺盛で値段も上がり続けています。特にスペシャルティの需要は強く、

品薄感も続いています。

 

コカ・コーラが大麻の成分を入れるというののも最近テレビにはでないが

ネットでは騒がれたニュースでした。

 

最近の気候の落ち着きとともにしばらく来店されていなかった方も戻ってくる

という最近の状勢ですが、注文されるのは季節のブレンドが多く、ストレートは

どんな感じか聞かれることも多くなっています。

 

逆に聞きたいところですが、そもそも涼しくなってきたから珈琲でもという方には

私が思っているようなスペシャルティのような珈琲らしくないような華やかな香りとか

果物のような味とかより今の季節にはより珈琲感のあるものへという思いが伝わるでしょうか。

 

例えば、シャキッソなどは一口一口重なる味が魅力でその一口ごとに去来するイメージも

実にいろいろと多岐に渡りそれがすべて珈琲を語ることになり、味の世界が広がります。

 

最近の読書時間はもっぱら遺伝子ですが、最近の一番の衝撃は遺伝子情報はその細胞の生死に

関係なく伝達されるというものです。

 

これは最近の耐性菌の能力伝達で出てくるのですが、となると遺伝情報から何かを発症したり

するのは何も受精卵の遺伝子を操作するだけでなくできることになります。人間に寄生する

細菌は100兆個といわれそれらを善良菌に保つことで健康になるといわれるようになってきました。

それならばその逆もあるのです。そして、ある遺伝子操作をした菌に接しただけでその環境も

状況も変更可能なのです。これからの人類の進化もips細胞などでなく体内寄生菌の操作で

能力の操作なりガンの克服なりも可能になるでしょう。

 

珈琲の味の積み重なりを感じるにつれ、イメージの広がりも知識の広がりもまた変わり

つづけるでしょう。

 

連休にはまた新しい豆を焼きます。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする